【明慧日本2022年12月25日】中華圏の中秋節は家族団欒の日だが、白髪の年配女性が涙を流しながら、遠方を眺めていた。彼女こそが、連行された善人を目指す朱兆水さんの帰りを待つ93歳の母親だ。
中国共産党(以下、中共)統治下の中国では、真・善・忍という理念を信じ、良い人になろうとしたがゆえに、不当に連行され、どれほど多くの家庭がバラバラになったのだろうか。このような悲劇は未だに繰り広げられている。
吉林省舒蘭市の国內安全保衛部門と舒蘭市各派出所の警官、吉林市の国內安全保衛部門らは2019年9月10日、朱兆水さん、朱麗杰さんら法輪功学習者十数名を不当に連行された。その上さらに住居に侵入して、大量の私物を奪った。
朱さんは1998年に法輪功を学び始め、常に法輪功の法理に基づいて自分を律し、どこに行っても良い人になることを目指した。彼を知る人は皆、彼が法輪功を学んでから激変したことを知っている。
法輪功を始める前の朱さんは、喫煙者で、よく瓶でお酒を飲んでいた。また少し武術をたしなんでいたため、喧嘩は彼の得意分野で、よく喧嘩の応援を依頼されていた。そのせいで拘禁されたこともあった。法輪功を学び始めてからは、その法理に感銘し、悪い習慣を改めた。以前の友達からは「お前は何もできないのに、何が何でも法輪功を学ぶのか」 と聞かれた。彼は「自分は今までまともなことをしたことがなかったが、まさに法輪功を始めてからまともになり、まじめになった」と言った。
家庭では良き夫になった。脳血栓を患った妻を10年以上世話し、妻が亡くなった後は、面倒を見る人がいない母親を迎えた。母親は関里(訳注:万里の長城の一部を構成する要塞である山海関より南の地域)の人で、非常に短気で、よく怒鳴り、兄弟はそういう母親をを引き取ろうとしなかった。しかし、朱兆水さんが法輪功を学んだ後、自分を厳しく律し、母親に非常に従順になり、至れり尽くせりな世話をした。すると母親は「私はもうどこも行かず、ここで晩年を過ごす」と言った。朱さんは外でも、人助けを自分の喜びとし、近所や友人に何かあると熱心に助けた。ところが、そんな良い人が何度も不当に連行された。
朱さんは2002年11月3日、舒蘭市天合派出所に不当に逮捕され、警察官の呂国良と林淑芳は、彼を吊るし上げた(いわゆる上大掛)後、暴行を加えた。解かれた後、腕の感覚は無くなり、半年後にやっと回復した。警官は、さらに彼の手錠を手すりに繋げ、三日三晩、目を閉じることが許されなかった。その後、同市の南山留置場に送られ迫害された後、九台労働教養所に移され、1年間不当に労働教養された。法輪功を放棄しなかったため、5カ月半延長された。
天合派出所の付文忠・副所長と林淑芳・警官は2006年1月5日、朱さんの自宅に押し入り、彼を強制的に留置場へと連行した。20日後、彼を秘密裏に再度、九台労働教養所で1年間働かせようとしたが、同所に拒否された。610弁公室のトップである王廷柏は、同所のトップを食事に誘い、朱さんを引き取るよう頼もうとしたが、相手が来なかったため、仕方なく、朱さんを同市の留置場に不当に拘禁した。
王廷柏は1月23日、朱さんの家族に電話をかけ、「新年を迎えるので、2千元で引き取ってくれ」と言った。家族はお金を借りて渡してから、朱さんが戻ってきた。このお金は王個人の懐に入れられた。帰宅後も警官からの嫌がらせが続いたため、脳血栓の妻を連れて流浪した。
朱兆水さんは2019年9月10日、また同市の留置場に不当に拘禁された。家族は今も彼の状況を非常に心配している。93歳の母親はご飯ものどを通らず、毎日泣きながら息子を探している。
法輪功は佛法である。世界中の100以上の国と地域に広まっており、どこもオープンで合法的に学ぶ環境があるが、迫害が起きているのは中国だけだ。世の中の人々が法輪功の実態を知り、今も中共政権のために働いている人々が早く悔い改め救われることを心から願っている。善には善の報いがあり、悪には悪の報いがあるのが天理だ。歴史の犯罪者にならず、自分と家族に未来を残してほしい。
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)