　【明慧日本2023年6月18日】身体障害者スポーツ大会で世界記録を更新した武漢市江漢区の法輪功学習者・張慶元さんは、17年間放浪生活を強いられていたが、今年3月29日、武漢市新州区陽ラ街の借家で張さんは再び中共当局の警官に連行され、江漢区新華路派出所に送られた。2カ月あまり経ったが、行方がわからない状態である。

　法輪功は中国の伝統修煉法で世界中の人々に親しまれているが1999年以来中国共産党によって迫害されている。　

　張さんは1968年生まれで、幼いころ左腕の前腕を切断するという悲劇に見舞われた。1994年、張さんは第4回極東・南太平洋身体障害者スポーツ大会に出場し、男子三段跳びで優勝し、世界記録を更新した。

　中国共産党の江沢民グループが法輪功迫害を引き起こしてから20数年の間、張さんは法輪功を学び続けているという理由だけで激しい迫害を受けた。連行、拘禁、家宅捜索、嫌がらせ、洗脳班での拘禁（6カ月）、拘留所・留置場（7回）で懲役4年の判決を受け、17年の放浪生活を強いられた。拘禁されている間、張さんは、殴打、脅迫、暴行、睡眠のはく奪、壁に向かって長い間立つことを強制、灌食などの拷問を受けた。心身ともに大きなダメージを受けた張さんは、会社から不当に解雇され、模範労働者手当と障害者手当の配給を停止され、生きていくための手段を完全に絶たれてしまった。

　以下は、張さんが述べた自己申告による迫害の事実の一部である。

　「2001年11月5日、私は法輪功迫害の事実を伝えるための手紙を郵送したため、武漢市公安局の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官に連行され、公安局の第二留置場に拘禁されました。その後、江漢区二道棚洗脳班に移送されました。洗脳班で6カ月間、強制洗脳が行われたましたが、『転向』しなかったため、睡眠を奪われ、一日中壁に向けて立たされる罰を受けました。迫害に抵抗しましたが、江漢区の黄家大湾留置場に移送され、そこで迫害を加えられました。迫害に抗議するため、私は断食しました。18日後に街道派出所とコミュニティが共同の保証人になって保釈されました」

　「2003年1月、私は北京に陳情に行きましたが、天安門公安分局の警官に連行され、房山公安分局東風派出所に送られました。警官は名前、住所を言わせようとしましたが私は従いませんでした。そのため、私をトラの椅子に固定して殴打し、夜中まで拷問を与え、目を閉じることも許されませんでした。翌日の午後、私は燕山公安分局の隣にある房山公安分局の第二留置場に送られました。身体検査の際、留置場の警官でさえ、『あんなにも人を殴るなんて、やりすぎだ』と派出所の警官を非難しました。留置場で私は断食して迫害に抗議しましたが、何度も引きずり出され、鼻から灌食が行われました。胃に挿入した管は血まみれになりました。37日後、留置場側が派出所の警官に私を迎えに来るように連絡しました。留置場側の警官は私をバス停まで送ると去っていきました」　

拷問のイメージ図：ベッドに固定され灌食される

　「2005年7月、武漢市国保の警官は家宅捜索を行いました。パソコン、プリンターなど1万元近くの品物を押収しました。私は市公安局第二留置場に拘束されました。断食して迫害に抗議した私は、指の太さのゴム管を鼻孔から胃に挿入され、灌食されました。その後ベッドに乗せられ、手錠と足枷をつけられ、体を大の字に固定されました。仰向きのままで寝返りもできませんでした。20日後に『保釈』されました」

　「2006年4月の清明節の前に、私は墓参りのため、田舎にある実家に帰ることにしました。バスで向かう途中、二支溝の検問所で連行され、国保の警官に第二留置場に送られ、逮捕令状が出されました。翌日、武漢市裁判所に連れて行かれ、裁判を受けました。法廷で、『私は何の罪も犯していません』と一言だけ言いました。その後、20数日間断食で抗議を行い、保釈されました。同年6月1日、市の国保と市裁判所の裁判長、書記官が家にやってきて、私に懲役4年の判決を告げ、判決書を渡しました。控訴するかどうか聞かれましたが、控訴期間は10日間でした。このような状況で、私は家を離れることを余儀なくされました」

　「2008年の北京五輪の前、私を探すために市公安局国保は私の居場所を聞き出そうと、私の親戚や友人全員の家を訪ねまわり、私の家族まで連行しました。その後私は、私に対する迫害を暴露する記事を書きました。この記事が明慧ネットに掲載された後、私の名前は公安部のブラックリストに登録されました」

　「2008年、武漢市610弁公室と国保は、私の職場である武漢市沙鷗アルミ会社に行き、私を解雇するように告げました。私の模範労働者手当と障害者手当、合計で年間1万元以上が停止され、私は生きていくための手段を完全に絶たれてしまいました」