【明慧日本2023年9月14日】(中国=明慧記者)明慧ネットが報道した情報の統計によると、2023年8月、少なくとも66人の中国国内の法輪功学習者(以下、学習者)が不当な判決を受けていることが判明した。不当判決は中国の19の省、自治区、直轄市に分布しており、中には60歳以上の年配学習者が31人で、最高齢者は86歳である。迫害の最もひどい地区は山東省10人、黒龍江省9人、遼寧省7人、甘粛省と河北省5人、広東省、吉林省、四川省4人、北京市3人の順位である。中国共産党(以下、中共)の裁判所は総額30万4000元の罰金を強要した。
2023年1月から8月までに中国国内で計839人の学習者が不当な判決を宣告されたことが判明している。
2023年1~8月、実刑判決を宣告された学習者の月別人数統計 |
2023年8月、実刑判決を宣告された66人の学習者の刑期における人数分布 |
情報収集期間は2023年8月1日から2023年8月31日までである。
2023年8月、実刑判決を宣告された66人の学習者の地域別人数統計 |
迫害の実例
1、20年間拘禁された李文明さん さらに懲役5年の不当判決
甘粛省蘭州市の学習者・李文明さん(59)は、20年前の電波ジャックに参加し、法輪功に関する映像をテレビで放送したとして、中共の裁判所から懲役20年の実刑判決を不当に言い渡された。釈放からわずか1年後、李さんは再び連行され、さらに懲役5年の実刑判決を言い渡された。現在、李さんは判決を不服として控訴している。
李さんは孤児で、刑務所で拘禁されて以来、ずっと親族との面会を許されなかった。
2022年の中共「20回大会」を前に、蘭州市の法曹部門は100日間の「取締キャンペーン」を開始し、連行目標人数を達成するために蘭州市で多くの学習者を連行した。2022年8月23日、李さんは借家から、乱入した七里河区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)と西駅派出所の警官十数人に連行され、紅古区留置場に拘禁され、その後、蘭州西果園留置場に移送された。2023年2月末、李さんは蘭州市城関区検察庁に起訴された。最近、城関区裁判所は李さんに対して裁判を開き、懲役5年と罰金3万元の不当な判決を下したことが分かった。
2001年、李さんは平安台労働教養所の第五大隊で、長時間背中に手錠をかけられ、物干し用の針金に吊るされるなど、さまざまな拷問を受けた。
2002年8月17日と18日、蘭州市の学習者は、法輪大法に関する映画「見証」と「歴史の審判」をケーブルテレビに30分間割り込み放送した。2002年8月30日、李さんは再び連行され、蘭州公安局で電気拷問器具に縛られ、1分間に1回電気ショックを与えられ、瀕死状態となった。
2002年10月27日、蘭州市城関区裁判所は、電波ジャックに参加した学習者7人に懲役10年から20年の重刑を言い渡した。李さん、王鵬雲さん、魏俊仁さんには20年、孫照海さん、強暁宜さん、劉志栄さん、蘇安洲さんにはそれぞれ10年~19年の懲役を言い渡した。
残酷で高圧的な迫害を受けた李さんは、2021年8月下旬に冤罪を終えて、一文無しで何もない家に戻ったが、2022年8月23日に再び警官らにより連行され、現在もなお蘭州市西果園留置場に拘禁されている。
2、迫害で障がいを負った黄柱峰さんに不当判決
広東省茂名市の学習者・黄柱峰さんは以前、労働教養所で迫害を受けて障がいを負った。今年8月16日、黄さんは茂名市第一留置場で同市茂南区裁判所により開廷され、懲役2年10カ月の実刑判決と1万元の罰金を言い渡された。
手錠と足枷をつけられた黄さんは、開廷の時に、足枷が重く、歩行困難のため、足枷を持ち上げながら入廷した。
拷問の再現:足枷 |
黄さんは電気自動化専門学校を卒業した後、工場で何度も研修を受け、5級電気技師とエンジニア助手の資格を持っている。黄さんは責任感があり、誠実で信頼され、茂名アクリル工場で優秀社員に選ばれた。また、「真・善・忍」に従って自分を律し、親孝行な息子、良い父親、良い夫として知られている。
2020年12月12日午後4時ごろ、黄さんは退勤してマンションの下に着いたとき、茂名市公安局茂南支局、駅前路派出所の警官らに身柄を拘束され、家宅捜索を受けた。
2023年2月23日午前10時、茂名市第一留置場で茂南区裁判所により黄さんに対する裁判が行われた。2人の弁護士は法律に基づいて無罪の弁護をした。傍聴に出席した唯一の家族である黄さんの妻は「証人である」という口実で法廷から出るように命じられた。8月16日、茂南区裁判所は黄さんに対して不当な判決を宣告した。
黄さんが中共の関係者に連行されたことは、父親に大きな打撃を与えた。黄さんの父は息子を心配するあまり、2021年9月に進行性肝臓がんと診断された。父は、最後に黄さんに会うことを願ったが、弁護士や家族が何度も裁判所に申し出ても、許可されなかった。2022年10月末、黄さんの父親は亡くなった。
3、法輪功迫害の実態を伝えた江蘇省の張娟さんに不当判決
江蘇省連雲港市の学習者・張娟さんは8月18日、法輪功迫害の実態を人々に伝えたとして、不当に懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡された。張さんは現在、控訴している。
張さんは心優しい女性で、法輪功を学んだ後、真・善・忍に従って行動し、心身ともに健康になった。張さんは、人々が劫難を無事に乗り越えることを願い、法輪功の素晴らしさや迫害の実態を伝えていた。
2022年4月16日、張さんは迫害の実態を伝えたとして、地元の警官に連行され、家宅捜索を受け、不当に拘禁された。張さんは公安の自白強要に応じなかったため、連雲港市灌南県に移送された。そこで、張さんは警官に法輪功の素晴らしさを伝えたが、警官らは聞こうともしなかった。警官が引き続き自白を強要したとき、張さんは沈黙を続けた。
2022年5月24日、連雲港市海州区の検察庁により逮捕状が発付され、張さんは連雲港市留置場に移送された。
情報筋によると、公安は自白を得られなかったため、証拠を捏造した。張さんの弁護士も公文書を読んだ後、証拠が不十分であり、張さんを無罪で解放すべきだと指摘したという。しかし、当局は張さんを継続して拘禁しようとしている。
2023年5月29日午後、張さんに対する不当な裁判が海州区裁判所で行われた。
法廷で、張さんの弁護士は張さんの無罪を主張し、無罪での解放を求めた。張さん自身も裁判長に無罪での解放を求めた。
裁判長は裁判の間、ほとんど話すことはなく、裁判の結果も下さず、休廷を宣告した。
実際、法輪功学習者が濡れ衣を着せられた事件の最終的な判断を現地の610弁公室が行うことは周知の事実である。そのため、裁判から2カ月以上経った今年8月18日、海州区裁判所は張さんに懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡した。張さんは現在、判決を不服として控訴している。
(続く)