　【明慧日本2023年9月19日】（明慧記者・梓怡）第10回新唐人「全世界中国古典舞踊コンクール」が9月7日〜10日、米国ニューヨーク州パーチェス・カレッジのパフォーミング・アーツ・センターで開催された。

　本大会はこれまでで最大規模となり、140名の選手が出場した。出場者たちは、米国神韻芸術団の芸術監督であるD.F.氏が独占的に伝授する、舞踊界で失われた「身帯手、胯帯腿」（体で手を動かす、股関節で脚を動かす）の技法を含む中国古典舞踊の純粋なテクニックと技術を競い合っただけでなく、演目および物語も披露した。出場者たちは一つ一つの舞踊劇を通して、伝統的な歴史、民話、神話伝説を舞台で表現した。

　ジュニア女子部門

　第10回新唐人全世界古典舞踊コンクールの本選で、ジュニア女子部門の金賞受賞者の李恩慈さんが、舞踊「春色満園」（庭一面春景色）を披露した（大紀元）

　ジュニア女子部門の金賞受賞者の邵艿慈さんが、本選で舞踊「春の雨」を踊っている様子（大紀元）

本選で、舞踊「塞外昭君」を披露したジュニア女子部門の銀賞受賞者の白凱麗さん（大紀元）

ジュニア女子部門の銅賞受賞者の呉思清さんが本選で、舞踊「伝承」を披露している様子（大紀元）

　ジュニア男子部門

本選で、舞踊「封狼居胥」を披露するジュニア男子部門の金賞受賞者の白凱旋さん（大紀元）

本選で、舞踊「尽忠報国」を披露するジュニア男子部門金賞受賞者の包明宇さん（大紀元）

本選で、舞踊「忠義千秋」を披露するジュニア男子部門銀賞受賞者の梁知源さん（大紀元）

本選で、舞踊「臥薪嘗胆」を披露するジュニア男子部門の銀賞受賞者の章正行さん（大紀元）

本選で、舞踊「月下独酌」を披露するジュニア男子部門の優秀賞受賞者の陶盛曦さん（大紀元）

　予選、本選と決勝選を経て、アメリカニューヨーク時間の9月10日夜8時、選考結果が発表され、金賞12名、銀賞10名、銅賞14名、優秀賞15名の計51名の選手が受賞した。

　以下は、2023年第10回新唐人テレビ局「全世界中国古典舞踊コンクール」の受賞者リスト。

　ジュニア女子部門

　金賞：邵艿慈、李恩慈

　銀賞：白凱麗

　銅賞：朱俊溶、吴思清、蕭伊翎

　優秀賞：謝子善、林承娴、歐陽美鳳

　ジュニア男子部門

　金賞：白凱旋、包明宇

　銀賞：陸天縁、韓天弈、章正行、梁知源

　銅賞：周正傑

　優秀賞：劉逍遥、陶盛曦

　シニア女子部門

　金賞：林安琪、範徽怡、司天清、黄悦

　銀賞：白茉莉、黄明慧

　銅賞：于寒玥、陳青蕾、黄于亭

　優秀賞：陳冠伶、李滢彤、楊佳縁、鄭煜、徐宁子、吴瑞玄、焦可欣

　シニア男子部門

　金賞：江力宇、洪紹豪、胡昊清、包正宇

　銀賞：趙錚、肖大衛、郭新宇

　銅賞：黄瑞輪、孫柏燚、孫天祺、陳圓明、蔡承廷、孫弘威

　優秀賞：李明鴻、熊泓亦、張一元、李如初

　シニア女子部門

シニア女子部門の金賞受賞者の範徽怡さんが舞踊「青煙幂影」を披露している様子（大紀元）

シニア女子部門の金賞受賞者の司天清さんが本選で舞踊「寄夢玄燭」を披露している様子（大紀元）

舞踊「初春細雨」を披露するシニア女子部門の金賞受賞者の林安琪さん（大紀元）

シニア女子部門の金賞受賞者の黄悦さんが、舞踊「信」を踊っている様子（大紀元）

シニア女子部門の優秀賞受賞者の呉瑞玄さんが、舞踊「鏡花水月」を披露している様子（大紀元）

シニア女子部門選手の劉子語さんが、舞踊「西施浣紗」を披露している様子（大紀元）

　シニア男子部門

シニア男子部門の金賞受賞者の胡昊清さんが、舞踊「雁門関」を踊っている様子（大紀元）

舞踊「逍遙」を披露するシニア男子部門の金賞受賞者の江力宇さん（大紀元）

シニア男子部門の金賞受賞者の洪紹豪さんと和劉新竜さんが、舞踊「兄弟」を披露している様子（大紀元）

シニア男子部門の銅賞受賞者の孫弘威さんが、舞踊「酔酒」を披露している様子（大紀元）

　北京舞踊学院を卒業し、同コンクールの審査員の一人であるベテラン舞踊家の張明慧氏は、新唐人中国古典舞踊コンクールが他の国内コンクールとは異なり、純粋で純正な中国古典舞踊であると語り、「中国古典舞踊をうまく踊りたければ、中国の伝統文化を知り、愛することが必要です。そうして初めて打ち込むことができて、より良くできるようになるのです」と話した。

審査委員の張明慧さん（左）と李宝圓さん（右）

　米国神韻芸術団の主要パフォーマーの一人であり、今回初めてコンクールの審査員を務めた李宝圓氏は、パフォーマーがうまく踊っていても、常に上達の余地があると話した。ダンスは、「心によるもの」であって初めて人を感動させることができる。

　会場の観客は、選手たちが披露するダンスを見て、「心の昇華を得た」と絶賛した。

　金賞受賞者の範徽怡さん「コンクールに参加して次元が向上した」

　神韻芸術団メンバーの範徽怡さんはシニア女子部門の金賞を獲得した。彼女の演目は、自ら振付したオリジナル舞踊の「青煙冪影」である。宋人の詩辞には、「青煙がかかるところに、晴れ渡る青空に金色に輝く月が顔を見せた」があり、秋の美しい夜空を描いていて、それが『青煙冪影』の名前の由来だという。範徽怡さんの紹介によると、この舞踊は歴史的背景よりも境地の表現に重点を置いており、「ある古代の人が、独りで霧に包まれた夜に酒を飲んで悲しみを紛らわし、最後に浮き世の無常を悟ったというシナリオです」と彼女は言った。

　範徽怡さんはこの舞踊を通して、伝統文化の「尺度」も反映させたいという。「古代の人々も悲しみを和らげるために酒を飲みますが、ごく少量しか飲まず、現代人のように、羽目を外して酔っ払ってしまうことはありません」と彼女は言う。彼女はまた、飲酒という一般的な事柄からも、古代人の価値観を窺えることができると言い、「このような小さなことにおいても、彼ら（古代人）はモラルの最低ラインを持っています」と付け加えた。

　古代人の精神世界をよりよく表現するためには、まず基本的な技術をしっかりと身につける必要があると、範徽怡さんは考えている。彼女はまた、ダンサーの技術に対する道徳の重要性についても話した。「個人の修養はとても重要です。踊る際、体と心が一つになるからです」

シニア女子部門の金賞受賞者の範徽怡さんは、第10回新唐人全世界中国古典舞踊コンクールで、舞踊技法の組み合わせを披露した

　ダンサーは重大な使命を担っており、真の伝統文化を取り戻す責任があると範徽怡さんは言った。「私たちは伝統文化を復興させ、この世界を最も善で、最も純粋な境地、その最初の状態に戻さなければなりません」

　金賞受賞者の黄悦さん「より多くの人に、中国の伝統文化の素晴らしさを伝えたい」

　シニア女子部門の金メダリストの一人である黄悦さんは、本大会に参加した目的についてこのように語った。「自分を向上させる以外に、中国の伝統文化をもっと多くの人に知ってもらいたいのです」。中共が政権を握っている中国本土では、伝統的な中国文明が大きく破壊されているため、黄悦さんは、「中国の伝統文化はこれほど素晴らしく、全人類にとって大いに有益です」ということをより多くの人が知ることを切に願っている。

　彼女はまた、中国の伝統文化が世界の普遍的な価値観をも表していて、中国古典舞踊を通じて、この素晴らしい文化を世界と分かち合いたいと考えている。これは中国古典舞踊コンクールの趣旨にも合致している。「真に優れている芸術は、単なる娯楽や演出ではなく、人々の善の念を啓発することができます」と彼女は言い、「人々を良い方面に導くことができ、見終わった後、本当に良い人、正統な人とはどういう人なのかを考えるでしょう」と話した。

　銀賞受賞者「中国舞踊コンクールは伝統的価値を舞台に再現させた」

　ジュニア男子部門で銀賞を受賞した梁知源さんは、「賞金を取るために参加したのではありません」とし、中国古典舞踊を習う目標と参加の目的は、中国の多くの伝統文化が破壊された今、真の伝統文化を観客に見せることだと話した。

　銅賞受賞者が力の源を語る「伝統文化を広めたい」

　周正傑さんは、今年のコンクールが自分にとって大きな収穫だったと感じたと言い、コンクールに参加することは「一つのゆっくりと自分を変えていく過程です。ダンスのテクニックを向上させることができただけでなく、自分自身を修め、『放下』を学んだので、大きな向上を得ることができました」と語った。

　入念に準備し、全力で参加することで、彼は中国古典舞踊コンクールの意義を心から感じたという。「出場の目的は、自分を証明することではありません。舞台の上で、慈悲を持ち、人のために考えているならば、観客はそれを感じ取ることができます」。さらに、中国5000年の文明の奥深さ、中国古典舞踊の内包の豊かさに触れ、彼は自分の責任の所在を痛感したという。

　「伝統文化を広めることを自分の使命とするならば、続けていく力の源を得たようなものです」というわけで、周正傑さんは再び中国古典舞踊コンクールの舞台に立った。

　観客「選手たちの演技を見て、心の昇華を得た」

　「全世界中国古典舞踊コンクール」は、新唐人テレビ局の一連の国際文化芸術コンクールの一つである。このコンクールの目的は、文化交流を促進し、中国古典舞踊という芸術の純粋さ、善良さ、美しさを宣伝し、純正な中国古典舞踊を世界中に広めることである。

　9月10日、第10回新唐人「全世界中国古典舞踊コンクール」の決勝選を観たソフトウェア開発者のレオ・ワンさんは、選手たちは舞踊の技術が高いだけでなく、表現力も豊かで、「観ていてとても楽しくて、興奮も覚えた」と語った。

9月10日、ソフトウェア開発者のレオ・ワンさんは、第10回新唐人「全世界中国古典舞踊コンクール」の決勝戦を観賞した（大紀元）

　「舞台上の彼らは、パワフルで情熱的だった」とレオ・ワンさんは言う。「彼らのプロの風格は技法だけでなく、その情熱からも表れているのだ。彼らがダンスを通して観客に伝えるエネルギーもとても強かった」

　「私たちはみな、幼い頃から『三国志』（などの物語）を聞いて育った。伝統的な英雄、傑出した女性......これらの物語は、忠義とは何か、高尚とは何かを表すことができる。より多くの人に（このコンクールを）見に来させ、より多くの人が伝統的な芸術、伝統的な価値に回帰するようにすべきだ。このような伝統的価値を自分の心に刻めば、自らの言動が変わり、社会全体の気風も良くなるだろう」

　会社社長のフォヌ・ヴォアンさんはコンクールを観た後、深い感動を覚えたという。「コンクールの水準が『非常に高い』ですね。中国古典舞踊は難しそうに見えます。彼ら（出場者）は皆一生懸命に頑張っています。これらの若者たちの努力はとても重要で、社会にポジティブなエネルギーをもたらすことができます。この芸術は世界中に知られるべきです」

　医療業界で働くダンス愛好家のサニー・ワンさんは、9月10日に行われた第10回新唐人全世界中国古典舞踊コンクールの決勝戦を友人と観た後、興奮しながらこう絶賛した。「今年の（出場者の）舞踊の技術の向上は目を見張るものでした。そして、コンクールを見終わった後、心身の昇華を得た気がします」