【明慧日本2024年年1月9日】(西オーストリア=明慧記者)西オーストラリアで開かれたコミュニティイベントのブースの前で、明るい笑顔で参加者と熱心に話している女性は、ベトナム出身の範雲さんです。50代の範雲さんは、とても元気で若々しく見えますが、6年前の彼女は、いろいろな病気を患い、そして深刻なうつ病に苦しみ、部屋に引きこもり、生きる希望すら失っていたとは誰も想像できません。
現在、健康で自信にあふれている彼女が、そこに立っていること自体が不思議です。1冊の本が、範雲さんに奇跡をもたらしました。
パース・エレンブルックでのクリスマスイベントに参加した範雲さん |
幼い頃から体が弱く病気がちだった
ベトナム出身の範雲さんは、幼い頃から体が弱く、よく頭痛を起こし、筋肉が硬く、血行も悪く、体力を必要とする仕事はできませんでした。「私は動きが遅いので、他の人と同じように動こうとすれば、すぐにめまいや倦怠感を感じ、座って休んでも効果がなく、体力を回復するには横になって休まなければなりませんでした」と当時を振り返りました。
両親は範さんを連れてあちこちの医者に診てもらいましたが、いずれも栄養不良が原因だと言われました。しかし、栄養補給をしても、体重が増えたこと以外、病状は回復せず、鍼とマッサージの治療まで受けましたが、やはり役に立ちませんでした。範雲さんは健康を改善するために運動もしてみましたが、15分ほどしただけで続けられませんでした。疲れ果てた彼女は、もう何もできませんでした。
長年の治療をいろいろと試みましたが何の効果もなく、範雲さんは絶望し、すべての治療を諦めました。
「小さい時から、命を絶とうという思いが頭の中にありました」と範雲さんは言いました。
成人後、健康の悪化で絶望し、うつ病を患う
成人後、結婚して出産後の範雲さんの健康状態はさらに深刻になり、精神的重圧でうつ病に罹り、育児も家事も仕事もできなくなりました。ほとんどの時間は昏睡状態にあり、次から次と悪夢に悩まされ、時には1日22時間寝ていても、目が覚めると疲れを感じました。「私はいつも1、2時間座っていないと、目が覚めて周囲の環境を感知することができませんでした」と言いました。
「息子の面倒を見ることができないため、他人の助けに頼るしかありませんでした。自分が役に立たない人間だと思うと、死んだほうがましだという考えが頭に浮かびます。特に夫と意見が合わないと、すぐに命を絶とうと思っていました」と語りました。
範雲さんは何度も自殺を試みましたが失敗しました。「私は長い間うつ病を患っていて、毎日薬を飲んでいましたが、なんの効果もありませんでした。働くことができず、仕事を休まなければなりませんでした。1カ月以上家族のために何もできず、寝ているばかりで、起きたら少し牛乳を飲んで、お菓子を食べてまた横になる状態でした」
「牛乳とお菓子は、息子がベッドサイドに運んでくれたものです。立つ力すらないため、家事はすべて夫と息子がします。自分はとても役に立たない、私がいなければ、家族は私の世話をしなくてもいいのだと思い、死ぬことを求めていました。私は友達と会うことを拒否し、すべての交際を断ち、部屋に引きこもり、カーテンを閉め、少しの騒音でもつらく感じました。このように、毎日を虚しく過ごしました」
1冊の本に出会い、生まれ変わった
2017年の初め、範雲さんはオーストラリアからベトナムに帰省し家族を訪ねました。彼女の健康状態を心配するお兄さんは、「私は法輪大法を修煉して3年になり、生活と健康面で多くの良い変化が起きました」と範雲さんに大法を薦め、1冊の『轉法輪』を贈りました。
「兄弟の好意を断ることができなかったため、本を受け取りましたが、当時、私の体調では、本を数行読むだけで頭が痛くなりめまいがするので、心の中では読む気になれませんでした」と範雲さんは言いました。
範雲さんはオーストラリアに戻り、『轉法輪』を机の引き出しの中に収めました。時々お兄さんから電話がかかってきて「本を読みましたか?」と聞かれると、範雲さんは「まだ読んでいません」と言うしかできませんでした。お兄さんは「あなたが正常な生活に戻るのを助ける方法は一つしかない。それは、『轉法輪』を読み、煉功して法輪大法を修煉することだ」と、諦めずに何度も電話で範雲さんを励ましました。
「それから半年後、私は『轉法輪』を取り出して読むことにしました。数ページしか読んでいないのに寝てしまい、翌日も同じでした。最初の数日間は、本に書かれた意味が全く分かりませんでしたが、一生懸命最後まで読み終わると、初めてこれは人を高い次元にまで導く修煉の本であることに気づきました。もう一度読んで、これからこの本をよく勉強しようと思いました」
体の不具合があるため、座って本を読むのは範雲さんにとって簡単ではありませんでした。一人で本を読んでいると、すぐ眠くなってしまうので、範雲さんはベトナム語のオンライン学法グループに参加し、より多くの法輪功学習者と交流するようになりました。
「数日間のオンライン学法を通して、睡眠が著しく改善され、夢を見ることがなくなり、目が覚めると、頭がすっきりします。血行不良によるしびれも頭痛もなくなり、長年硬くなっていた筋肉が徐々に回復し、自分の身のまわりのことができるようになり、家族の助けも必要なくなりました」
範雲さんはまた、「自信を取り戻して家事を始めました。『轉法輪』を読んで、人生の意義を知った私は、死にたいという考えがすっかり消えました。息子は私の変化を喜んで、法輪功を修煉することを支持してくれました。家族の絆もより強くなり、今の私は他の人とコミュニケーションを取ることができるようになり、新しい友達を作り、人々に法輪大法について伝えています」と述べました。
最後に、範雲さんは「私の命を助けてくださった師父に感謝いたします。大法は私に命の意義を教えてくださり、そして良い人、さらに良い人になることを教えてくださいました。もし法輪大法に出会わなかったら、私の人生はもう終わっていたと思います」と述べました。
2023年11月11日、パースクエナコミュニティロータリークラブ博覧会で、範雲さん (右) は法輪功について地元住民に伝えた |
『轉法輪』は人々を助ける
法輪功の主著『轉法輪』は100余りの国と地域、異なる民族の法輪功修煉者が日常必読している本です。
29年前の1995年1月4日、『轉法輪』の出版記念会が北京公安大学の講堂で行われました。中国共産党が法輪功を迫害する前の1996年、『轉法輪』は何度も『北京青年報』、『北京晩報』、『北京日報』に掲載され、北京市のベストセラーになりました。
2004年12月、『轉法輪』はオーストラリア放送協会によると、この国で最も読者に人気のある100冊の本の第14位にランクされ、その中で唯一の、東洋からの佛法修煉に関する本です。
現在、『轉法輪』は50の言語に翻訳され、世界各地で公刊されており、外国語に翻訳された歴史上最も多い中国語書籍となっています。『轉法輪』は、昔から人類が探求し続けてきた宇宙、人生の謎を解きあかし、世界中の億を超える人々が心身ともに受益され、道徳を回復させました。