【明慧日本2024年6月29日】黒竜江省の白世忠さんは2022年8月、二回目の冤罪による収監を終えて帰宅した。その後、地元の社会保険局は上級の社会保険局の指示に基づき、白さんが一回目の冤罪による収監から二回目の冤罪による収監までの期間(2016年から2019年)に支給された給与の増加分を年金から差し引くことを白さんに要求し、合計7万元以上の金額を返還しなければ現在の給与を支給しないとした。また、給与の再支給も2010年の給与額から計算するため、約3,000元から約1,600元に減額されることになる。
白さんは今年77歳で、釈放されて家に戻って2年が経ったが、年金は一度も支給されず、給与も支給されていない。白さんは地元の社会保険局とチチハル市農墾社会保険局に対し、『高齢者保障法』や『社会労働保険法』には、収監されたからといって年金を支給しないという規定はないと説明し、彼らの行為が違法であると伝えた。彼らは協議の結果、まずは彼らの不支給行為が正当であることを認める署名をしなければ給与を支給しないと述べた。白さんと家族は、このような経済的迫害に同意せず、署名しなかった。
2023年の1年間、白さんは何度も地元の社会保険局、市農墾社会保険局のリーダーや地域の信訪部門に相談したが、この問題についてはすべて何の対応もされなかった。2023年末、白さんと家族は何度か黒竜江農墾社会保険局を訪れ、彼らが実施しているのは「労働法」、「高齢者保障法」、「労働保険法」などで国の法律ではなく、69号、14号の文書、および非公式で参考程度のみの「批涵」などを実施していることが分かった。これは秘密裏に行われている条項に属するものである。(彼らの下位の各レベルの社会保険局、調整管理機関は、実行する文書は公開せず、上下のすべての職員が「機密保守契約」に署名している。「根拠は何か」と尋ねると、彼らは「文書が機密で閲覧させてはならない」という説明のみだった。また「不満がある場合は法的手続きを取るように」と言った)
白さんは2度目の有罪判決を受け、冤罪の迫害を受けて合計8年6カ月となる。2010年から2015年、2019年から2022年までの期間、さらに2022年8月から家に戻って2年間、給与が支払われておらず、年金も支給されていない。今回は、2016年から2019年までの2回の判決の間に家にいた期間の給与の通常の増加額を差し引くことを求められ、返還しなければすべての待遇が停止される。これは経済的な迫害を悪化させ、生存権を奪うものである。
白さんは2007年に正式に退職し、現在は一人で生活している。最初の迫害は2010年5月に始まった。白さんは地上受信器(大きな釜)を設置する必要がある顧客を探していた。3軒目の設置中に、何者かが地元の公安局に悪意を持って通報し、白さんを含む3人が、一晩拘束された。1万ドル以上の価値がある10台の大きな釜や部品も押収された。また、白さんの家のパソコンなどの物品も不当に押収された。翌日、白さんと他の2人の法輪功学習者はチチハル農墾留置場に収容された。その時、白さんの妻は一人で家にいたが、彼らの違法行為に驚いて高血圧や心臓病が悪化し、重篤な状態に陥った。白さんは留置場に拘束され、5カ月間拘束され、裁判にかけられて5年の刑を宣告された。白さんの妻はこれを受け入れられず、無念のうちに亡くなった。
2019年4月、4年ぶりに、白さんは2度目の逮捕と迫害を受け、無実の罪で3年6カ月の刑を言い渡され、1万元(約20万円)の罰金を課せられた。この時も合法的な家宅捜索の手続きが一切なく、妻が亡くなり、子供たちは他の場所におり、家には誰もいない状態だった。警官らは法輪功の資料、書籍、コンピュータ、プリンター、家電製品、現金、宝石など多くの私物を押収した。これらの私物は総額2万元以上の価値があるが、押収リストに登録されず、今もなお全てが押収されたまま返還されていない。
白さんが不当な判決を受けた後、家族は地元の警察、九三検察庁、裁判所の違法行為を異なる地域の異なる部署に対してさまざまな形で告発し、彼らの違法行為を暴露した。しかし、結果として、黒竜江農墾地区中級検察庁の訴追部門および上級検査部門は、上述の部署には違法行為はなかったと白さんの家族に伝えた。家族は情報の公開を要求したが、職員らは家族に対して強制的にビデオ撮影を行ない、事件はすでに調査が終了したと主張した。