　【明慧日本2024年11月22日】（明慧記者・王英）ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所のネルソン・S・ロマン判事は11月19日、中国共産党（以下、中共）のスパイ・陳軍に対し、懲役20カ月の有罪判決を言い渡した。共犯・林峰はすでに2024年9月26日にロマン判事から懲役16カ月の有罪判決を受けていた。彼らは昨年5月にアメリカで逮捕され、中共の指示のもと、アメリカの法輪功学習者（以下、学習者）に対する迫害計画に関与したとされている。

　実刑判決に加え、陳軍には3年間の所外監視付きと5万ドルの罰金が言い渡された。

アメリカで逮捕された中共のスパイ陳軍（左）と林峰（右）

　同日、ニューヨーク南部地区連邦検事ダミアン・ウィリアムズ氏は、陳軍が中華人民共和国（中共）政府の未登録の代理人として行動し、国税庁の捜査官に賄賂を贈った罪で懲役20カ月の有罪判決を受けたと発表した。陳軍の行為は、米国で学習者の迫害計画に関与していた。

　ウィリアムズ検事は「陳軍は中国（中共）政府に味方し、中共が長年迫害の対象としてきた法輪功に対して嫌がらせと脅迫を行った。そのために、陳軍は国税庁の捜査官と思われる人物に賄賂を渡し、米国の税法管理を弱体化させ、国税庁の内部告発プログラムを妨害しようとした」と述べた。

　ウィリアムズ検事はさらに「私たちの事務所は、言論の自由を抑圧する行為を許さない。本日の判決は、米国の司法制度が、米国内で悪意ある国境を越えた弾圧を行おうとする者に責任を負わせることを示すものである」と述べた。

　米司法省が7月25日に発表した声明によると、被告である陳軍と林峰は、中共政府による法輪功への国境を越えた弾圧を支援するため、国税庁職員を買収したという。

　71歳の陳軍（John Chen）は中華人民共和国出身。44歳の林峰は中国国籍を持ち、カリフォルニア州ロサンゼルスに住んでいる。彼らは中共の未登録代理人として活動し、国税庁の捜査官に賄賂を贈った罪を認めており、アメリカにおける法輪功学習者をターゲットにした陰謀に関与していたとされている。

　法廷文書によると、少なくとも2023年1月～2023年5月頃まで、陳軍と林峰は「中共官員1」と認定された中共政府関係者を含む中共政府の指示により、米国内で法輪功学習者に対する中共の弾圧・嫌がらせ運動を推進するために活動した。中国の学習者は投獄を含む中共政府によるさまざまな迫害に直面している。

　法輪功に対する弾圧運動の一環として、陳軍と林峰は中共政府の指揮の下、アメリカ国内で行われていた計画に関与していた。この計画では、アメリカの国税庁の内部告発プログラムを操作し、法輪功修煉者が運営する神韻芸術団の免税資格を奪おうとした。

　陳軍がアメリカ国税庁に欠陥のある内部告発を行った後、陳軍と林峰は5000ドルの現金を贈賄し、告発を有利に進めるために、さらに国税庁職員と自称する人物に追加の金銭を支払う約束をした。この国税庁職員は実際には潜入捜査官であった。陳軍と林峰は、アメリカ司法長官に自分たちが中共の代理人であることを報告していなかった。

　この計画が実行される過程で、陳軍は録音された電話の中で、これらの賄賂がすべて中共の指示と資金提供によるものであり、その目的は中共政府の「法輪功を倒す」という目標を達成することだと明言している。

　司法当局の承認を受けて傍受された電話では、陳軍と林峰が「中共官員1」から贈賄計画に関する指示を受けたこと、発覚を避けるために「中共官員1」から受けた指示を削除すること、さらには贈賄計画がうまくいかなかった場合に「警報を鳴らし」て「中共官員1」に通知することについて話し合った。陳軍と林峰はまた「中共官員1」が法輪功に対する贈賄計画の「責任者」であることを認めた。

　この計画の一環として、陳軍と林峰は2023年5月14日にニューヨークのニューバーグで国税庁職員と面会した。面会中、陳軍は賄賂の最初の一部として現金1000ドルを国税庁職員に支払った。

　陳軍はまた、もし内部告発が成功した場合、国税庁職員に対して合計5万ドルを支払い、神韻芸術団への監査を開始し、内部告発者の賞金の60%を支払う意向を示した。2023年5月18日、林峰はジョン・F・ケネディ国際空港で賄賂の追加分として現金4000ドルを捜査官に支払った。

　陳軍と林峰は、それぞれ外国政府の未登録代理人として行動した罪1件と公職者への賄賂の罪1件を認めた。陳軍は7月24日に有罪を認め、林峰も7月25日に有罪を認めた。