　【明慧日本2024年12月26日】河北省邢台市在住の法輪功学習者・胡輝さん（57歳女性）は、法輪功を実践したとして10月、寧晋県（ねいしんけん）裁判所に懲役4年の不当判決を宣告された。元教師の胡さんは上訴した。法輪功は世界の人々に親しまれる精神修養法であるが、1999年以来、中国共産党によって迫害されている。

　事件の詳細

　胡さんは2022年8月27日に刑務所から釈放されて1年未満の2023年7月17日、同省南宮市の義母の自宅で連行された。南宮市国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官らは邢台市の胡さんの自宅を家宅捜索し、2023年8月6日に南宮市検察庁に案件を提出した。10日後、検察官は胡さんの案件を寧晋県検察庁に送致した。

　胡さんの北京の弁護士・程海氏は、胡さんの案件が寧晋県検察庁に提出された当日に、同県検察庁に法的意見を提出した。胡さんは、依頼人に対して正式な逮捕状を発行せず、連行した警官らが法的手続きに違反したとして捜査されるよう要請した。

　検察官はそれでも2023年8月24日に胡さんに対する正式な逮捕状を発行したが、その後証拠不十分を理由に案件を2度警察に差し戻した。しかし、警察が3度目に案件を提出した後、検察官は胡さんを起訴した。

　胡さんは裁判を待つ間、2024年8月16日に加害者らに対して告訴状を提出し、憲法で保障された信仰の自由の権利を行使して法律に違反していないにもかかわらず、逮捕、起訴、訴追したことについて責任を問われるよう求めた。

　胡さんは2024年9月12日に寧晋県裁判所で裁判を受け、翌月に懲役4年の不当判決を受けた。胡さんの弁護士は10月24日に胡さんを訪問し、胡さんが控訴したことを知った。

　過去に受けた迫害

　1999年7.20以降、胡さんは法輪功の修煉を続け、人々に法輪功とは何かを説明していた。そのため、中共の迫害に何度も遭い、連行、家宅捜索、恐喝、嫌がらせ、追い詰められる、洗脳班に拘禁、不当な強制労働、有罪判決などを経験した。

　2000年夏、胡さんたち数人の学習者が体育館で煉功中に、鉄路派出所に連行された。その後、胡さんは第二留置場に拘束された。絶食して迫害に抗議した胡さんは、両手を背中に回して手錠をかけられ、灌食された。灌食された後、胃管を抜かず、手錠も外さずに放置、その結果、胡さんは喉から血が出て、手の裏が腫れあがった。後に、胡さんは部署の来客向けの宿泊施設に不当に拘束された。警官らは胡さんの家族を利用して信念を放棄させようとし、離婚も脅かされた。胡さんは中共当局と家族からの大きな圧力に直面した。

　2000年10月、胡さんは石家庄労働教養所の第四チームに移送され、強制的に立たされ、睡眠の剥奪、誹謗中傷のテレビ番組を強制視聴させられ、不当な整列などの拷問を受け、刑務官や受刑者からの侮辱や脅迫にも遭い、30代の若さで白髪が目立った。

　2003年春、橋西国保の警官らは電話盗聴を通じて、胡さんを母親の家から公安支局に連行した。その前に、国保は胡さんの家から多くの資料や法輪功の書籍を違法に押収した。当時、SARS（重症急性呼吸器症候群）が流行しており、洗脳施設は外部の人を受け入れることができなかったため、国保は、胡さん家族から2000元（約4万1000円）の賄賂を強要した後、胡さんを釈放した。

　2004年夏、鉄路派出所が再び胡さんの家に不当に押し入り、法輪功の書籍や資料を押収した。胡さんは洗脳班に連行され、1週間後には邢台市第一留置場に拘禁された。胡さんは心身に大きな傷を負った。

　2011年7月20日、現地国保と地元の派出所の警官が胡さんの家に押し入り、防犯扉を壊し、胡さんを洗脳施設に連行しようとしたが、失敗に終った。胡さんは追い詰められ、身を寄せる場所を失った。

　2020年8月28日、胡さんはある法輪功学習者の家を訪れ、一緒に『轉法輪』を読んでいたが、国保の警官に尾行されて連行され、罪に陥れられた。

　2021年8月17日、胡さんは邢台市襄都区裁判所で不当に裁判を受け、2年間の刑を宣告され、3000元（約6万円）の罰金を科せられた。胡さんは控訴したが、邢台市中級裁判所のビデオオンライン裁判で原判決維持となった。

　2022年2月17日、胡さんは河北省の石家庄女子刑務所に移送された。

　2022年8月27日、2年間の冤罪に終止符を打った胡さんは、南宮市で姑の介護をしていた。

　2023年7月17日の朝、冤罪から解放されてわずか10カ月ほどの間に、胡さんは再度連行された。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）