【明慧日本2025年2月21日】(フランス=明慧記者・周文英)「真善忍国際美術展」が2月8日、フランス南部のマリニャン市のメディア図書館で開催された。開幕式には市政府の関係者や地元の市民が出席した。美術展の絵画は人々に衝撃を与え、一部の鑑賞者は感動して涙を流した。絵画の展示を通して、人々は法輪功に触れ、中国で法輪功学習者が受けている残酷な迫害について知ることができた。
マリニャンは、フランスのプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏、ブーシュ=デュ=ローヌ県に位置する市である。この市にはマルセイユ・プロヴァンス空港があり、また、民間および軍用のヘリコプター製造会社エアバス・ヘリコプターズの本社と設計・組立工場の所在地で知られている。
「真善忍国際美術展」の開幕式に出席したマリニャン市政府関係者と市民 |
「真善忍国際美術展」の鑑賞に訪れた市民 |
人々はメッセージ帳にこう書いている。「目を覆いたくなるほど衝撃的で、心に深く響く!」「恐ろしい、受け入れがたい迫害に直面して、この世界で人間性や民族が最優先されるべきだという時に、この美術展は人々に思索を促し、反響を呼び起こしています」「精神は物質に勝る!」「心を打つ美術展、受け入れがたい真実への叫び!」。美術展は3月29日まで開催される。
「歴史が繰り返されている。まるでヨーロッパ帝国に迫害された初期のキリスト教徒を見ているかのようだ」
「真善忍国際美術展」の開幕式で挨拶するジェラール・トリエ副市長 |
ジェラール・トリエ副市長は、マリニャン市の文化部門を担当している。彼は美術展の開幕式で次のように述べた。「これらの絵を目にすると、まるでヨーロッパ帝国に迫害された初期のキリスト教徒を見ているかのようです。歴史は繰り返されています。私たちはまさにそのような時代に直面しています。醜悪な政治が思想を支配しようとし、物事を改善するのではなく、権力を掌握し維持することを目的としているのです。歴史は今もなお、私たちにそのことを語りかけています」
「歴史はまた、精神が物質よりも強大であることを私たちに教えています。多くの信仰者がそれを証明してきました。思想は政治や物質的な束縛を超えるべきものです。それにもかかわらず、いまだに『610弁公室』(法輪功迫害を担当する部署)による拷問を受けている人々は、肉体的な苦しみを強いられています」
トリエ副市長は、人々が拷問に苦しむ様子を目の当たりにし、戦慄を覚えたという。同副市長はこう語っている。「不幸にも、人間という存在は常に苦しみを伴うものです。しかし、その苦しみを超えて、彼らを支える崇高な思想が必ず存在しているはずです。私は、それこそが最終的な勝利をもたらす思想であると信じています」
「展示された絵画に描かれた拷問の光景は、耐えがたく、到底受け入れられない!」
「真善忍国際美術展」を鑑賞したヴァレリー・ガリノ副市長 |
ヴァレリー・ガリノ氏は、ブーシュ=デュ=ローヌ県議会の副議長であり、カリル=オ=ルエ市の副市長でもある。美術展を鑑賞した同副市長は深く感動し、次のように語っている。「この美術展を通じて、私たちは少しずつその内容を理解しています。絵画の配置も本当に素晴らしいです。そして、奥の部屋に入ったとき、そこには拷問を描いた絵画がありました。私はこう言わずにはいられませんでした。『これは耐えがたいことです。こんなことは決してあってはならないのです』」
あの絵画『帰れる家がない』は、彼女の心に深く刻まれたという。ガリノ副市長はその絵画について、「その少女は、両親を失ったことで家をなくし、1人ぼっちになってしまいました。家の扉は封印され、彼女は入ることができません。彼女の瞳を見つめると、そこに込められた多くの感情が伝わってきました」と説明した。
ガリノ副市長は「このような絵を描いた方々に敬意を表します。こうした作品を生み出すことは決して容易なことではありません。精神的にも、道徳的にも、ここまでの境地に達するのは簡単なことではありません。しかし、いずれにせよ、それを成し遂げたことは本当に素晴らしいことです」と画家を称賛した。
ガリノ副市長はFacebook、Instagramなどのソーシャルメディアでページを作成し、多くの人にこの美術展を見に来るよう知らせると言った。この美術展はすべての人にとってとても重要だと話した。
「アジアの哲学について交流し、理解を深めることはとても意義があり、私たちに多くの啓発を与えてくれます」
マリニャン市の前副市長であり、ヘリコプターエンジニアのクロード・ビオレ氏も開幕式に出席した。彼は「これらの絵画はとても美しく、素晴らしい作品がたくさんあります」と語った。
「これらの絵画を見ることで、肉体的な側面だけでなく、精神的な側面も存在することを思い出させてくれます。アジアには私たちとは異なる哲学があり、それらについて交流し、理解を深めることはとても意義のあることです。それが私たちに多くの啓発を与えててくれます」
美術展は、中国で法輪功学習者に対して行われている迫害を描いている。ビオレ氏は「正直に言って、21世紀の今日において、これらを目の当たりにするのは悲劇です。このような美術展を開催することはとても重要だと思います。なぜなら、マリニャン市の人々が真実を知ることができるからです。私たちはテレビでこれらを見ることも、話題にすることもないのです」と述べた。
ビオレ氏は最後に、「暴力事件が増加する中で、私たちはより伝統的な価値観に立ち戻る必要があることに気づきました。それは、私たちがより良く共生できるだけでなく、一人ひとりが自己を見つめ直し、精神的な次元で内省することにもつながります」と語った。
「これは人類文明において守るべき核心的な価値です」
マリニャン市政府の文化部門の責任者であるジャック・オリヴィエ・マルタン氏は、法輪功の修煉がすべての中国人にとって有益であるという。「これはとても意義のある美術展です」と彼は話す。「これによって、私たちは東洋からの一つの実践を発見することができます。なぜなら、ヨーロッパ人は何世紀にもわたってこれらの実践とつながりを失ってきたからです。アジアを通じて、私たちは特に身体と精神のつながりといった、かつての実践を再発見し、それらが再び私たちの視野に戻ってきました」と彼は述べた。
真・善・忍は法輪功の修煉の準則である。マルタン氏は「フランスでは、人々が忍耐を失い始めています。国が危機の影響を受け、大きな衰退さえ見られるからです。物事が変わり、改善されることを願っています。『真』について言えば、これは歴史を通じて核心的な要素です。なぜなら、多くの国々、そして中国に限らず、さまざまな形で嘘が存在していることに私たちは気づいているからです。西洋でも、嘘はより巧妙な形で存在しています。そのため、『真』は私たちの文明において守るべき核心的な価値だと私は思います」と語った。
「中国の芸術家の精神が表れており、彼らはとても才能があります」
「真・善・忍は普遍的な価値観であり、作品の中から感じ取れます」と話すカデル・ゲゼール氏 |
カデル・ゲゼール氏は、メディア図書館活動の責任者。彼は「中国の芸術家の精神を示しており、彼らはとても才能があり、これはとても素晴らしい美術展です」と述べている。
彼はまた、美術展について「中国の一部の人々(法輪功学習者)の苦しみや、芸術家の苦しみをうまく表現しています。彼らは亡命者であり、自分たちの感情を作品を通じて表現しています。これは称賛に値します。これは美の証しです」と話した。
「善は私たちがもっと発展させるべき価値の一つです」
「鑑賞していると感情の流れを感じさせています」と話すパトリック・マラット氏 |
パトリック・マラトレ氏は画家であり、彼は「絵画がそれぞれ独自の特徴を持っており、それに驚かされ、心を打たれました」と述べた。
マラトレ氏は、中国で法輪功学習者に対する迫害が起きていることを全く知らなかった。彼は絵画に描かれた拷問や虐待の光景に衝撃を受け、それが第二次世界大戦を思い起こさせたという。
彼は「これは繰り返される歴史です。この美術展を観て、私は自問しました。自分に何ができるのか? どうすればこの迫害を止められるのか? それで私は迫害を止めるための請願書に署名しました。このことを周囲の人々に伝えます。そして、友人をこの美術展に招待します。とても感動しました。心の中でさまざまな感情が湧き上がっています」と語った。
彼はさらに、「善はとても重要です。もし私たちがもっと優しさを持てば、世界はずっと良くなるでしょう。善は、私たちがもっと発展させるべき価値の一つです」と話した。
この美術展は素晴らしいメッセージを伝えている
リディア・ジユさん(左)とエリザベスさん(右) |
リディア・ジユさんは、マリニャン市政府の環境サービス部門で働いている。美術展は彼女を感動させ、涙を流した。彼女は「この体験はとても意味深いものでした。多くの作品が愛に満ちており、その大切さを私たちに伝え、より深い理解とつながりを築くきっかけを与えてくれました。これらの絵画を通して、中国の平和と文化の象徴が表現されているのが分かります。それは、宗教の共通点を認識させてくれる素晴らしいメッセージであり、意識の開放を求めることの大切さを思い出させてくれます。そして、私たちは本当に互いにつながっているのだと実感しました」と話した。
リディアさんは「美術展で描かれた苦しみは、ある民族の痛みを象徴しています。しかし、それは決してそこにとどまるものではありません。私たちは今もなお、それらが絡み合っていることを感じます。残念ながら、今日においても、このような状況は続いており、中国の境界を超えて広がっているのです」と述べた。
ある絵画がリディアさんに深い印象を残した。それは、子どもが拷問を受ける様子を描いた作品だという。「どうして子どもを吊るし上げ、地面に叩きつけることができるのでしょうか? あまりにも残酷です」と彼女は話す。リディアさんはこの光景に人類への希望を失いかけていると言い、しかし「こ絵画には蓮の花壇が描かれていました……痛みのあった場所に、蓮の花が咲いている。それはとても美しいメッセージです」と語った。