【明慧日本2025年4月12日】(中国=明慧記者)明慧ネットの報道によると、2025年3月には少なくとも61人の法輪功学習者(以下、学習者)が中国共産党(以下、中共)の法曹部門により不当な判決を宣告されたことが分かった。これらの学習者は、中国の17の省、自治区、直轄市に分布している。内訳は、遼寧省12人、吉林省10人、山東省7人、河南省、黒竜江省、四川省はそれぞれ4人である。60歳以上の高齢学習者27人が不当な判決を宣告された。そのうち、80~90歳が3人、70~80歳が11人、60~70歳が13人。最年長者は85歳であった。彼らの中には、教師、医師、銀行幹部、医学検査技師、エンジニア、看護師長、個人経営者、農民など各業種の人々が含まれている。また、3月には中共の裁判所と公安当局は学習者から62万2000元を強要した。うち、裁判所が科した罰金は39万5000元で、警官が家宅捜索した際に押収した現金は22万7000元であった。
2025年3月に判明した、不当判決を宣告された61人の刑期における人数分布 |
注:1~2年(1年あるいは1年以上、2年未満、その他は類推)。
一、3月、学習者61人の不当判決が判明
2025年3月、不当判決を宣告された学習者61人の地域別人数 |
一部の実例
1、冤獄で9年間拘禁された女性退職教師 再び不当判決
瀋陽市の退職した小学校教師で学習者の孟慶潔さん(73)は2025年3月26日、沈陽市大東区裁判所により懲役8年の不当な判決を言い渡され、5万元(約100万円)の罰金を科された。
孟さんは2024年7月12日の朝、瀋陽市公安局国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)および瀋河支局東陵派出所の警官により自宅から連行され、瀋陽市第一留置場に拘禁された。2025年2月27日、沈陽大東区裁判所で不当な裁判が行われ、3月26日に不当な判決が下された。
孟さんは1997年末、法輪功を学び始めた。それ以来、まるで生まれ変わったように病気が治り、心身ともに軽快になった。孟さんは真・善・忍の基準に従って自分を律し、完全に生徒たちのために働いていた。ある年、孟さんが担当したクラスの生徒は、地域の数学オリンピックで上位6位を独占した。
1999年7月、中共政府による法輪功への激しい迫害が開始して以来、孟さんは法輪功の「真・善・忍」の信念を守り続けたとして何度も迫害を受け、3年間の労働教養を強いられ、その後6年の実刑判決を言い渡された。刑務所から解放された後、また年金が差し押さえられ、30年間も勤めた教師としての生活費は一切支給されなくなった。
情報筋によると、孟さんへの迫害に加担した校長は亡くなり、孟さんを連行した東陵区国保警官の亢雲録は2018年に交通事故で死亡し、顔が分からなくなるほどひどい状況だったという。また、勤務先まで孟さんを監視し、嫌がらせをしていた公安部門の責任者も、2022年の年末にコロナ感染症で死亡した。
2、3カ月拘禁され、長沙市の雷揚帆さんが危篤
雷揚帆さん |
湖南省長沙市の学習者・雷揚帆さん(51)は、2024年5月14日に突然失踪した。同年6月末になって、家族はようやく、文芸路派出所から雷さんが長沙市第一留置場に拘禁されていることを知った。家族は留置場看へ着替えを渡そうとしたところ、「ここにはいない」と告げられ、行方については一切知らされなかった。最終的に家族は刑務所管理局を訪ね、雷さんが懲役1年の刑を言い渡され、すでに網嶺刑務所に拘禁されていることが分かった。
2025年3月23日の夜8時過ぎ、網嶺刑務所から家族に電話があったが、家族は着信に気づかなかったため、9時頃に折り返し電話をかけた。刑務所によると、雷さんは肺部と脳部に水がたまっており、午前9時から10時の間に醴陵市漢方病院に送られ、7時頃にはICUに移され、危篤通知が出されたという。
3月24日午後、家族は醴陵市漢方病院の病棟3階ICUに到着し、雷さんと面会した。雷さんは病床に横たわり、口に管を挿入され、動けない状態だった。家族が呼びかけても反応はなく、意識は戻らず、顔も別人のように変わっていた。病床の周りには警官と私服の警備が立っていた。家族は面会前に、病室内に物を持ち込むことを禁止され、携帯電話も含めて外に置くように言われた。また、接触も禁じられ、数分間の面会後、警官は家族に退室を求め、「今回の面会は特別な配慮だ」と言われた。家族が医師に尋ねると、「入院時よりは良くなった」という。家族が雷さんを自宅に連れ帰りたいと提案したところ、警官は「家に帰って待ってくれ」と答えた。
雷さんは中国銀行湖南省支店で働いていた。以前、長年の気管支炎に悩まされ、日常生活や仕事に大きな支障をきたしたが、法輪功を学んでから、気管支炎は完全に治り、心身ともに健康になった。雷さんは法輪功の「真・善・忍」の教えに従い、他人に対して親切で、どんなに忙しくても決して不満を言わず、同僚や上司からも認められた。
1999年7月、江沢民集団による法輪功への迫害が始まって以来、雷さんも何度も連行され、洗脳班に送られた。また、真・善・忍の信念を貫いたとして解雇され、二度労働教養を強いられ、拷問による自白を強要された。
2023年2月12日、雷さんと妻の唐敏さんは、長沙市にあるレストランでアルバイトをしていたところ、文芸路派出所の警官により連行された。その後、雷さんは長沙市第一留置場に移送され、8カ月後の2023年8月18日に解放された。一方、妻の唐敏さんは長沙市第四留置場に送られ後、実刑判決を宣告され、2025年の新年前後に刑務所から帰宅した。
3、内モンゴル自治区の張万波さんに懲役3年の不当判決
内モンゴル自治区フルンボイル市の学習者・張万波さん(57歳女性)は、2024年5月22日に不当に連行された。現在、張さんは懲役3年の実刑判決を言い渡され、2025年3月22日に内モンゴルのフフホト市第一刑務所に拘禁されたことが判明した。
不当な行政拘留期間が満了する前日、留置場側は張さんの家族に翌日迎えに来るよう伝えた。家族が迎えに行ったところ、留置場の人員は張さんが国保大体の警官に連れて行かれたと言った。家族は国保大隊に行ったが、「迎えに行っていない」と言われた。さらに翌日、家族はあちこち尋ねて、張さんが行政拘留から刑事拘留に移され、すでにフルンボイル市の留置場に移送されていることがわかった。その過程と後の判決について、家族と友人たちは一切知らないという。
張さんはフルンボイル市特殊教育センターの元教師である。1997年、29歳の時に体調を崩したきっかけで、法輪功の修煉を始めた。修煉を通じて、張さんの重度のリウマチは治り、精神的にも楽観になった。人生の意義や、他人に優しく接すべきこと、因果応報などを理解するようになった。張さんは常に法輪功の良さを人々に伝え、他の人々にも恩恵を受けるよう願っていた。
中共が法輪功を迫害した後、張さんは何度も連行、嫌がらせ、家宅捜索などを受けた。かつて2回、洗脳班に送られたことがあり、地元の裁判所により懲役3年、執行猶予4年を言い渡され、5000元の罰金を科された。
4、泰安市の秦振泉さん夫妻 不当判決を言い渡される
山東省泰安市の学習者・秦振泉さんと妻の張連桂さんは、2024年8月1日に高新区北集坡派出所の警官により連行され、家宅捜索を受け、泰安市留置所に拘束された。2025年3月19日の情報筋によると、妻の張さんは懲役7年の実刑を、秦さんは懲役3年の実刑を言い渡されたことが分かった。
秦さんは以前、3年間の労働教養を強いられたことがあり、張さんは2回の労働教養と1回の判決を科され、計6年間不当に拘禁された。秦さんは2008年、連行された際に抜け出し、約6年間放浪生活を余儀なくされ、2014年に息子の結婚式を機に帰宅した。
5、撫順市の学習者5人に不当判決
遼寧省撫順市の学習者・楊淑琴さん(62)は、法輪功迫害の実態を人々に伝えたとして、2023年12月に警官に連行され、拘束された。最近、楊さんは中共の裁判所から懲役4年の刑を言い渡され、遼寧省女子刑務所に拘禁されたことが分かった。
楊さんは法輪功を学ぶ前、偏頭痛、不眠症、目の疾患、右半身の麻痺、胃の病気を患い、長年治療しても改善しなかった。法輪功を学び、真・善・忍の基準に従って自らを律し、問題に直面したときは自分自身の不足を探し、名誉、利益、人間関係のトラブルに対しても淡泊になった。その結果、身体の病気が消え、本当の健康と幸せを体験した。
明慧ネットの報道によると、2025年に入って3カ月の間に、少なくとも5人の撫順市の学習者が中共の裁判所から不当な判決を宣告されたことが分かった。
6、成都市の李彩瓊さんら4人の学習者に不当判決
成都市の李彩瓊さん(62)、孟慶素さん、唐興秀さん、賈興蓉さんの4人は2024年3月、崇州市の三江街道総合市場や柠檬東街などの地域で法輪功の資料を配布していたところ、政府の末端組織スタッフでバイク販売店の店主に通報された。
2024年3月19日、李彩瓊さん、孟慶素さん、唐興秀さん、賈興蓉さんは崇州市公安局の警官により自宅から連行され、家宅捜索を受けた後、成都市の留置場に拘束された。
2025年2月11日、4人の学習者は崇州市裁判所で裁判を受け、裁判官はその場で不当な判決を下した。李彩瓊さんは懲役4年6カ月の実刑と1万元の罰金、孟慶素さんは懲役3年6カ月の実刑と1万元の罰金、唐興秀さんは懲役2年6カ月の実刑と6000元の罰金、賈興蓉さんは懲役2年の実刑と5000元の罰金を言い渡された。
7、二度の冤罪で11年以上拘禁された楊進香さんが再び不当判決
楊進香さん |
北京市延慶区の学習者・楊進香さん(61)は2025年3月12日、再び短時間な裁判を受けた。最近、楊さんの弁護士は、楊さんが懲役1年を言い渡されたという通知を受け取った。これは楊さんにとって三度目の不当な判決となる。
中共による法輪功への狂気じみた迫害の中で、楊さんは人々に法輪功について伝えたとして、数回にわたり連行され、拘禁され、懲役9年と懲役2年4カ月の実刑を宣告され、2回とも刑務所で様々な拷問を受けた。
8、かつて4回刑務所に不当拘禁された田海英さん 再び不当判決
江西省九江市の学習者・田海英さん(58)は、2024年8月20日に警官に連行され、同年12月25日に永修県裁判所で不当な裁判を受けた。現在の情報によると、田さんは懲役1年6カ月の判決を言い渡され、すでに控訴しているという。
田さんは中学校の非常勤教員だった。真・善・忍の信念を堅持したとして、20年以上にわたって中共から残酷な迫害を受けた。田さんは以前、3回にわたり労働教養を科され、1回実刑判決を宣告され、累計10年以上拘禁されたことがある。江西省女子刑務所では、吊し上げられ、睡眠を剥奪され、罵られ殴られ、洗脳による迫害を受けたため、命の危険にさらされた。長年の迫害は、田さんの精神と肉体に多大な打撃を与えた。度重なる迫害に耐えかねた夫は、20年前に離婚し、家を売却し、娘の将来に影響することを恐れて、娘に会わせないようにしている。
9、雲南省宜良県の王進仙さん 5回目の不当判決
雲南省宜良県の王進仙さん(69)は法輪功迫害の実態を人々に伝えたとして、2024年6月20日に連行され、昆明市留置場に拘禁された。最近、家族は刑務所からの収容通知を受け取り、王さんが懲役4年6カ月の判決を宣告されたことが分かった。
王進仙さん |
今回の判決は王さんへの5回目の不当判決であり、累計18年6カ月の判決を宣告された。当局の留置場、刑務所で拘禁されていた間、王さんは様々な精神的肉体的な拷問を受け、警官に唐辛子水をかけられ、顔に火傷を負い、顔全体に黒いかさぶたができたことがある。
王さんは昆明市宜良県百貨店の元従業員。1997年に法輪功を学び、真・善・忍の理念に従って善の心を修め、心身ともに恩恵を受けた。しかし、1999年7.20、中共による法輪功への迫害が開始して以来、王さんは法輪功を学び続けているとして、4回も不当な判決を下された。その間隔は長くて1年、短くてわずか44日だった。
王さんは刑務所で、小さな腰掛けに長時間も座らされ、刑務所の規則を長時間書き写すよう強要され、常に監視され、暴言を浴びせられた。冬の寒風の中、刑務所の規則を書き写している時、手が凍傷した。また、警官に平手打ちされ、トイレットペーパーの使用が許されず、掛け布団をかけられることも許されず、何度も狭い暗い部屋に閉じ込められ、食事を自分で取ることが許されず、他の受刑者に取ってもらうしかなく、多く取っても少なく取っても全部食べなければならず、あらゆる苦しみを経験した。
特に、王さんが4回目の判決で雲南省第二女子刑務所に拘禁された時、「真・善・忍に従う者は祝福される」、「天は中国共産党を滅ぼす」と叫んだため、警官から唐辛子水を繰り返しかけられ、顔に火傷を負い、浅達性Ⅱ度熱傷と診断された。
二、60歳以上の高齢学習者27人に不当判決
2025年3月、不当な判決を宣告された高齢学習者の年齢層における人数統計 |
実例1、北京市の王奎蘭さんに、懲役5年の不当判決を宣告
北京市豊台区の学習者・王奎蘭さん(80)は、2023年8月に天津市武清区大王古荘鎮で、派出所の警官に連行され、拘禁された。2025年1月、武清区裁判所で懲役5年を宣告された。
今年2月26日、家族は裁判所が指名した弁護士から「刑務所に王奎蘭さんと面会する」との通知を受けた際、初めて王さんが不当判決を宣告されたことを知った。家族が面会に行った時、王さんの健康状態が悪く、自力で歩けないため、家族に車椅子を持ってくるよう頼んだ。連行される前の王さんはとても健康だった。
2023年8月8日、故郷の天津市武清区大王古荘鎮に住んでいた王さんは、外出して法輪功迫害の実態を伝えていたところ、中共による法輪功への誹謗中傷を信じた人に通報された。8月9日、家宅捜索を受け、現金4000元(約8万円)、法輪功の資料、書籍、パソコンなどが押収された。8月10日、王さんは天津市武清区公安局まで連行され後、「保証人を立てて尋問を待つ」という条件付きで保釈された。
2025年1月、王さんは武清区裁判所により懲役5年の実刑判決を宣告され、現在は天津市西青区女子刑務所に拘禁されている。
実例2、不当に10年間拘禁された魏少敏さんに再度判決
遼寧省撫順市に在住の魏少敏さん(83)は2022年8月8日、ある年配者に法輪功迫害の実態を伝えていた時、尾行された人に通報された。その後、魏さんは駅前派出所の警官に連行され、10日間拘束され、1000元の罰金を科された。明慧ネット2025年3月2日の報道によると、魏さんは懲役3年の実刑判決を言い渡され、現在、遼寧省女子刑務所に拘禁されていることが判明した。
中共による法輪功への迫害の中で、魏さんは何度も連行され、労働教養と実刑判決を言い渡され、計13年6カ月間拘禁されていた。
実例3、山東省巨野県の高齢学習者の王香玲さんに不当判決
山東省巨野県の学習者・王香玲さん(85)は2025年2月、鄆城県裁判に懲役1年を宣告され、5000元の罰金を科された。
1999年7月、中共が法輪功への迫害を開始した後、王さんは法輪功の無実を訴えるため北京へ陳情したが、2000年12月、北京市大興区の警官に殴打され6日間拘束された。その後、地元の巨野県に送還され、同県留置場に4カ月間拘禁され、9000元の罰金を強要された。2001年4月、また3年の労働教養を強いられ、山東省の王村労働教養所に拘禁された。教養所で、毎日朝から夜12時まで糸を切る作業を強制され、めまいと首の痛みに苦しんだ。
2015年7月、王さんは実名で江沢民を告訴したため、2016年10月、巨野県公安局により5日間拘束された。また、迫害の実態を人々に伝えたとして、2018年2月、巨野県裁判所から懲役1年の実刑を言い渡され、さらに5000元の罰金を科された。
三、経済による迫害
明慧ネットの統計によると、3月には中共の裁判所と公安当局は学習者から62万2000元を強要した。そのうち、裁判所が科した罰金は39万5000元で、警官が家宅捜索した際に押収した現金は22万7000元であった。金銭をゆすり取り、経済面においても学習者を破綻させることは、中共が学習者を迫害する絶滅政策の一つである。
実例1、黒竜江省の高晶さんに懲役4年と罰金5万元、付桂芹さんに懲役2年10カ月と罰金10万元
黒竜江省ハルビン市依蘭県の学習者・高晶さん(60)と付桂芹さん(74)は今年2月11日、依蘭県裁判所により不当に判決を受けた。高晶さんは懲役4年と罰金5万元(約100万円)を、付桂芹さんは懲役2年10カ月と罰金10万元(約200万円)をそれぞれ不当に言い渡された。
実例2、山東省の孫淑玲さんに不当判決、罰金6万元
山東省栄成市に在住の学習者・孫淑玲さん(72)は、2024年11月に連行され、家宅捜索を受け、「保証人を立てて尋問を待つ」という条件付きで保釈された。2025年3月、孫さんは懲役2年の判決を受け、さらに6万元の罰金を科された。
実例3、広東省の謝秀玲さんに懲役3年の不当判決、罰金4万5000元
広東省梅州市蕉嶺県の学習者・謝秀玲さん(72)は、懲役3年の不当な判決を言い渡され、4万5000元の罰金を科された。2025年2月19日、謝さんは広東女子刑務所に拘禁された。
実例4、懲役4年6カ月、罰金6000元、計19万元以上押収された周麗娜さんが控訴
遼寧省錦州市の周麗娜さん(40代)は2025年2月18日、凌海市裁判所で不当な裁判を受けた。最近の情報によると、周さんは懲役4年6カ月と罰金6000元を科され、周さんは控訴しているという。
錦州市太和区国保の警官は、周さんの家を捜索する際、11万元以上の現金と通帳を合わせて計19万元以上を押収した。この金額は、周さんが長年にわたり商売をして貯めたお金で、一部は親戚から借りたマイホームを購入するためのお金であった。周さん、弁護士、そして親族は何度も返還を要求したが、未だに返されていない。