　【明慧日本2025年5月22日】黒竜江省チチハル市克山県に在住の法輪功学習者・王文さん（73）は、懲役3年の不当判決を受け、泰来刑務所に拘禁されている。王さんは残り50数日で出所できるが、刑務所で迫害されて重病を患い、チチハル市第一病院に搬送され、集中治療室で何度も蘇生処置を受けた。家族が面会に行っても刑務所側は許さず、ビデオ通話を通してしか面会が叶わなかった。医療仮釈放も許可されていない。

　王さんは以前にも、懲役4年を宣告されて迫害され、九死に一生を得た経験がある。法輪功学習者だった妻・李桂香さんも、懲役4年を宣告されて迫害され、既に死亡している。

　2015年11月25日、王さんと妻・李さんは、自宅から克山県の警官に連行された。王さん夫妻が「法輪功への迫害を惹き起こした江沢民を告訴したから」という理由だった。王さんは県の留置場に、李さんはチチハル市の留置場に拘禁された。

　2016年12月16日、克山県裁判所は王さんと李さんを、不当裁判にかけた。裁判は朝10時に始まり、11時40分に終わった。弁護士は法廷で法律に基づき「法輪功を学ぶことは違法ではありません。被告人がどの法律を破り、どの法の執行に悪影響を与えたというのですか？」などと主張し、王さん夫妻の無罪弁護を展開した。

　王さんも証言の機会に「信仰は違法行為ではありません。法輪功を学び続けます」と主張した。人に支えられて法廷にやってきた李さんも自分の無罪を主張し、同時に留置場の警官の悪行を法廷で暴露した。拘束期間が長びいていた李さんは、その環境のせいで体中にできものができていたため、同房の者が伝染を恐れて警官に告げた。警官は「三書」を書けば、家に帰らせると李さんを騙した。騙された李さんは三書を書いたが、一向に釈放されないまま数カ月が過ぎ、三書を書いたことを心から後悔した。

　裁判所は、王さんの息子2人と娘1人、李さんの甥1人の4人にしか傍聴枠を与えず、他の親族には傍聴を許さなかった。法廷の傍聴席は、天沢社区の30人を含む各社区の者ばかりだった。しかも、610弁公室の警官は、外にいる王さんの親族を指差しながら「もし裁判のことを法輪功学習者にバラしたら、おまえたちも全員逮捕するぞ」と脅迫した。

　王さんと李さんはその時、それぞれ懲役4年の判決を言い渡された。王さんは北安刑務所に送られ、李さんはチチハル刑務所に送られた。

　そして今回、王さんは懲役3年を宣告された。王さんが刑務所で受けた迫害の詳しい情報はまだ判明していない。

　明慧ネットの統計（完全なデータではない）によると、1999年7月に中共が法輪功迫害を開始してから、2025年1月1日までの間に、チチハルで迫害されて死亡した学習者は81人だった。そのうち、男性は33人、女性は48人で、最高齢はチチハル市の85歳の元中学校教師・李景霞さんで、最年少は24歳の王偉華さんである。学習者・潘本余さんは、法輪功の基本理念である「真、善、忍」に従い、6人もの命を救ったが、法輪功を学び続けているという理由で、労働教養処分を2回、不当判決を2回（それぞれ懲役4年と7年）受けた。受けた拷問は47種類に及び、その結果、2011年7月17日に死亡した。