文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年5月25日】私が『轉法輪』という貴重な書籍を手にした時、1日で一気に読み終え、本当に「もっと早く出会いたかった」と思いました。私は絶えず涙を流し『轉法輪』は私の人生観を徹底的に覆しました。私は佛光を浴びながら修煉し、その後の日々は私の人生で最も価値のある時間となりました。

　1999年「7.20」以降、私は中国共産党（以下、中共）の人員に十数回も不当に連行されました。当時の私はまだ十分な慈悲の心を修めることができていませんでしたが、真相を伝える機会は決して逃しませんでした。今日、その当時の出来事や心境を書き出し、師父にご報告すると同時に、同修の皆さんと交流したいと思います。

　1、「炮局」留置場で真相を伝える

　2000年の旧暦12月15日（訳注：西暦2001年1月9日）、私は炮局（これは抗日戦争時期に日本人が中国の抗日活動家を収容する目的で建てた留置場）に不当に連行されました。凍てつくような寒い日に、中共の悪人どもは私の服を剥ぎ取って検査し、裸足で長い廊下を監房まで歩かせました。監房に入るとすぐに数鉢の冷水を浴びせられました。理由は、外から入ってきた人は汚いから、これは歓迎の宴だということでした。

　この監房は約10平方メートルで、十数人が収容されており、2列に分かれて頭を突き合わせるように寝ていました。奥の列は足を伸ばせましたが、外の列は足を板の下に伸ばさなければならず、皆ティッシュペーパーを敷いていました。私の場所はトイレのそばで、夜間は誰もがトイレに行くためティッシュペーパーを敷くことはできませんでした。それに、私は何も持って来ていなかったので、仕方なく足を腹の方に曲げて寝ました。誰も毛布をくれず、服を着たまま横になりました。食事は毎日2回、毎回出るのはカビの生えたトウモロコシ粉で作った小さな蒸しパンが二つと、白菜のスープが1杯でした。スープは白菜の芯ばかりで、洗ってあるのかどうかもわからず、碗の底には泥がたくさんあり、スープの表面には油ではなく、たくさんの虫が浮いていました。私は最初、蒸しパンを半分とスープを少ししか食べられませんでした。

　この監房の人々はほとんどが経済犯で、法輪功について聞いたことのない人がほとんどでした。私は経済犯の人たちに真相を伝えました。ある大学教授は「私はよく各国を飛び回り、毎年2億元稼いでいました。今年は相手方が契約を破棄したため、私は刑務所に入り、無期懲役を宣告されました。米国で誰かが私に『轉法輪』をくれましたが、私は読みませんでした。あなたの話を聞いて、本当に後悔してもしきれません」と言いました。私は「今から修煉しても遅くはありません」と言いました。大学教授は本当に修煉を始めました。他の経済犯のほとんども真・善・忍の理念を受け入れました。

　ある時、私は座禅していたために手錠をかけられました。その時、監房に新たに3人の法輪功修煉者が入れられました。修煉者たちは皆、大晦日に天安門広場へ行って捕まり、捕まった人が多すぎたため、旧暦の3日（訳注：西暦2001年1月27日）になってようやくここに連れてこられたのです。私たちは集団煉功を要求しました。所長はもちろん「どうか頼みますから、私に迷惑をかけないでください。この功が良いのは確かに知っています。おそらく50年後にはあなたたちの名誉は回復されるでしょう。しかし、私は今この仕事で生活しているのです」と言って同意しませんでした。同修たちは座禅を要求しました。所長は「良いですよ」と言いました。私が「私は座禅していたから手錠をかけられたのです」と言うと、所長は「座禅は煉功ではありません。知っています。私の母親がこの功を煉っていたのですから」と言い、その場で私の手錠を外してくれました。監房に戻ると、監房の人々は私たちを驚きの目で見つめ、ほとんど全員が法輪功を受け入れました。

　2、迫害に抵抗し同修の支援の下で釈放される

　2001年6月20日、私はA県で不当に連行されました。朝9時から午後4時まで、屋根のない建物の暖房用の金属製のパイプにずっと手錠をかけられ、立ち上がることもしゃがむこともできず、大汗をかき、服はびしょ濡れになりました。警察が取り調べで、私を警察の管轄地域の修煉者のリーダーだと決めつけましたが、私は「私たちにはリーダーはいません。誰が先に修煉を始めたかに関係なく皆弟子であり、私たちの共通の師父はただ一人、李洪志先生です」と言いました。すると警官たちは「では、なぜあなたは彼らを指揮するのですか？」と問い詰めました。私は「私は誰も指揮していません」と答えました。警官たちは「まだ強情だな、少しも素直じゃない」と言い、ある地区責任者の家から押収したという手紙を取り出して私に読み聞かせ、それから「動かぬ証拠が山のようにあるぞ、まだ言い逃れするつもりか？」と言いました。私は「私の手紙はなんとうまく書けているのでしょう！　私は彼らに、私たちはただ修煉しているのであって、政治には参加も干渉もしないと伝えたのです。ただそれだけのことです、明確でしょう。私たちには政治的な混乱を引き起こす意図がないわけですから、これはあなたたちの政府にとって有利ではないですか？　私はあなたたちの手助けをしているのではないですか？　あなたたちは私に感謝するどころか、私を連行しに来たのですか？　連行の正当な理由が全くありません！」と言いました。

　警官たちも確かに連行に正当な理由がないと感じていましたが、この形勢を何とか覆そうとしました。そこで、若い警官が私に「あなたは南方へ何をしに行ったのですか？」と尋ねました。私は「私の個人的なことで、あなたにお話しすることではありません」と答えました。若い警官は面子がつぶれたと感じ、私に報復しようとして、私のスリッパを投げ捨てました。私は黙っていられませんでした。「あなたが人を殴るなんて！　あなた、体格の大きな男性が、武装した国家機構の武装警察官が、丸腰の年老いた老婆である私に手を出すなんて！　あなたたちの上司は、なぜそんな見識のない、あなたのようなレベルの低い人間を捜査に派遣したのですか？」と言うと、若い警官は「江沢民が言ったんだ『法輪功に対しては、殴り殺しても自殺として処理しろ』と」と言いました。私は「その条文を見せなさい！　条文を出せないなら、それは根拠のない噂話です！」と言い返しました。若い警官は何も言わず、尋問は中断しました。まるで私が警官たちを尋問しているかのようでした。今回の尋問はこれで終わりました。翌日、警官たち3人が再び来ましたが、私は手を上げた若い警官を指さして「あなたは私の前に現れる資格はない」と言いました。するとすぐに警官たち3人は立ち去りました。その後、その若い警官は二度と現れませんでした。

　警官たちは、私がこの留置場の修煉者をみな警察の意に沿わない行動をとるようにさせ、殺人犯まで法輪功を始めたという理由をつけ、私がこの留置場にいることを許さず、深夜に私を秘密裏にB県の留置場へ移送しました。しかし、警官たちは私が車から降りないとは思っていませんでした。私は警官たちに説明を求めました。警官たちは私という弱い立場にいる老女が手ごわいと感じ、B県の留置場の書記を呼んで問題を解決しようとしました。私は「彼らは私を殴り、さらに私をここから移送しようとしています。私は何の法律を犯して連行されたのですか？　また、何の規則を破って殴られたのですか？　私を釈放しないばかりか、ここに監禁するとは、無条件釈放を要求します。説明がないなら、私は断食で抗議します！」と言いました。B県の留置場の書記は「ここでは絶対にあなたを殴りません。私が保証します」と言いました。A県の留置場から私を送ってきた担当者は、自分たちの責任を曖昧にしてその場の状況を収拾するための理由ができたのを見て、すぐに「私たちはただあなたに2、3日ここにいてもらうだけで、すぐに迎えに来ます」と言いました。私は「分かりました。2、3日と言いましたね、5日目になっても迎えに来なければ、私はすぐに断食します」と言いました。B県の留置場の書記は「あなたの要求を受け入れます」と言いました。

　5日目の朝になってもA県から誰も迎えに来なかったので、私はB県の留置場の書記に正式に「私は自分の約束を守り『A県公安による私への迫害に断食で抵抗する』ことを実行します」と告げました。B県の留置場の書記は法輪功に同情的で、すぐにA県の留置場に電話をかけました。同時に、B県の留置場に収容されていた修煉者たちは互いに声をかけ合い、私がA県の留置場による迫害に抗議して断食を始めたことを伝え合いました。B県のすべての修煉者が私を支持しました。B県の留置場全体の修煉者（特にB県の留置場の書記）の支持の下、翌日A県の留置場が私を迎えに来て、すぐに私を釈放しました。

　3、留置場での迫害に抵抗したことにより修煉者が当直勤務から外れる

　2001年9月16日、私は資料配布のため区の留置場に収容されました。時代遅れな中共の管理制度は、先進的で文明的な施設にとって大きな皮肉です。修煉者は捕らえられると非人道的な迫害を受け、夜間の当直勤務を強制的にさせられるという迫害だけでも、若い修煉者は深刻な影響を受けました。特に11月以前は刑務所内での迫害があまりにもひどく、ある受刑者が自殺しました。すべての刑務所、労働教養所、留置場は管理を強化し、留置場での修煉者への迫害も激化しました。吊るされたり、強制的に食事をさせられたり、罰を受けたりしましたが、屈服する者はいませんでした。

　その日は私の当番でしたが、前後の監房の修煉者は皆、当直勤務をしないと公に宣言していましたが、警官に拒否され、罵倒されました。私は絶対に当直勤務をしませんでした。寝る前に、監房の班長が私の布団を床に投げつけ、床で寝るように言いましたが、私は班長と争わず、従順に床に置かれた自分の布団の上に移動し、布団の上に座りました。当直の人は座ることしか許されず、横になることはできません。消灯の合図が来ると、みな徐々に横になり、しばらくして私も横になりました。するとすぐに、入り口の壁の監視カメラから「パチパチパチ」という拍子木の音が聞こえました。これは監視室からの合図で、その時はまだ皆寝ておらず、一人ずつ起き上がりました。その合図が私に向けられたものだとすぐに分かり、皆が口々に騒ぎ出し、私に起きて当直をするように言いました。受刑者たちがどんなに騒いでも、私は微動だにしませんでした。しばらくして刑務官が来て、ドアを開けて私のそばに歩み寄り、私の肩を叩いて呼びました。その時、私はゆっくりと目を開け、起き上がって「気分が悪いです」と言いました。刑務官は何も言わずに立ち去りました。私は再び横になりました。

　翌日、管理班の隊長（訳注：区画を管理する刑務官）が来るとすぐに「具合が悪くなったそうだな？」と私を呼びました。私は「はい、まだ少し」と答えました。「どうしたんだ？」と聞かれ「お腹いっぱいに食べられないんです。食事の量が決まっておらず、受刑者は好きなだけ饅頭（訳注：蒸しパンの一種）を食べますが、修煉者は饅頭が与えられない場合、不当な扱いに対する無言の抵抗として、他のわずかな食事も摂らないことが多いです。配膳も受刑者が行い、修煉者には少しの野菜スープしかくれません。非常に不公平ですが、修煉者は皆何も言わず、我慢しています。私は煉功をする前から高血圧とメニエール病があり、あなたたちが煉功を許さないので、いつこれらの病気が再発するかわかりません。それに、この当直勤務は本来あなたたちの仕事でしょう。それをあなたたちが受刑者に任せるから、誰もきちんと管理できません。私は修煉者です。私たちは法を犯していません。あなたたちが無理やり私たちを連れてきて、さらに当直まで強要するのです。すべての修煉者が強く反対しており、若い修煉者は抵抗した結果、生命に関わるような過酷な迫害を受けています。私はもう年寄りですから、何を恐れることがあるでしょう？　覚悟はできています！　命を失うことになっても、それ以上のものはありません！　私は自殺はしませんが、他の人が自殺しないとは限りません。例えば、あなたたちが管理を厳しくしすぎれば、耐えられない人が出てくるかもしれません。その責任は誰が取るのですか？　あなたたちです！　あなたたちの上司は降格や異動になり、当事者はみな責任を取らされるでしょう」と言いました。

　私がこのように話すと、管理班の隊長は私をしかるどころか、大きなリンゴを取り出して「ああ、あなたがそんなに辛い思いをしていたとは知りませんでした。さあ、これで少しでも元気を出してください」と言いました。翌日、管理班の隊長が監房にやってきて「今日から食事は予約制にします。食べる量を自分で予約し、予約した量だけ食べるように。配膳の時には法輪功の人にも参加してもらいます。そして、今日から法輪功の人は当直勤務を免除します」と告げました。

　数多くの修煉者が当直勤務に反対し、どれほどの代償を払ってきたことでしょうか。今日、ついに終止符が打たれました。

　（続く）