　【明慧日本2025年5月25日】河北省石家荘市在住の法輪功学習者・李莉霞さん（31歳女性）は、法輪功を学んだため、2024年11月～2025年4月の間に、橋西区裁判所に3回不当裁判を開廷された。法輪功(ファールンゴン)は世界の人々に親しまれる精神修養法であるが、1999年以来、中国共産党によって迫害されている。

　河北省医学院を卒業した医師・李さんは、2021年初頭、石家荘市が新型コロナウイルス感染症の新たな波に見舞われた際、患者たちのケアをより良くするため、自ら隔離区域で働き、生活することを申し出た。李さんの無私の行為は高く評価されたが、今、法輪功への信仰を理由に裁判にかけられている。

　事件の詳細

　李さんは、2024年3月25日の夜、不当に連行された。4人の警官が李さんの自宅に押し入り、法輪功の書籍、パソコン、携帯電話、壊れたプリンターなどの所持品を押収した。彼らは李さんを振頭派出所に連行し、翌日には石家荘市第二留置場に移送した。警察は、2024年3月に橋西区政法委員会が設置した掲示板から法輪功を誹謗中傷する情報を消したことを発見し、李さんを捜査対象とした。

　橋西市と橋西区政法委員会の指示の下、橋西区検察庁は李さんを起訴した（正確な時期は不明）。李さんの弁護士2人は検察官・張世堯との面会を何度も求めたが、張は様々な言い訳をしてそれを避けた。弁護士らがようやく張に連絡を取った際、張は事件を橋西区裁判所に送致したと述べた。つまり、弁護士らは検察側の証拠を検証し、検察に法的見解を提示する機会を与えられなかったことになる。

　１回目の裁判

　2024年11月20日、１回目の裁判に先立ち、李さんの弁護団は、李さんの自宅から押収されたとされるCD10枚が再生不能であり、収録内容を確認する手段がないことを突き止めた。しかし、張は依然としてこれらのCDを検察側証拠として提出した。

　裁判中、弁護士は李さんの代理人として無罪を主張した。彼らは、中国では法輪功の実践を犯罪とする法律は制定されておらず、依頼人の自宅から押収された法輪功の資料は李さんの合法的な財産であることを強調した。

　弁護士らはまた、張が証拠を捏造したとして証言し、李さんの自宅から押収した2つ折りの１枚のチラシを全て２枚のチラシとして記録した。

　裁判後、李さんは市、省、中央の各政府機関に張に対する告訴状を提出した。李さんの家族も訴訟の取り下げを求めたが、裁判所から返答はなかった。

　2025年3月、橋西区裁判所の裁判官は李さんの弁護団に対し、石家荘市警察から証拠確認の通知を受けたことを伝えた。この通知には2人の警官が署名しており、2人は李さんの自宅から押収されたすべての物品は法輪功のプロパガンダであると主張していた。しかし、通知に記載された証拠は起訴状に記載されたものとは異なっていた。

　２回目の裁判

　2回目の裁判は、2025年4月1日に行われた。裁判官は、法律で義務付けられている証拠検証通知を裁判開廷前に李さんに通知しなかった。

　裁判中、弁護団は検察官がマスクを着用していることに気づき、確認通知書に記載されている証拠の種類を尋ねた。法律では、証拠として認められるのは8種類に限られている。検察官は答え方が分からず、外に出て電話をかけた。その後、検察官は戻ってきて「証拠書類」のカテゴリーだと弁護団に告げた。弁護士らはそこで初めて、検察官が張ではないことに気づいた。法律では、検察官の変更は事前に弁護士に通知されなければならない。弁護団は訴訟手続き違反に抗議し、裁判官は裁判を延期した。

　３回目の審理

　張は、2025年4月24日に行われた第3回目の裁判に出廷し、証拠確認通知書を「文書」から「専門家の証言」に再分類した。

　弁護士は、証拠検証通知書に署名した2人の警官に対し、反対尋問を受けるため出廷を求めた。裁判官は弁護士の訴えを無視した。

（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）