　【明慧日本2025年5月26日】山西省臨汾市安沢県に在住する法輪功修煉者の劉晋生さん（50）は、2024年12月25日、臨汾市霍州市裁判所により懲役3年・執行猶予4年および罰金5000元（約10万円）の不当な判決を宣告された。劉さんは直ちに弁護士を通じて控訴したが、2025年2月26日、臨汾市中級人民裁判所は控訴を却下し、原判決を維持した。

　劉さんは1975年4月生まれ、安沢県電力会社の職員である。1998年12月より法輪大法（法輪功）を学び始め、「真・善・忍」の教えに従い、心身ともに大きな恩恵を受けてきた。1999年7月に中国共産党が法輪功への迫害を開始して以降も信念を堅持し続けたため、たびたび警察に連行され、不当に拘束された。

　2000年12月、劉さんは北京天安門の人民英雄記念碑前で「法輪大法は素晴らしい」と記した横断幕を掲げたため、警察に連行され、北京市豊台区留置場にて7日間の不当拘束を受けた。この間、警察から激しい暴行と拷問を受け、革靴で足首を踏みつけられ歩行困難に陥り、顔面がするまで殴打され、防寒着の中に冷水を注がれるなどの虐待を受けた。臨汾市の警察が劉さんを引き取った後も、さらに半月間の拘束を受けた。勤務先である電力会社は劉さんをボイラー係に降格し、2年間その職務に就かせた。

　2008年、法輪功について真実のことが書かれた資料を配布したことにより通報され、警察に連行された。職場に引き渡された後、さらに降職・減給の処分を受けた。

　2010年には法輪功に関するショートメッセージの送信により臨汾市公安局に連行され、2か月の居住監視を経て、2年間の労働教養処分を受けた。帰宅後も公安当局の特別な期間の監視対象とされ、不定期的に嫌がらせ受けた。

　2010年4月11日、臨汾市および安沢県の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関、以下、国保）によって再び自宅前で連行された。警察は再び劉さんが法輪功について書かれたショートメッセージを送信したことを理由に挙げ、4日間拘束した後、居住監視とした。同年6月25日、劉さんは太原市新店労働教養所に送致され、2年間の労働教養を強いられた。この間、体罰、強制労働など様々な迫害を受け、2012年6月5日に釈放された。

　2021年、劉さんの娘は高得点で航空軍工大学に合格したが、父親が法輪大法を学んでいるという理由により「政治審査」で不合格とされ、入学を拒否された。

　2023年7月4日、安沢県公安局は「陝西省咸陽市公安局が公安部に報告した部偵406案件」を口実に、再び劉さんを連行した。その日、勤務先にいた劉さんは、安沢県国保の耿小春ら十数人の警察によって連行され、自宅は家宅捜索を受けた。法輪功の関連書籍、パソコン、外付けハードディスク、携帯電話4台などの私物が押収された。劉さんはすべての容疑を否認し、いかなる書類にも署名を拒否した。その夜、勤務先による保釈で帰宅したが、厳重な監視下に置かれた。

　2023年10月25日、耿小春は「事件は終わった」と偽って電話をかけ、劉さんを公安局に呼び出し、再度の取り調べを行った。劉さんは再び容疑を否定し、署名を拒否したが、翌日には行政拘留15日を科された。保釈後、省・市・県の「洗脳班」に送致され、臨汾市政法委、公安局、転向者である喬金花ら十数人によって、1か月間にわたり集中的な思想改造（洗脳）を一人で受けた。後に「保釈」の扱いとなった。

　2024年1月17日、安沢県国保が構築した劉さんの案件は、霍州市検察庁へと移送された。4月18日、霍州市検察庁は劉さんを霍州市裁判所に起訴した。

　2024年9月、同裁判所は非公開形式で開廷し、傍聴は家族を含めて認められず、弁護士と関係者のみが入廷を許された。2024年12月25日、劉さんは法廷で、罪を認めて処罰を受けることを断固として拒否したが、霍州市裁判所は劉さんに対して懲役3年と執行猶予4年および罰金5000元を科した。劉さんは直ちに弁護士を通じて控訴した。2025年2月26日、臨汾市中級裁判所は裁判を行わず、原判決を維持した。

　さらに、安沢県電力会社は上層部の圧力により、2025年4月に劉さんを不当に解雇した。現在、劉さんは安沢県司法局および公安局によってGPSによる位置監視を受けており、県外への移動を禁じられている。いわゆる「重要な期間」には警察が交代で自宅前に立ち、常時監視下に置かれているという。

（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）