文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年5月26日】私は40歳の時に夫と知り合い再婚しました。彼が私の家に来たとき、何かを書き写していたので、「何を書いているの？」と尋ねると、「宿題だよ」と答えました。のぞいて見ると、それは『轉法輪』でした。こうして私は彼と一緒に学法を始め、修煉の道を歩み始めました。

　夫の家は大家族で、私たちの世代だけで7人の子どもがいます。そのうち4人が失業し、2人は農村に住んでいました。夫は国家幹部、私は正社員として働いていたので、生活条件は他の家族よりも恵まれていましたが、二世代合わせて30人以上の大家族で、これまでの年月、結婚式や葬式、病気の入院や出産など、何かとお金が必要で、贈り物を避けられませんでした。それも少額ではなく、夫の前妻の家族の結婚、出産、誕生日などでも大きな贈り物が求められ、私たちの生活は本当に苦しいものでした。

　私たちが結婚したとき、夫の子どもたちはまだ幼く、私は当時とても素朴な考えしか持っていませんでした。ただ一つ、「良い妻、良い母親になろう」という思いだけでした。20年以上にわたり、義理の息子がどんな要求をしても、私は彼を満足させ、喜ばせようと努力しました。その結果、家族全体が私の尽力に満足し、皆から賞賛されました。夫も人前で「私は本当に良い妻を迎えた」といつも自慢していました。

　2005年、邪党による迫害により、私は1年間不法に労働教養所に送られました。夫は強い恐怖心を抱き、さらに私たちの地域で同修が亡くなったり、病気で入院したりする事例が相次ぎ、彼は師父や大法に対して疑念を持つようになり、修煉をやめてしまったのです。その期間中、同修たちは何度も彼に励ましや忠告をしてくれましたが、彼の心は変わりませんでした。実際、彼はもう修煉していなかったのです。そして、2020年に心臓病の発作で亡くなりました。

　義理の息子は軍校を卒業し、部隊では団レベルの幹部を務めています。私はずっと、彼は良い子だ、素直な子だと思ってきました。しかし、彼の父親が亡くなって9日目、突然私のところに来て、「20万元が必要だ」と言ってきたのです。2005年にもすでに彼に15万元渡していました。一方で、私の実の娘が結婚した時には、私たちの共有財産からは何も渡さず、私の再婚前の持ち家だけを娘に与えたのです。そんな中で、義理の息子がまたお金を求めてきたことに、私は非常に腹が立ちました。修煉者としての基準を忘れ、彼を厳しく叱りつけてしまい、これまで溜め込んできた不満を一気にぶつけ、「良心がない」とまで彼を責めてしまいました。心の中には争う心、恨みの心が沸き上がり、「この子は自己中心的で、利益を優先し、家族に何も貢献せず、ただ求めるばかりだ」と感じるようになりました。こうした思いはその後、2年もの間続きました。

　嫉妬心、闘争心、怨恨心、これらはすべて執着心の根源であり、「旧宇宙」の「私利私欲」から生まれたものです。これらに支配されると、人は魔性を発し、怒りや嘘、自己中心的な欲望に染まってしまいます。一度形成されると取り除くのは非常に困難です。師父は私たちに、「無私無我の正覚」になるよう求めておられます。もし私がこのままこれらの心を修めなければ、20年以上の修煉は無駄になってしまいます。修煉者は皆、物質的な財産などは生きていても死んでも持っていけないことを知っています。私は修煉者であり、常人と争う理由はありません。私たちが求めているのは高次元のもので、高い次元の理によって自らを律するべきなのです。私たちが目指すのは、次元の向上と心性の昇華であり、「真・善・忍」で自分自身を洗い清め、本来の天国世界へ帰ることこそが、私たちの修煉の最終的な目的です。

　この二十数年間、私は法も多く学び、煉功も怠らずやってきました。しかし、何かあった時に「内に向けて自分を探す」ことができていませんでした。人の利益を損なわず、悪事を働かず、良いことをしていればそれで良いと考えており、「法の中で修める」ということを理解していませんでした。そのため、自分の向上に気づけなかったのです。今になってようやく、「修煉者の基準で自分を律してこなかった」、「学法が心に入っておらず、法理を得ていなかった」と悟りました。私の行いは法の基準に達しておらず、師父の要求からかけ離れていました。同修たちの助けと交流を通じて、私は自分から息子に電話をかけ、慈悲と善意を持って、率直に心の内を話しました。息子もまた誠実に応じてくれ、その態度はとても真剣なものでした。

　ある日、私は師父の写真の前にひざまずき、「師父、弟子は間違っていました。うまくできていませんでした」と心から自分の過ちを悔い改めました。今、私の中にそのような強い願いが芽生えたのを、師父は見られて、私の中の黒い物質を取り除いてくださいました。その瞬間、私は全身が軽くなり、心の中がとても明るく澄み渡ったように感じました。それ以降、もし再び悪い念が少しでも湧いたときには、すぐさまそれを排除して否定し、「こんな心はいらない！」と拒絶し、今では、非常に良い状態を保てています。

　慈悲なる師父の救い済度に感謝いたします！