　【明慧日本2025年5月28日】（前文に続く）

　2、済南市の崔英さん　不当拘禁に直面

　山東省済南市の学習者・崔英さん（70歳前後）は、2024年に章丘区裁判所から懲役3年の不当な判決を言い渡された。当時は高血圧のため、刑務所外での執行となっていた。

　しかし最近になって、章丘区裁判所は崔さんを刑務所に拘禁しようとしている。舜華派出所の警官はここ最近、崔さんの家族に対し繰り返し嫌がらせを行っており、事態が深刻化している。

　三、60歳以上の高齢学習者170人が連行・嫌がらせを受ける

　一部の実例

　1、甘粛省89歳の廖安安さん　再び警官による嫌がらせを受ける

　甘粛省白銀市の学習者・廖安安さん（89）は2022年に連行され、懲役6年以上の刑を言い渡された後、急性心臓発作を起こしたため、刑務所側はようやく家族と連絡し、病院の救急室まで迎えることを知らせた。

　その後の2年間、白銀区の公安局・検察庁・裁判所の関係者らが、度々廖さん自宅にやって来て嫌がらせを働いた。2025年3月6日の午前、関係者らは再び廖さんの息子に「家のドアを開けるように」と連絡した。

　息子が家に帰ると、がっしりとした体格の警官が廖さんの寝室のドアをいきなり押し開け、さらに4人の女性と1人の若い男性が寝室の入口を囲み、リビングにも2、3人がいた。彼らが大声で「廖安安、私たちは状況を把握しに来たんだ。速くベッドから降りて、話をしよう」と言った。

　10分ほど口論が続いた後、関係者の一行は立ち去った。現在、廖さんの精神的なプレッシャーはますます重くなり、毎日不安と恐怖の中で苦しんでいる。

　2、終えたはずの不当な刑期は無効とし　山東省の高齢女性学習者を拘禁

　最近、山東省泰安市の警察が、すでに執行された「刑務所外で執行する判決」を突然取り消し、3人の高齢の学習者を刑務所に拘禁し、迫害を加えようとしている。中共による高齢者への迫害に対し、国際社会が注目するよう望んでいる。

　今回、迫害を受けている女性学習者は鹿克芹さん（78）、馬俊亭さん（86）、韓月華さん（84）の3人である。3人はいずれも2019年6月に肥城市裁判所により不当な判決を受け、「刑務所外での執行」と宣告された。ところが最近、現地の公安局・検察庁・裁判所は、すでに終了したはずの「刑務所外での執行」判決を突然「無効」にし、3人を再び拘禁し、迫害しようとしている。

　現在、入院中の馬俊亭さん以外、鹿克芹さんと韓月華さんはすでに山東省女子刑務所に強制連行された。

　3、懐化市の学習者10数人が同日に連行・家宅捜索される

　2025年4月14日午後、湖南省懐化市鶴城区の学習者10数人が同時に連行され、家宅捜索を受けた。内部関係者によれば、今回の連行は懐化市の政法委および国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）の命令によるものだという。

　午後3時過ぎ、懐化鉄道公安局、鶴城区公安支局、各派出所、地域コミュニティ、特殊警察が一斉に行動を起こし、広範囲で学習者を連行した。中でも、東城区に住む90代の高齢者の家には、8人の捜査関係者が万能鍵で無断侵入し、本人とその場にいた3人の友人を強制連行した。この出来事は地域住民の間で大きな騒ぎとなり、住民が高齢者の娘婿に連絡した。娘婿と家族が派出所に駆けつけた結果、連行された4人はその日のうちに解放された。

　今回連行された学習者は、左弦鑫さん（50代女性）、李復剛さん（70代男性）、王玉潔さん（70代女性）、小白さん（50代女性）、何宗芳さん（83歳女性）、楊桂紅さん（70代女性）、邱前英さん（70代女性）、肖桂英さん（80歳前後）、尹蘭英さん（70代女性）、楊曉輝さん（70代女性）がいる。

　また、唐清英さん（80歳前後）は、かつて統計局の副局長を務めていたが、法輪功を学んでいることを理由に長年にわたり刑務所に拘禁され、健康を著しく損なっており、現在は介護が必要となった。唐さんは公職を解かれ、年金も停止されている。2025年4月14日午後3時過ぎ、一団の警官が唐さんの自宅に押し入り、家宅捜索を行った。

　4、岳陽市で6人の高齢学習者が同日に拘束される

　2025年4月15日、湖南省岳陽市で7人の学習者が当局により拘束された。そのうち6人は70歳以上の高齢者である。

　連行された学習者は、周さん（85歳女性）、劉碧蓮さん（85歳女性）、劉娭毑さん（80歳女性）、石さん（70歳男性）、木子さん（50代女性）、および名前不明の70代の女性2人であった。

　同時に、他の学習者も嫌がらせを受けた。たとえば、製薬工場を退職した周愛梅さん（80歳女性）はコミュニティから事情聴取され、洛王地区では3人の学習者がドアノックされたなどの情報が入った。

　5、蓬莱市の賈玉和さん　7年ぶりに再び拘束される

　山東省蓬莱市の学習者・賈玉和さん（82）さんは、2025年4月7日朝6時に自宅にいるとき、突然、蓬莱市の裁判所から来た8人の警官により強制連行された。家族が理由を尋ねると、「済南刑務所に送る」と答えた。

　賈さんは2018年1月に懲役3年の不当な判決を宣告された後、身体検査に協力しなかったため、刑務所側が受け入れなかった。同年8月には再び拘禁しようと警官らが、無理やりに賈さんを病院まで担いで強制的に身体検査しようとしたが、賈さんは全身に汗をかき、目も開けられない状態になった。医師も検査は不可能だと判断し、賈さんは自宅に戻された。それから7年が経ち、中共の関係者は再び賈さんを拘禁しようとしている。

　6、寧夏固原市の張利芳さん　7回目の不当連行・拘束

　寧夏回族自治区固原市の学習者・張利芳さん（65歳）は2025年3月29日前後、銀川市に住む娘の家を訪ねた際、街を歩いていたところ知らない人物に尾行され、当局に通報された。その結果、張さんは現地の警官により7回目不当に連行され、今なおも銀川市の拘置所に拘束されている。

　張さんは、以前、重い婦人病を患い、発病したとき、腹痛に耐えられないほどだった。それに、長年鼻炎を患ったことによって、左目が失明してしまった。幸いにも1998年6月、知人の紹介で張さんは法輪功に出会い、2年ほど学んだあと、患っていた病気が完治した。明るくなって人と接触することが好きになり、誠実で、善良で、寛容な女性になった。

　しかし、中共による法輪功への激しい迫害が始まって以来、張さんの姉妹を含む4家族のうち7人の学習者が、連行・拘留・家宅捜索・労働教養・有罪判決・嫌がらせなどの迫害を受けた。張さん自身もこれまでに3回、計5年間の労働教養処分を受けており、2019年9月には連行され、懲役3年の刑を言い渡された。今回の2025年3月下旬の拘束は、張さんにとって通算7回目の連行となる。

　四、経済による迫害

　明慧ネットの報道によると、2025年3月～4月の間、中共の関係者は学習者から計4万5,690元を強要した。また、11人の学習者が年金の支給を停止された。

　一部の実例

　1、年金が不当に9年間も停止　武秀蘭さんが人社局・財政局を提訴

　遼寧省錦州市の学習者・武秀蘭さん（80）は、1968年に就職し、錦州市政府や建設委員会、環境保護社会科学院などでエンジニアとして勤務。2002年に退職した。

　しかし、武さんは法輪功の愛好者であるという理由で、これまでに1年間の労働教養処分と、2回の不当な判決により計5年間の服役を強いられた。そして2016年から、年金が社会保険当局によって一方的に停止され、以降9年にわたり支給が止まっている。武さんはこれまで幾度も関係当局に対して支給再開を要求したが、人社局（人力資源と社会保障局）と財政局は責任を押し付け合い、問題の解決を拒み続けてきた。

　2025年3月3日、武さんは錦州鉄道裁判所に行政訴訟を提起し、人社局および財政局による年金の差し止めという違法行為を確定し、停止された9年分の年金を全額支払うよう求めた。

　2、北京市の退職教師・付秀芹さん　出所後に年金停止

　北京市石景山区の退職教師で学習者の付秀芹さんは、2025年3月初めに3年の冤罪を終えた。しかし、その直後にさらに3年間の刑期を加えられ、付さんは病気のため、刑務所外での執行となって帰宅した。帰宅した後、付さんの年金は一方的に停止され、現在は収入が一切なく、生活に困窮している。

　3、江蘇省淮安市の看護師・李久平さん　年金を停止される

　江蘇省淮安市の学習者・李久平さん（60代）は、淮安市漢方病院の看護師を務め、2018年に退職した。

　しかし、法輪功を学んでいるという理由で、李さんは2020年8月に公安当局により連行され、2021年9月には清江浦区裁判所から懲役8カ月の判決を言い渡された。

　2025年1月6日、李さんは淮安市社会保険センターから電話を受け、年金の支給を停止すると通知された。さらに、2020年8月の「保釈措置」開始から2024年12月までに支給された年金35万9000元余りを返還するよう要求された。

　（完）