文／中国河北省の法輪大法弟子

　【明慧日本2025年5月28日】（前文に続く）

　1999年7月20日、中国共産党の大法に対する大規模な迫害が始まった後、わが町の多くの同修が北京に陳情に行きました。自分たちの実体験をもって大法を実証し、師父の潔白を訴えたかったのです。北京に着くと、陳情オフィスの責任者には会えず、目にしたのは警官と警察車両ばかりでした。多くの同修が不当に拘束され、拘置所で残酷な拷問を受けました。例えば、屈辱的な罵声を浴びせられたり、馬歩を強いられたり、大きな鉄の鎖をはめられたり、革の鞭で打たれたり、ほうきで叩かれたり、氷の上に伏せさせられたり、電気椅子に座らされたり、長時間立たされたりしました。

　1999年12月、北京に陳情に訪れた十数人の同修が不当に拘置所に入れられました。ある日、拘置所の所長は大法弟子たちを庭に呼び出し、違法な取り調べを行いました。同修たちは身長の高い順に一列に並ぶよう強制され、馬歩をするよう命じ、皆が同じ高さになるように要求しました。同じ高さにならないと、警官や受刑者が交代で革の鞭で打ちました。身長が高い二人の若い女性同修はどうしてもみなと同じ高さになることができず、背中やお尻が紫色に腫れあがるまで殴られました。寒い冬の日でしたが、彼女たちの顔からは豆つぶ大の汗が流れ落ち、頭の上には熱気が上がっていました。所長は一人ずつに尋ねました。「まだ修煉するのか？　北京へ陳情にいくのか？　法輪功は邪教ではないか？」答えなければ殴られ、一人ずつ質問し、一人ずつ殴りました。所長がある同修に「法輪功は邪教ではないか？」と聞くと、その同修は「もしそうなら、私たちは大法を実証するために北京に行きません」と答えました。

　所長はその答えを聞いて、激怒し、革の鞭で彼女を激しく打ちました。それでも怒りが収まらず、革靴を履いた足で彼女の体を強く蹴りました。同修によると、所長が蹴った紫黒色の足跡は、家に戻って三カ月経っても完全には消えなかったそうです。

　ある警察官が最前列にいた同修を鞭で打っていましたが、数回打っただけで、その腕がずっと上がったままで下ろせませんでした。私はその場にいて、その警察官が良心の呵責で打つのをやめたのかと思いました。後で聞いた話では、その警察官は腕が下ろせず、頭痛がひどくなってやっと手を止めたそうです。同修たちはみな、「師父が私たちを守ってくさっている」と悟りました。

　これらのことを思い出す度に、目に涙があふれ、感慨深くなります。偉大な法が私たちを鍛え、成長させてくれたのだと感じます。陳情しても誰にも話を聞いてもらえず、理を通せない状況で、私たちは大法が中傷され、人々が嘘に欺かれるのをただ見過ごすわけにはいきませんでした。同修たちはあらゆる方法で大法の良さを伝え始めました。真相の書かれた横断幕や立て、のぼりを掲げたり、真相のステッカーを貼ったり、縁のある人に大法のお守りを渡したり、真相の手紙を送ったり、直接対面で真相を伝えたりしました。

　ある年の中国の旧正月に、村の催しで三句半（中国の伝統的なコミカルな演芸）に法輪功を中傷する内容が入れられていました。同修たちは知り合いの出演者に真相を伝え、その演目の上演を阻止しました。それにより、村人が悪業を積むのを減らすことができました。また一度、学校の掲示板に法輪功を中傷する文言が書かれていました。二人の男性同修が夜中に学校の塀を越えてなかに入り、中傷文を処理し、教師や生徒が害を受けることを防ぎました。

　当初、私たちの地域には真相資料がなく、遠くの同修が少しずつ送ってくれましたが、十分ではありませんでした。そこで自分たちで作ることにしました。毛筆で文字を書くことができる同修が一人いましたので、色紙を買ってきて二晩かけて書きましたが、それでも足りませんでした。彼はまた別の同修にも書き方を教え、家中いっぱいになるほど書きました。書かれた内容は「法輪大法は素晴らしい」「真・善・忍は素晴らしい」「法輪大法は正法である」「師父の潔白を返せ」「大法の潔白を返せ」「善悪には報いがあるのが天の道理だ」などで、字体は整っていて力強く輝いていました。

　書き終えたのを私たちは町のあちこちに貼りました。村の役場、学校、警察署、そして町の役所のゲートにも貼り、ほかの空間の邪悪を震え上がらせました。警察署の警官は大法弟子を訪ねてきてこう言いました。「このことがあなたたちの仕業だとしても、こんな字は書けない。逆に違うとしても、他の誰もこんなことはできない」私はこれが師父の加持だとわかりました。私たちだからこそ、こんなに整い力に満ちた字が書けるのです。こうした真相の書かれた紙は、きれいな壁や電柱に貼られ、多くの人に真実を伝えました。

　2003年に「SARS（重症急性呼吸器症候群）」が流行したとき、私たちの地域には真相資料がありませんでした。多くの人々が苦しむ中、私たちは人々を救いたい気持ちでいっぱいでしたが、どうすることもできませんでした。同修Hさんは遠く離れた場所にいる同修と連絡を取り、真相資料があることを知りました。Hさんは夕方、一緒に行こうと私を誘いました。遠いので、同修は300元を出して車を借りました。運転手の奥さんも同修で、同行を快く承諾してくれました。途中、県と県の境には検問所があり、尋問や検査がありましたが、私たちは心から念じました。「運転手だけを尋問し、私たちには尋問には及ばないように」こうして無事に同修の家にたどり着き、真相資料がいっぱい詰まった大きな箱を受け取りました。帰り道、途中で車が動かなくなりました。私たち3人は車を押して歩きましたが、息が切れるほどでした。歩きながら、ここにも真相資料が必要なのかもしれないと気づきました。多くの人々が救いを待っているのです。そこで歩きながら真相資料を配り始めました。こうして走ったり止めたりして家に着くと、真相に関する資料はほとんど残っておらず、夜も明けていました。

　その後、明慧ネットから「資料拠点を至る所に作ろう」と呼びかけられ、私たちの地域でも自分たちで真相資料を作るようになりました。資料作成担当の同修がいたり、また配布担当の同修もいました。外に出られない同修は家で正念を発し、ほかの空間の邪悪を取り除き、同修たちが安全に帰宅するまで発正念をし続けました。バイクに乗れる男性同修と女性同修が数人ずついましたが、みな五十代や六十代の年齢でした。彼らは険しい道のりや風雪も恐れず、真相資料を積んで衆生を救い、道を駆け抜け、半径百キロメートルの村々の隅々や谷間にまで走り回りました。夜道は危険で、山道はでこぼこしていて何度も転倒し、高い場所から落ちることもありましたが、それでも彼らは決して諦めず、前へ進み続けました。

　私たちは20年以上にわたり、自分たちの使命を果たし、遠い昔の誓いを果たしています。偉大な法は偉大な弟子を育て、この私たちのような平凡な農村の人々であっても、あまり学問はなくとも、非凡なことを成し遂げています。弟子たちは師父の慈悲なる救いに感謝しています！

　（明慧ネット2025年世界法輪大法デーの入選文章）