　文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年6月2日】（前文に続く）

　4、労働教養所における法輪功修煉者への殴打による暴力行為を制止する

　私は不当に労働教養所に送られてから、迫害がさらにひどくなりました。自由に話すことはできず、何かあれば班長に報告し、班長が廊下の見張りに伝え、さらに隊長に伝えられて、ようやく何事かと聞かれます。許可されなければ何もできませんでした。

　監房の中で「転向」しない修煉者は殴られました。大学院卒の若い女性教師は、監房の中で暴力を振るう受刑者に引きずり回されて殴られ、ドアの後ろにしゃがまされたままトイレに行くことを許されず、仕方なくズボンに尿を漏らしました。

　私は刑務官に監房での暴行事件を報告しようと思いましたが、見張りは間違いなく許してくれませんし、監房内での修煉者に対する暴行が表沙汰になることを避けたいため、刑務官も私が監房内での暴行を報告することを望んでいませんでした。そこで私は、受刑者たちの不意を突いて、突然素早く三つの防線（訳注：見張り・無許可の移動・大隊長への面会）を飛び越え、見張りたちがどんなに叫んでも、一気に大隊長の李〇〇のオフィスに駆け込みました。そして「あなたに重要な状況を報告します！」と言うと、大隊長は何事かと尋ねました。私は「私たちの監房で人が殴られています！」と言いました。大隊長は非常に驚いた様子で「誰がですか？　誰が誰を殴っているのですか？」と尋ねました。私は監房で起こったことを説明し、最後に「この暴行事件は重大なことです。これは違法行為です。今は法輪功への弾圧が激しい非常時ですが、すべてが正常に戻った時には説明が必要になります。文化大革命が始まった頃、私たちの学校の造反派のリーダーは非常に有名で、傍若無人で傲慢でしたが、文化大革命が終わらないうちに不治の病で亡くなりました。これは報いです！　彼女はあまりにも多くの悪いことをし、多くの若い学生を堕落させました。また別の事例として、多くの公安警察が指揮命令に従い多くの人々を殴り殺しましたが、文化大革命が終わると、彼らは事後処理として雲南省で秘密裏に銃殺されました。あなたは警察官として、自分自身をしっかりと律し、命令を聞きながらも分別を持ち、天理に背くようなことをしてはなりません。自分の家族と将来のために考え、一時的な栄光のためにすべてを犠牲にしてはなりません」と言いました。隊長の李〇〇はこれに反論せず、暴行事件については知らなかったと言い「情報提供ありがとうございます。監房に戻って様子を見ていてください。ただし、こんなやり方はやめなさい」と言いました。

　そこで私は監房に戻り、大声で「大隊長が私に見張っておくように言いました！　あなたたちは暴行行為を二度と行ってはいけません！」と言いました。その日の夜、当直の副大隊長がこっそり私を起こし「彼女たちはどのように殴ったのですか？」と尋ねました。私は「平手打ちをし、箒で叩き、箒の結び目がほどけるほどでした」と答えました。副大隊長は道理のわかる人のようでした。その後、労働教養所の移転があった時、副大隊長は体調が悪いという理由で残留事務所（訳注：労働教養所が移転する時に、新しい場所へ移動しない職員のために残された事務所）に残りました。

　5、留置場における「夜間取り調べ」に抵抗する

　留置場に収容される2004年10月1日より前に、私は資料を配布中に真相を知らない人の通報により派出所に連行され、その後不当にC留置場に収容されました。C留置場に来るのは初めてではありませんでしたので、邪悪な手段は経験済みでしたが、いわゆる「夜間取り調べ」は初めてでした。それは警察が日中は受刑者を呼び出さず、夜の12時以降になってから呼び出すというものでした。呼び出されるまで皆は板の上に座って待っており、夜間取り調べの時には、誰が呼ばれるかにかかわらず、全員が両足を曲げ、両手で膝を抱えて板の上に動かずに座っていなければなりませんでした。この時は刑務官も特に邪悪で、少しでも動くと、軽い場合は罵倒され、重い場合は板の上に立たされたり、数回平手打ちされたりしました。実際は、わざとらしい理由をつけた形を変えた迫害であり、本当に極めて邪悪でした。

　その日は日曜日で、午後には夜間取り調べがあるという噂が流れました。案の定、消灯時間になっても寝かせてもらえず、皆が反感を抱きました。特に法輪功修煉者たちは、管理班の隊長に夜間取り調べは廃止すべきだと訴えました。「日中には問題解決のための時間がいくらでもあるのに、わざわざ夜中に取り調べをする必要はありません」と訴えました。しかし、迫害を行う者は正常な人間ではないので人の話を聞き入れませんでした。どの隊長も私たちの意見を受け入れず、隊長たちはただ迫害を行おうとしていました。すでに12時を過ぎており、いくつかの監房の修煉者は皆、夜は就寝できるよう真剣に要求し、これは人の睡眠の権利を剥奪する行為だと指摘しました。しかし、刑務官はますます横暴になり、私たちの正当な要求を全く無視しました。

　どのようにすれば隊長たちにうまく話を伝えられるかを考えていたその時、突然私は板の上に倒れ込みました。入り口の刑務官が私に大声で叫び、他の受刑者が私を引き起こそうとしましたが、彼女たちがどんなに叫んでも、私は全く動けませんでした。刑務官は少し慌てて、私を板の上から引き起こすように数人に命じましたが、監房のドアを出て2歩進んだところで、私は歩けなくなり、その場に倒れました。刑務官は当直していた所長を呼び、医者を呼び、数人がかりで私を当直室まで運びました。所長と医者が到着し、彼女たちは私に水を一杯注いで飲ませようとしましたが、私は震えながらコップを持ち上げはしたものの、顎から襟元へとこぼしてしまいました。医者が私の血圧を測ろうとしたので、私は目を閉じ、心の中で「高く、高く、高く、もっと高く！」と念じました。医者は何も言わず、部屋の皆が息を潜めて、物音一つしませんでした。しばらくして、もういいだろうと思い、目を開けました。すると医者は大きく息を吐き出し「本当に驚いた」と言いました。私は「どうしましたか？」と尋ねると、医者は「あなたの血圧はさっき高すぎて測れなかったほどで、今もまだ180もあります」と言いました。所長は「あなたは何をしたいのですか？　煉功をしたいのですか？」と尋ねました。私は「眠りたいのです」と答えました。すると所長は監視カメラのマイクに向かって大声で「全員、寝なさい！」と言いました。私は自分の行動を通して、夜間取り調べによる睡眠剥奪がいかに問題であるかを所長たちに明確に伝えたのだと思いました。人の睡眠の権利を奪ってはならない、さもなければ想像もつかないほどの面倒なことになるだろう、と私は確信しました。特に長期間自由を奪われている人にとって、正常な生活リズムを乱してはならないのです。

　この時から、留置場では二度と夜間取り調べが行われなくなり、後から収容された人たちは夜間取り調べというものが何なのかを知りませんでした。

　6、「正しい道を進めば、誰もが必ずあなたを正しく見るでしょう」

　2005年8月、私はすでに女子刑務所に収容されていましたが、ちょうど刑務所が模範刑務所を目指している時期で、各監区の隊長たちは忙しくなり、すべての収容者に記録の捏造や事実とは異なる記録の作成を手伝わせました。大体の内容は、それぞれの時間帯に各個人が何をしたかの記録で、本来そのような記録はなかったので、すべての人の系統的な記録を捏造するのはかなりの大仕事でした。

　ある日、管理班の隊長が私に活動記録を偽装するための1枚の書類を渡して書き込むように言いましたが、日付は2003年6月でした。私は書き込みませんでした。そして「2003年6月、私はまだ捕まっていなかったので、書きません」と言いました。すると、隊長は「私たちの刑務所が模範的な刑務所として認められるために、あなたも貢献してください。出所した人の代わりにやってください」と言いました。私は「やりません」と言いました。隊長は「他の人は皆やっていますよ。あなただけがそんなに自己中心的で、少しも監区のことを考えていない」と言いました。私は「他の人がどうするかは知りません。私は真・善・忍を修める者です。私は偽りの作り事はしません。私には自分の中に人としての原則があります。あなたたちは模範刑務所の称号のために、上を欺き、下を瞞き、でたらめをでっち上げる。それがあなたたちのやり方です。社会全体がそうなっており、人々の道徳が低下しているので、それが間違っていると認識していません。しかし、私は修煉者として、あなたたちのやり方が間違っているとすでに知っています。はっきりと分かっているのに、どうして私がそのようなことをするでしょうか？」と言いました。隊長は「あなたはすでに自由のない身です。命令に従うべきです」と言いました。私は「私の体は自由ではありませんが、私の思想は自由です。私の信仰は変わりません。師父を信じる気持ちは変わりません。誰も私の頭の中から信仰を奪い去ることはできません。あなたたちと一緒に偽りの作り事をするのは、自分自身を侮辱するのと同じではありませんか？　あなたが私の選択を尊重してくれることを私は望みます」と言いました。

　隊長は若い女性警察官で、本当に何も言い返せなくなっていましたが、隊長は優位に立ちたかったので「私を睨んでどうするのですか？」と言いました。私は「睨んでいません。ただ、あなたを正面から見ていないだけです。なぜなら、捏造という行為は正しくないからです。あなたはまだ若いのに、なぜ自分の考えを持たず、自分の歩む道を正しくしないのですか？　あなたが正しい道を歩めば、他の人も必ずあなたを正しく見るでしょう」と言いました。隊長は何も言わず、頭を下げて立ち去りました。それ以来、隊長は私に対して比較的丁寧になり、他の同修に対しても以前ほど厳しくなくなりました。

　7、正念で留置場を出る

　2010年の「4.25」より前、中国共産党（以下、中共）は私の幼い息子の無知と善良さを利用し、卑劣な手段を用いて、指名手配犯として私を不当に連行しました。私は静かに考えた後、最初に行った行動は留置場の服を着ないことでした。留置場の人員が私の服を切り裂きましたが「小さなことに耐えなければ大きな計画が台無しになる（訳注：目先の小さな苦痛を我慢することで、より大きな目的を達成するための行動を妨げられないようにする）」と思い、耐え忍びました。警官が私を取り調べようとしましたが、私は取り調べ室に行きませんでした。署名もせず、血圧も測らず、薬も飲みませんでした。警官たちが無理やり薬を飲ませようとしたので、私は薬を吐き出しました。そして、一切協力しませんでした。断食で迫害に抗議し、数日後、刑務官は私を騙して病院に連れて行き、点滴をしようとしましたが、私は受け入れず、足を組んで座り込みました。医師と刑務官は私をベッドに縛り付けて点滴する方法を相談していましたが、私はそれを聞いて「絶対にさせません！」と言いました。医師と刑務官は何も言わず、私を監房に戻しました。

　専任隊長（訳注：特定の被収容者の管理を専門に行う隊長）は私に「あなたが断食をすることで、ここの女性警察官にとって打撃になります」と言いました。私は「私が食事をしないのは自分自身を傷つけるだけで、誰一人傷つけていません」と言いました。専任隊長は「彼女たちはあなたを管理しなければなりません」と言いました。私は「彼女たちは管理しなくてもいいのです」と言いました。専任隊長は「私はすでにあなたに警告を与えました。強制的な措置に移行します。私たちに少し時間をくれませんか、たとえ2日、3日でもいいので、少し食事をして、少し薬を飲んでください」と言いました。私は「絶対にしません！」と言いました。専任隊長は「それではあなたは一切の食事と医療を拒否するということですね」と言いました。私は「そうです！　私は無条件の釈放を要求します」と言いました。専任隊長は「あなたが断食することで医療費がかさみ、経済的に大きな損失を被り、息子さんにも影響が出ます」と言いました。私は「中共はとっくに私を経済的に迫害しています。息子については、人にはそれぞれの運命があります。私が彼らに金の山、銀の海を残したとしても、彼らにそれを受け取る福がなければ、灰燼と化すでしょう。私が彼らに残すのは、真理を堅持する良心です」と言いました。専任隊長は頷いて「あなたの状況をできるだけ早く関係部署に報告します」と言いました。

　次の日、所長が私を呼び「あなたの状況はすでに把握しています。なぜこのような手段を取るのですか？　死んでしまいますよ」と言いました。私は「あなたはこれほど多くの法輪功修煉者と接してきたのだから、彼女たちが皆良い人だと知っているはずです。しかし、どれほどの若い法輪功修煉者が死ぬほど殴られ、生きたまま臓器を摘出されていることか。江沢民は人間性を滅ぼす者です。私は死にたくありませんが、死を恐れてもいません。私はもうこの年です、何を恐れる必要があるでしょうか？　中国には古くから『士は己を知る者のために死す』（訳注：信念を持つ者は自分の価値を理解し、認めてくれる理解者のためには命を懸けて尽くす）という言葉があります。私たちの師父は世の中で最も素晴らしい方です。その弟子である私が、自分の信仰のために死ねるなら誇りです」と言いました。所長は「私たちは責任を負いたくありません。ここで死なれては困ります。あなたは健康な状態で出て行かなければなりません」と言いました。私は「それなら私を釈放してください」と言いました。所長は「1週間時間をください。その間、食事はしなくてもいいですが、少しは水を飲んでください」と言いました。私は「1週間は長すぎます。そうなると、私はここで倒れてしまうでしょう。私はあなたたちの水を1滴たりとも飲みせん」と言いました。所長はミネラルウォーターのボトルを取り出して「あなたはもう4日間何も飲んでいない。こっそり少し飲んでください。そうすれば、釈放に向けて行う手続き上で問題が生じるのを避けられます」と言いました。私は微笑んで「ご好意ありがとうございます。私は真を修めているのでこっそり飲むようなことはしません。私は1滴の水も飲まないつもりです」と言いました。次の日、私は無条件でこの留置場を後にしました。

　人類の歴史から見れば、29年という歳月は決して長くはありませんが、私の実感としては非常に多くのことがありました。私は多くの道を歩み、多くの場所へ行き、多くの同修と出会い、多くの苦難を味わい、多くの出来事を経験しました。しかし、多くの人を救ったとは軽々しく言えません。師父の要求には遠く及ばないからです。

　ありがとうございます、師父！

　ありがとうございます、同修の皆さん！

　合掌。

　（完）