文／内モンゴルの大法弟子

　【明慧日本2025年6月2日】私は今年88歳の男性で、法輪大法を修煉して27年になります。河北省の農村に生まれ、貧しい家庭で育ちました。中学に通っていた頃、ちょうど1958年の「大躍進」が始まり、全国で製鉄が行われていたため、授業どころではなく、大半の時間を鉄づくり（実際はスクラップのようなもの）に費やしていました。そのせいで勉強はほとんどできず、無理がたたって体調を崩し、耳も聞こえなくなりました。結局、中退して家に戻ることになりました。当時の農村の生活は非常に厳しく、常に空腹でした。食料が尽きると、両親が私たち子どもを連れて隣村へ行き、家々を回って食べ物を乞い、近所の助けを借りてなんとか生き延びていました。

　やがて故郷では生活ができなくなり、内モンゴルにいる親戚を頼って移り住みました。ちょうどその町で建設プロジェクトが始まり、労働者を募集していたため、私も雇ってもらいました。百人ほどいた労働者の多くは、他の地域から飢えを逃れてきた人たちでした。しかし、労働者への食糧配給は少なく、常に空腹で作業効率も上がらず、工事はなかなか進みませんでした。そこで工場側は「代用食品」の加工を始めました。そば殻や甜菜の葉を乾燥し粉砕して小麦粉に混ぜたもので、消化に悪く、次第に胃が痛み始めました。やがて、食後に胸やけや吐き気を感じ、ついには食事も取れなくなってしまいました。やむなく大きな病院で検査を受けたところ、慢性胃潰瘍と診断され、すぐに入院して治療しなければ胃に穴があく恐れがあると言われました。しかし、当時は入院費を払う余裕がなく、薬だけを買って自宅で療養するしかありませんでした。その後もさまざまな病気を患いながら、若さに支えられて何とか乗り越えることができました。

　時が経つにつれ、社会では「気功ブーム」が巻き起こり、さまざまな流派が流行しました。私も病気を治したい一心で何冊か本を買い、ある気功を試してみましたが、まったく効果はありませんでした。そんなある日、1998年に友人の家を訪れたとき、壁に「法輪大法の五式功法の煉功図」が掛けられているのを見つけました。私がじっと見ていると、友人が『轉法輪』という本を手渡しながら、「この本は本当に素晴らしいよ。病気の治療や健康維持にとても効果があるから、ぜひ読んでみて」と勧めてくれました。

　興味を持って家に帰り、さっそく読み始めました。第1講の冒頭「本当に高い次元へ人を導く」を読み終えたとき、これまでに感じたことのない、言葉では表せないほどの心地よさを感じました。半分ほど読み進めたころには、「これは本物だ」と確信し、夢中で読み続けました。読み終えたときには、長年苦しんできた体の不調が消え、胃の痛みも完全になくなっていました。感動のあまり涙があふれ、「本当に不思議だ。お金もかけずに病気が治るなんて、信じられない！　命を救ってくださった師父に出会えたんだ」と、ただただ嬉しくてたまりませんでした。そして私は心から、法輪大法を最後まで修煉しようと決意しました。

　修煉を始めてから、「真・善・忍」という原則に従って、よりよい人間を目指すべきだと理解するようになりました。利益に対してはできるだけ淡泊であるように心がけ、困難や不公平に直面しても、他人と争わず、内に向かって自分の問題を探すように努めています。正直に言えば、それは簡単なことではありません。自分の利益や感情が関わると、冷静ではいられなくなることもあります。そんなときは、『轉法輪』にある師父の教えの、「一人の煉功者としては、まず殴られても殴り返さず、罵られてもやり返さず、ただひたすら耐えなければなりません」「忍び難きを忍び、行い難きを行う」を思い出し、自分に「私は修煉者だ」と言い聞かせています。私の変化は家族にもはっきりと伝わり、皆が私の修煉を応援してくれています。

　法輪大法は私の命を変えました

　法輪大法を修煉してからというもの、病気は消え、体は軽くなり、命そのものが大法によって根本から変えられました。慈悲深い師父は、修煉のあらゆる段階で私を守ってくださり、さまざまな試練を乗り越える中で業を返し、命の次元も高められていきました。以下は、そうした体験の一部です。

　ある日、長女の家で屋根にネギを運んでいたとき、誤って転落してしまいました。娘に助けられて室内に戻り、私は座禅を組んで師父に加持をお願いしました。すると、痛みはまったくなく、本当に不思議でした。翌日、娘が心配して病院で検査を受けるよう勧めましたが、私は「痛くもないし、大丈夫だ」と答えました。それでも娘が「念のために」と言うので、「これは大法の奇跡を証明する機会かもしれない」と思い、病院へ行くことにしました。

　検査の結果、肋骨が2本折れていると診断されました。医師は入院を勧めましたが、私は「痛くないので入院しません」と断りました。娘も「昨日から一度も痛がっていません」と言い、医師たちも、高齢で肋骨が折れているのに痛みがないことに驚いていました。これこそ、大法の持つ超常的な力だと感じています。

　また、息子の家の建設を手伝っていたときにも、屋根から落ちて足の指を骨折しましたが、そのまま作業を続けることができました。夜になると足が腫れて靴下も脱げないほどになりましたが、一晩寝ると腫れは引き、前回と同じように自然に回復しました。

　さらに、別の機会で南方に住む娘の家を訪ねたときのことです。ある日、娘が働く製鋼工場で掃除を手伝っていたところ、耳が聞こえない私は近くのクレーン車に気づかず、足を轢かれてしまいました。2メートル以上引きずられたところで、通りかかった人が叫んでくれて車がようやく止まりました。靴は破れ、工場の人たちは驚いてすぐに私を病院へ運びました。救急で医師が靴下を切り開いて確認したところ、足の指5本すべてが骨折していました。医師は消毒し、皮膚を縫合して包帯を巻き、点滴をしてくれましたが、不思議なことに私は痛みをまったく感じませんでした。娘の工場の多くの人たちが見舞いに来ましたが、私は「大丈夫です。数日で治りますから、安心して仕事に戻ってください」と伝えました。病院には一日だけ入院し、翌日には退院して自宅で療養しました。しばらくすると自然に回復しました。私は以前から娘の職場の人たちに、大法の素晴らしさや迫害の実態を伝える資料を配っていたので、今回の出来事を通じて、大法の奇跡を実際に目の当たりにした人も多くいました。

　もっと不思議な出来事もありました。ある年、甥の家で羊小屋の壁を積む作業を手伝っていたときのことです。家からは距離があったため、毎朝甥の車で現場に通っていました。普段、私は耳が聞こえませんが、ある朝、出発しようとしたとき、エンジンの音が大きく響き、頭が痛くなるほどに感じられました。私は甥に「エンジン、壊れてるんじゃないか？」と言いました。甥は「壊れてないよ」と返したので、私が「でも、音がするよ」と言うと、甥は驚いて、「おじさん、耳が治ってるじゃないか！」と言いました。私は「声が高いね」と返し、甥の言葉がはっきりと聞こえ、普通に会話ができるようになっている自分に気づきました。それ以来、聴力は完全に回復しました。これもまた、法輪大法の修煉によってもたらされた奇跡の一つです。私は何度も、大法の持つ不思議な力を実感しています。

　この27年間、私は一度も薬を飲むことなく健康を保っており、特に不調もありません。81歳から84歳の間には、娘夫婦ら5人と一緒に泰山へ登ったこともあります。私は登山中ずっと法を暗唱しながら歩き、ときには一段飛ばして二段ずつ登ることもありました。疲れを感じることもなく、体はとても軽やかでした。山頂に着いたとき、私が一番乗りで、娘婿たちはまだ到着していませんでした。

　この人生で法輪大法に出会えたことは、私にとって本当に大きな幸運です。師父の限りないご恩に、心から感謝しています。

　人々が大法の素晴らしさと迫害の実態を知ってもらうことは私の願い

　1999年、当時の中共党首の江沢民が善良な人々への迫害を始め、多くの人々が中共の偽りの宣伝に騙されてしまいました。「彼らは法輪大法を学んだことがなく、真実を知らない。でも私は知っている。私は大法から恩恵を受け、その素晴らしさを自ら体験してきた。だからこそ、この真実を家族や友人、そして多くの人々に伝えて、もう嘘に惑わされないようにしなければ」と私は思いました。

　その思いから、私はこれまで、大法の素晴らしさと迫害の実態を伝える小冊子やチラシを配り、「法輪大法は素晴らしい」「真・善・忍は素晴らしい」と書かれたステッカーを貼ったり、『共産党についての九つの論評』などの資料も配ったりしてきました。私には、教養のある兄がいます。かつて教師をしていましたが、「反右派運動」で右派とされ、10年間の労働改造を受け、その後ようやく名誉回復しました。私は兄にも大法の真実を語り、本を読んでもらいました。『轉法輪』を読んだ兄は「本当に素晴らしい本だ」と深く感動していました。しかし残念ながら、中共の弾圧を恐れ、修煉の道には進めませんでした。

　中共はこの26年間、大法を迫害し続けています。そして今も、その手を緩めてはいません。なぜ今、世の中で天災や人為的な災難がこれほど多く起きているのでしょうか？　師父はこのことについて、こう説かれました。「人に徳がなければ、天災、人災が起こります。地に徳がなければ、万物が凋落します。天に道がなければ、地は裂け天は崩れ、蒼穹はすべて空になります。法が正しければ、乾坤は正しくなり、生気があふれて、天地は固まり、法は長く存在します」（『精進要旨』「法正」）

　（明慧ネット2025年世界法輪大法デーの入選文章）