文／中国の大法弟子　　

　【明慧日本2025年6月3日】修煉者の中には、葛藤にぶつかった時、まず自分の心が不快になります。心が不快になると、それを同修に話して聞いてもらいます。そして、それを聞いた同修は、他の同修と交流します。そうすると、みんなそれぞれ違った見方や個人的な考えを話に加えて、最終的には物事がどんどん複雑になり、矛盾が深まると同時に、隔たりができます。

　それは、対立している同修と話をしたくない人心があるからであり、本当に自分の不十分さについて対立している同修と率直に話すことができれば、紛争は存在しないでしょう。心と行動が一致しておらず、執着を隠し、自分の視点を持って同修を見ている時、無意識のうちに他人を傷つけるのです。同修との間に対立がある場合、自分の意見を同修と共有し、同修が上手く行えないと感じたら、自分が正しいと思い込んで同修を責めてしまいます。次元も違えば、問題を理解するうえでの見解も違います。絶対的な正解はないので、相手の立場に立って物事を考え、耳を傾けることに気を付けて、同修を変えようとするのではなく、法に基づいて交流をするのです。

　私の個人修煉と法を正す修煉についての理解は、個人修煉は自分を修めること、自分を向上させることであり、法を正す修煉は他人のためであり、同修たちと皆が一緒に向上して、初めて衆生が救われ得るようになるのであり、すべては他人のためにあるのです。

　同修は衝突の中で向上したことに喜びを感じ、少なくともこの問題については動じませんでした。私は同修が向上できるようにと願っていると共に、同修が執着心を取り除けるように願っています。私に法に沿っていない部分があるため、同修といざこざが起きたのです。私の原因で同修が心性の関を乗り越えられず、衆生を救うことに支障をきたしたのであれば、それは私の個人修煉がしっかり行ってない云々だけの問題では済まないことです。法を正す修煉のすべては、衆生が救い済度されることが第一であり、完全に個人的な向上に基づくものではありません。私は法に立ち戻らなければなりません。自分が法に則っていないことで、衆生が救われなくなるのはあってはならないことなのです。

　私たちの心が平坦かつ清らかで、すべて他人のために考えることができれば、この環境は間違いなくスパイを恐れることもないと思います。スパイが問題を起こすのは、私たちが彼らに環境を与えるからです。師父の説法の中で次のように言われました。「私が思うに、皆さんが知っているように、以前私はスパイをも済度すると話したことがあります」 (『各地での説法九』「二〇〇九年大ニューヨーク国際法会での説法」）

　師父の説法を学んで、スパイであっても師父は済度することから、スパイを救うために、私たちはより良く自分を修めることが大切だと悟りました。私たちが自分自身をしっかり修めていなければ、スパイに悪事を働く環境を与え、悪事をする機会を与えて、師父の法を正すことに妨害を加えれば、彼らは救われません。大法弟子が法を固く信じ、大法を守れば、邪悪は恐れ、スパイは私たちの正念場の下で正されるのです。立ち戻れない者は、その環境がないためです。それは衆生の救い済度に損失をもたらします。

　心を修める過程は、心性を高めると同時に大法を実証することでもあります。個人の向上や円満成就のためではありません。個人修煉の観点に立てば、物事の上辺を見てしまうのです。いくら修めても結局は自分のためです。法を正す修煉の観点に立てば、大法を守り、大法を実証することになります。私はある心性関を乗り越えた時に、人の誤解を招いてしまい、大勢の人の前で指摘を受けることに直面しました。私は大法を実証したいため、不平不満を一切漏らしませんでした。私は衆生に大法のすばらしさを見てほしいのです。私は物事の善悪の表面は見ず、他人の態度も見ません。私が見ているのは、私がこの出来事の中で、自分が法に沿っていないところがあるかどうか、あれば、法に沿ってないところを見つけて取り除き、法に立ち戻ります。私が正されれば、周りにいる人々も正されるのです。私が正されるのは自分のためではなく、衆生が救われるためです。法に則っていないものは即座に法に正されていき、この出来事をみて、周りの人たちは皆、法は素晴らしいものだと賛同するのです。

　修煉において、同修には良いところがたくさんあるのです。同修の長所を見て、同修との差を縮めて、同修の短所を見て、それを同修の短所として扱うのではなく、同修の至らないところを見て自分の欠点を探します。修煉の過程で、自分にその執着心がなければ、その執着にまつわる出来事にも出会うことがありません。「私はここがたりません、内に向けて探して、法に立ち戻りました」と同修と交流することができます。同修と一緒に向上することはできますが、内に向けて探さずに同修の陰口を言ってはなりません。

　師父は法の中で、「私はいつも言いますが、人が如何なる自分の観念も持たず、個人の利益を起点とせず、真心から相手のために不足を指摘し、或いは相手に何が正しいかを教えるならば、相手はきっと感動し涙を流します」と言われました。（『シンガポール法会での説法』）

　私たちが真相を伝えているのに、衆生の態度が悪いのは、私たちの善がたりていないのであり、衆生に大法の素晴らしさを伝えることができておらず、衆生の済度を操る背後にある邪悪を解体できていないのかもしれません。私は、衆生が次に真実を語る他の同修と出会った時、救われることを願っています。衆生に正念を加え、貶す言葉を言わず、自分の目線で衆生を見てはならず、彼らが毒害されているのはとても悲しいことです。それと同じように、真相資料を配る時に、相手が資料を受け取ってくれないのは相手のせいではないのです。私たちは資料を配る時に、正念を持っていたのでしょうか。同修の中には資料を配りながら世間話をする人もいれば、険しい顔をして配る人もいます。私は資料を配る時に、笑みを浮かべながら、正念を発していれば、相手も喜んで受け取ってくれるはずで、そうでなければ、真逆な結果を招くことに気づきました。

　修煉においては、誰にでも越えられない関があり、放下できない根本的な執着があり、邪悪が加わった要因もあります。口を修めないからといって、他人に害を及ぼし、自分がしっかり修めていないため、同修に妨害を与えたりしないようにしましょう。修煉者として、法の実証することを最優先にしていれば、すべての執着の源を失います。なぜならば、自我がなくなれば、心に唯一あるのは法であり、法に沿っていないところがあれば、法に立ち戻るのです。これが、人生に残された意味です。同修たちが共に向上することで、すべての衆生が救われることを願っています。

　少し個人的な理解ですが、もし間違っているところがあれば、同修の慈悲なるご叱正をお願いします。