　【明慧日本2025年6月3日】（明慧ネット四川特派員報道）四川省古蔺県に住む80歳の法輪功学習者、劉発群さんは、2022年11月24日に買い物に出かけた際、村民にお守りを配っていたところ、警官に尾行された。その後自宅を家宅捜索され、連濡れ衣を着せられ連行された。2024年12月25日、劉さんは古藺県裁判所で不当に懲役４年の判決を受け、罰金3万元（約60万円）を強要された。2025年5月13日、80歳の劉さんは四川省成都女子刑務所に連行された。

　この冤罪を捏造した過程で、公安は劉さんを2度にわたり留置場に送ろうとしたが、劉さんは健康診断で基準に達していないため入所しなかった。第一審・第二審の不当判決後、古藺県司法局は劉さんに対して「医療仮釈放」の審査を行い、「医療仮釈放は社会的に危険をもたらす」と虚偽の告発を行い、古藺県裁判所は「刑務所外での刑の暫定執行は認めない」と判決を下した。

　2025年5月9日、体調不良の劉さんは強制的に瀘州市留置場に送られ不当に拘束された。警官は「病気であっても救急車を呼んででも連行する」と言った。留置場では、劉さんの高血圧を下げるために点滴が行われた。2025年5月13日、劉さんは四川省成都市の女子刑務所に連行された。

　以下は、劉さんが受けた迫害の経緯の概要である。

　1.　お守りを渡しただけで検察に訴追

　2022年11月24日午前、当時84歳（戸籍上82歳）の劉発群さんは、市場で買い物に出かけ、知人にお守りを渡したところ、警官に尾行され追跡された。帰宅後約1時間で、7～8人の警官（うち2人は女性警官）が押し入ってきた。警官の一人が「公安局です。PCR検査に来ました」と言うと、劉さんは「PCR検査でなぜ自宅に来るのか」と不思議に思った。状況を理解する間もなく、不当な家宅捜索が始まった。女性警官が捜索令状を見せ、「これが捜索令状です」と見せたが、劉さんは白内障で目が見えづらいと伝えた。しかし、警官は令状の内容を読み上げなかった。

　警官は「今日、どこかで誰かに物を渡したか」と尋ね、劉さんは「お守りを渡し、『法輪大法は素晴らしい』と伝えただけです。それのどこが悪いのですか」と答えた。警官は居間や寝室を長時間捜索し、劉さんは女性警官に台所で監視され、トイレに行く際も付き添われた。寝室の引き出しが開けられ、現金を見つけたが、劉さんが寝室に入るのを禁じられ、「外に出なさい」と命じられた。その後、劉さんは東城派出所に連行され、残りの警官は家族がいない劉さんの自宅の捜索を続けた。

　派出所では不当な尋問が行われ、夜遅くに警官の戴維志が複数の書類に署名を求め、劉さんの視力が弱いため指紋を押すこと強要された。夜10時になってようやく帰宅が許された。帰宅後、劉さんは法輪功の書籍、音声再生機器、真相資料、お守り、身分証明書、社保カード、買い物用の100元以上の小銭が没収され、生活費にも困る状況に追い込まれた。

　2023年2月、東城派出所から何度も呼び出しを受け、派出所に赴いた劉さんは「入るたびにドアが施錠され、恐怖を感じた」と語った。鉄の椅子に座らされ尋問されたが、「私は悪い人間ではない」と拒否。警官は「写真を撮るので座ってくれ」と言い、劉さんは「真・善・忍は素晴らしい」と伝え、警官に法輪功について知ってほしいと訴えた。その後、警官の戴は「事件は検察に送られた」と告げた。

　2.　検察側：「罪を認めれば起訴しない」劉さん：「私は罪を犯していない」

　古藺県検察庁は劉さんを呼び出し、捜索リストの中から多くの名前が書かれた帳簿を基に調査を行った。劉さんは「羅正貴さんが不当に拘禁され、仕事と住居を失い生活が困難になったため、皆で少しずつお金を出し合って支援した」と説明した。検察は劉さんの自宅を訪れ写真撮影を行った。検察は援助弁護士を任命し、弁護士を通じて「罪を認めれば起訴しない」と伝えたが、劉さんは「私は罪を犯していません。罪を認めません」と断固拒否した。

　実際、2度の形式的な公判では、没収された現金の出所や罪名の異議、法輪功関連の私物の不当性、護符配布の犯罪性といった重大な問題について、劉さんに弁論や証拠対質の機会は与えられなかった。当局は、当事者の重大問題に対する自己弁護、陳情の権利を剥奪し、法輪功迫害の不当性に触れさせない方針を貫き、劉さんが「私は無罪です」と明確に訴えたにもかかわらず、判決書には「罪を認めた」かのような虚偽が記載された。これは劉さんの尊厳と信念に対する重大な冒涜である。

　3.　2度の不当な裁判劉さんは法輪大法の素晴らしさを証言

　初公判では、劉さんは公訴人の読み上げる内容を聞き取れなかった。裁判は短時間で終わり、検察が提示したリストについて金の出所を尋ねられた。劉さんは「2万元の真相貨幣は亡くなった学習者が保管を頼んだものです」と説明し、「私は善人であり、罪はない。かつては全身が病気だったが、法輪功を修煉して健康になりました。法輪功は真実を話し、誠実に行動し、他者を思いやり、殴られても殴り返さず、罵られても罵り返さないことを教える。師父は慈悲深いです」と法廷で訴えた。

　2回目の公判では、開廷前に弁護士が「前回は罪を認めなかったが、今回は認めるように」と伝えた。劉さんは「何の罪を認めるのですか。私は善人だ」と反論した。法廷で裁判官が「罪はあるか」と尋ねると、劉さんは「どんな罪があるというのですか。私は真・善・忍を修め善人として生きています。殺人や放火をしたわけではない。84歳の私が犯罪を犯すはずがないです。法輪功を修煉して健康になりました。以前は内臓疾患や重い気管支炎で咳が止まらず、医者から入院を勧められたが、お金がなく入院できなかったのです。薬代も高騰し、80斤（約40kg）しかなかった体重が法輪功を学び始めて数カ月で5kg以上増え、全身の病気がなくなりました。法輪功がなければ私はとっくに死んでいました」と力強く証言した。

　2024年12月25日、古藺県裁判所は劉さんに4年の懲役と3万元の罰金を言い渡し（罰金は押収された約6万元の現金から差し引かれた）。2025年1月16日、瀘州市中級裁判所は一審の不当判決を維持した。

　劉さんは連行・家宅捜索後、東新街社区の党支部書記や婦人主任らが頻繁に自宅を訪れ、2～3人で押しかけ、ドアを開けると室内外を撮影した。劉さんは「こんなことはやめなさい。頭上三尺には神がいます」と諭した。劉さんは真・善・忍への信念を堅く守り、かつて「ゼロコロナ」政策の嫌がらせで社区職員が書類への署名と指印を強要した際、内容が法輪功の修煉をやめると書かれた書類だと知り、「こんなものに署名するなんてありえない」と断固拒否した。

　この不当な判決の過程で、劉さんは公安・検察・裁判所・司法当局に対し、法輪大法の素晴らしさを伝え、修煉することに罪はないと明確に訴え、決して罪を認めなかった。しかし、一審・二審の判決書には「正直に罪を認めた」「一審の事実と罪名に異議がない」「自らの罪を正直に供述した」などの事実を歪曲する記述が含まれ、劉さんの人格と信念を侮辱する内容が記された。