文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年6月11日】2021年、私の身近にいたある同修が外で真相を伝えている際に、邪悪な者たちに連行されました。同修はその後釈放されたものの、車は地元の派出所に押収され、不当に家宅捜索も受けました。この出来事は間接的に私にも影響を及ぼしました。

　夜、私はベッドに座りながら考えました。「なぜ彼らは大法弟子を迫害することができるのか？その理由は何なのか？」と。師父は「大法を学んだら、良いことにあっても悪いことに遭っても、皆良いことです。（拍手）　なぜならば、あなたが大法を学んだから現れてきたことだからです」（『二〇〇五年サンフランシスコ法会での説法』）と言われました。けれども、この出来事に関して私は、どうしても「良いこと」とは思えなかったのです。

　その時、頭の中に師父の別の法の一節が浮かびました。「特に法を正す間、宇宙にいるすべての正の生命も負の生命も今回の法を正す中で救われ済度されたいと思い、中に最も高い各次元の無量で巨大な神も含まれており、特にその世界の衆生も含まれていて、そのため、それらは皆この世と三界に足を突っ込んだのです。それらはこの万劫（まんごう）一遇の命が救われる機会を失いたくないのです。あなたは私を救うべきだ、皆があなたは私を救うべき、救うべきだと言っていますが、その表現形式は世間の論理や認識のようなものではなく、人に何かを頼むとき礼儀正しく、慎み深くなければならず、私を救ってくれるから、まず感謝して、便宜を図ってあげるという認識ではありません。それらから見れば、私を救ってくれるなら、まず私の次元に達し、この威徳を持ってはじめて、私を救うことができます。あなたにその威徳がなく、私ほど次元が高くなければ、どうやって私を救うのでしょうか？　それでそれらはあなたに挫折を味わわせ、苦を嘗めさせ、あなたの執着を取り除いて、あなたの威徳を打ち立てて、あなたがある次元まで修煉してから、その生命を救うことができ、すべてこのように行なっています」（『大法弟子は必ず法を勉強しなければならない』）。

　当時、師父はこの法の一節を通して私に気づかせようとしておられるのだと感じました。旧宇宙の生命として見れば、それらはその次元の生命であり、それが行っているすべてのことは、その次元の旧宇宙の法の体現に他なりません。ですから彼らは、自分たちのやっていることが正しいと信じているのです。しかし、正法の基準、未来の宇宙の基準から見ると、彼らの行為は間違っているのです。では、「正しい行い」とは何でしょうか？　私は頭の中で、法に基づいて筋道を立てて整理し始めました。

　1. 私たち大法修煉の方式では、修煉によってすでに大法の基準に達した部分は、師父によって隔離されます。旧宇宙の生命が見ているのは、大法弟子のまだ修煉できていない部分だけなので、彼らには「大法弟子の次元は自分たちより低い」と見え、だからこそ迫害に手を出すのです。

　2. 同修を迫害することに加担している旧宇宙の生命たちが用いている評価の基準は、旧宇宙の基準です。しかしそれは法を正す中では師父に認められていないばかりか、旧宇宙の「滅」の時期の基準であり、旧宇宙の「成」の時期の基準からもかけ離れています。ましてや、新宇宙の基準とはまったく比較にならないのです。

　3. 本当に旧宇宙の生命を救うことができるのは、大法であり、師父です。大法弟子が真相を広く伝え、衆生を救っているのです。衆生が何を信じ、どう選ぶかは、それぞれの選択にかかっています。大法弟子が衆生を救う際に得る威徳や栄光は、すべて師父が与えてくださったものであり、師父の慈悲なのです。

　そんなことを思いめぐらしているうちに、いつの間にか私は入定していました。私は、白い雲の霧の上に座禅している自分を見ました。その雲霧の中から、声が聞こえてきました。「茫茫たる霧の海、目をこらしても見えず、衆生は待ち望んでいる」

　私はそこに静かに座って動かないままでしたが、四方八方を見渡すことができました。霧の中には私しかいないのに、私は霧海全体が命で満ちていると感じていました。すると突然、ものすごく強いエネルギーが下腹部から湧き上がってきました。そのエネルギーは私の体を貫き、脳を通り抜け、さらには人間の思考まで突き抜けてきました。それは微細なレベルから滲み出るようにして頭頂へと昇っていきました。私はそれが白い柱であるのを見ました。その柱は私の頭の直径と同じくらいの太さで、2〜3メートルほどの高さまで伸び、柱の先端には赤い球体が現れました。その球体は白い柱よりもわずかに大きいものでした。

　私は静かにそれを見つめ、「これは何だろう？」と思っていました。すると突然、その柱が声を発しました。「誘導」。続いてまた声が聞こえました。「道を指す灯り」。私はハッと悟りました。「今の自分の身体は灯台なのだ！」。身体は土台、白い柱は灯柱、赤い球体は灯火（ランプヘッド）だったのです。かつて師父は「真相こそが、道を指す灯り」とおっしゃっていました。（『洪吟三』「道を指す灯り」）。私はこれまで、この「道を指す灯り」はたとえ話だと思っていましたが、まさか「道を指す灯り」が本当に存在するとは思ってもいませんでした。

　私は非常に衝撃を受け、一気に悟りました。真相を広く伝えている大法弟子たちは、衆生にとってまさに灯台であり、彼らが帰るべき道を照らす指路灯なのだと。このとき、灯柱が師父の詩を背誦し始めました。「洪声法界を震わし、法音十方に伝わる」（『洪吟二』「鐘楼」）。その轟くような声に私は驚いて入定から目覚め、目を開けると、ベッドに呆然と座っていました。

　その後、私は迫害された同修とこの体験と法理について交流しました。同修は話を聞いて法に対する認識が新たに深まり、正念がさらに強くなりました。そして翌日、警察からその同修に連絡があり、車を引き取りに来るようにとの通知がありました。その過程で、かつては険しい表情だった警官たちが、一転して穏やかな態度で同修に接したのです。

　この同修は師父の法を思い出しました。「ですから、いつも表面の人間ばかりを見ないで、背後の要素を解決してはじめて、根本から問題を解決することができ、情勢を変化させ、人間を変化させることができます」（『各地での説法十一』「二十年説法」）

　以上は個人的な悟りです。至らぬ点がありましたら、同修の慈悲なるご指摘をお願いいたします。