文／祥雲

　【明慧日本2025年6月23日】私は1996年に法輪功を学び始めた一人です。グループで学法と煉功をする環境の中で、私はすぐに法輪功の教えに心を寄せるようになりました。毎日の仕事と生活に加えて、学法と煉功に時間を割くことで忙しくなりましたが、人生の正しい道に乗ることで、言葉では表せないほどの喜びを感じました。あの楽しい時期を振り返ると、いつも幸せな気持ちに浸れます。

　1999年7月、法輪功に対して迫害が始まってから、私も影響を受けて、修煉から遠ざかってしまいました。今思うと、本当に後悔しています。人生でのチャンスは一度逃すとなかなか戻ってこないものです。今は気持ちを新たに、世俗の束縛を振り払い、再び法輪功の修煉に励むしかありません。後悔しながらも、修煉初期に経験した病気が治った体験は、私にとって忘れられないものであり、常にそれを書き出して師父への感謝の気持ちを表現しようと自分を励ましています。

　『法輪功』の本を初めて手にした時の感動は、長く心に残りました。多く学法するために、私は通勤時も経文を暗記し、毎日、朝と夜はグループ煉功に参加して、夜は煉功の後グループ学法に参加し、大法に浸っていました。

　しかし、多くの業力を背負った人が修煉をしたいのは、それほど容易ではありません。1997年のある深夜、意識がもうろうする中で、自分が地面に仰向けに寝ているような感じがしました。周りは静まり返っており、人の喋り声が聞こえて、誰かが私の脈と血圧を計っていたようです。その後、白い服を着た人が「大丈夫です、癲癇ですよ。しばらくすると正常に戻りますよ」と言いました。

　目覚めた時はもう翌朝で、私はまだ地面に横たわっており、昨日何が起こったのかは全く思い出せませんでした。家族によると、その日、私は仕事から帰宅後に突然倒れて意識を失い、突然に起こった事態に家族も慌てて、救急車を呼びました。救急隊員はすぐに「癲癇」と診断しました。癲癇？　どうして私が癲癇に？　それを受け止めるのは当時とても難しかったです。

　子供の時に見た癲癇発作の場面を思い出して、思わず冷や汗をかきました。道端で全身が泥まみれになり、体が痙攣して丸まっている患者の姿は非常に恐ろしかったのです。まさか自分がそのような病気になるとは夢にも思いませんでした。

　しかし、自分の体に以前に起きた異常な現象を思い出したら、仕方なく現実を認めざるを得ませんでした。あれは数年前のことですが、突然左手が原因不明で震え始め、どうしても自分で制御できなくて、たとえ右手で強く押さえて動かないようにしようとしても、全く制御できませんでした。その震えは10秒前後で収まり、その後、手は正常な状態に戻り、何も起こらなかったかのように、不適感も残っていません。その発作の理由も分からないし、後に全てが正常に戻ったので、それを人体のたまに起こる現象の一つとして思いました。それから、その発作は数カ月の間隔で発生して、慣れてからそれを気にしなくなりました。今では、その時の発作は実は癲癇の前兆だったとやっと分かりました。

　癲癇という病気に直面すると、現実は厳しくて避けられないものです。病気についての師父の説法を繰り返し学んで、全ては自分の業力によるもので、時間を詰めて学法と煉功に励むのは唯一の解決方法だと思いました。

　癲癇は一般的に難治性の病気とされており、その原因は遺伝と偶発的外傷の二つがあるとされます。病因が脳にあるため、治癒は難しくて、多くの場合、一生涯にわたって付き合うことになります。初期症状は手足の震えで、進行すると全身の痙攣に至ります。それは全身の筋肉と内臓が共に参加する震えです。初期の手足の震えは私にとって大きな精神的な圧力にはなっていませんが、病気が進行するにつれて、震えは激しくなり、その深さと持続時間も増していきました。特に内臓へ伝わるようになってから、筋肉の震えは内臓の痙攣を引き起こして、体の辛さは徐々に強まっていきました。

　それでも、日々の学法は大法への信念を強めているので、癲癇という病気が精神的な重荷となることはありませんでした。その業力と向き合う数年間に、日常の仕事と修煉に影響はありませんでした。実際、同修たちも、私がこのような病気を抱えていることを誰も知っていません。

　不思議なことに、病気が発作するのはいつも仕事が終わった後、或いは深夜、週末、それも何かの按排のようです。ある日、生徒に授業をする時間になった時、突然発作が起きそうになり、私は人目を避けて隅に隠れ、1、2分の発作が終わった後、いつも通りに授業を行いました。私以外には、何が起こったのかを知る人はいませんでした。深夜に発作が起きそうになると、私はトイレに駆け込み、家族を起こさないためでもあるし、発作時の惨状を見られたくない心理もありました。

　しかし、病魔もそれ自体の計画に従って進行し、回を重ねるごとに私の症状は激しくなりました。痙攣は多くの内脏へと広がり、最終的には全身を震わせるほどになり、とても苦痛でした。さらに精神的な苦痛もエスカレートします。初段階の発作時、体をコントロールできませんが、意識ははっきりしています。しかし痙攣が脳に達すると、感覚を失い、自己制御ができなくなり、とうとう精神が崩壊する方向に進んでしまい、それは身体の苦痛以上に辛いものでした。

　最も激しい発作が2002年のある深夜に起きて、それは最後の発作でもありました。自分は発作が起きそうと感じて、眠っている家族に迷惑をかけないために私は急いで自分をトイレに閉じ込めました。そして体の右側、肝臓のあたりからリズミカルな震えが始まって、徐々に体の上部へと広がり、他の臓器も次第に巻き込みながら、一緒にリズムを刻んで跳ねるようになりました。震えは毎回ごとに強くなり、毎回ごとに私に精神的なインパクトを与えて、すぐに全身に広がりました。私は水道のパイプを両手で強く握り、全身が激しく震える中、必死でバランスを保とうとしました。しかし、最も危険だったのは、肺の震えは呼吸のリズムを乱し、患者に息苦しさ、窒息感、酸欠を引き起こし、死の瀬戸際まで追い込みます。不吉な予感が私を襲いましたが、一方、残されたわずかの意識は「死んでも病院に行かない」と思いました（それは当時の私の法理に対する理解でした）。体の苦痛が一定のレベルに達すると、人間は本能的に全てを諦めたくなり、死への恐怖を感じなくなります。

　次の瞬間、予想外のことが起こりました。「死んでも病院に行かない」との考えが頭をよぎった直後、全身の震えが突然止まり、癲癇が一瞬にして消え去りました。体がリラックスし、息苦しかった肺が解放され、ようやく快く呼吸できるようになりました。これまで経験したことのない、死からの復活のような興奮が湧き上がりました。これで癲癇が終わったのか、本当にこれで癲癇と分かれを告げることができたのかと驚きました。病魔を克服した喜びと師父への感謝が全身を満たしました。

　その後の現実が、私の感じたことが正しかったと証明しました、私は確かに癲癇の難を乗り越えました。今、20年以上が経って、かつて10年近く私を苦しめた病気は完全に去り、再発したことが一度もありません。今、2002年の深夜を振り返るたびに、心が深く動かされます。それは本当に不思議で、信じられないほどの出来事でした。

　大法が私に病気との因縁を理解させ、病魔に打ち勝つ勇気を与えてくれて、正念によって病魔への恐怖を消し去ることができました。師父が私を救い、修煉の道へと導いてくれたのです。自分の歩んできた道を振り返ると、精進と語る資格がなくて、放下していない人心が常に邪魔をして、時には前進し、時には後退してしまいます。振り返ると、師父に申し訳ない気持ちでいっぱいです。しかし、癲癇の苦難を乗り越えた経験を思い出すたびに、感動と感謝の気持ちでいっぱいです。