　【明慧日本2025年6月27日】（黒竜江省＝明慧記者）黒竜江省ジャムス市の法輪功学習者・黄邵溥さん（51歳女性）は2024年11月7日、ジャムス市向陽区裁判所により不当に懲役4年を言い渡された。黄さんは法律に基づき控訴したが、ジャムス市高等裁判所の姜良らは、控訴審を形式的なものとして扱い、弁護人が指摘した公安・検察・裁判機関の深刻な違法行為を無視し、2025年4月7日、原判決を維持する不当な裁定を下した。

　2025年5月末、黄さんは黒竜江省女子刑務所に拘禁された。家族は弁護士を通じて申立てを行おうとしたが、刑務所側は弁護士との面会を拒否した。

　黄さんは、1997年に法輪功を学び始めた。当時、ジャムス市の職業技能鑑定所に勤務しており、若いながらも真・善・忍の教えに基づいて自己を律し、名誉や利益を争わず、虚栄心にとらわれず、生活も仕事も充実し、幸せな毎日を送っていた。

　しかし1999年7月、江沢民集団による法輪功への迫害を開始して以来、黄さんはたびたび連行されて拘束され、不当判決を言い渡された。2001年には、中共の裁判所により不当に懲役3年を宣告された。釈放後も法輪功をやめなかったことから、約20年間にわたり戸籍を剥奪された。そのため身分証明書が取得できず、仕事にも就けず、本来の生活環境を失い「無戸籍者」として厳しい生活に陥った。

　上層部からの指示で一審は冤罪判決

　2023年9月15日、黄さんは市場で買い物中に警官により連行され、自宅も家宅捜索された。その後、拘置所に拘禁された。

　家族は弁護士と共に公安・検察・裁判所の関係者に面会し、書面を提出した。また、各種の申請書や関連部門の違法行為についての告発状、事実を訴える手紙なども郵送したが、いずれの機関からも返答はなかった。家族が捜査を担当した派出所に赴き訪ねた際、派出所の所長は「法律なんて話すな。法律の話は裁判所でやれ。俺は市公安局の反邪教チームの『三不精神（言わざる、聞かざる、見ざる）』に従うだけだ」と言った。家族が「三不精神」という文書の提示を求めたが、所長は公開しなかった。また、事件を担当した関係者の一人は「黄邵溥を釈放したら、今度は自分が代わりに入所しなければならない」とまで明言した。つまり、上層部からの指示で強い圧力を感じているという意味である。

　2024年11月7日、ジャムス市向陽区裁判所は、黄さんに懲役4年を言い渡し、さらに2万元（約40万円）の罰金を科した。

　控訴審は形式的に開かれ、不当に原判決を維持

　2025年3月21日午前、黄さんに対する二審裁判が開廷された。黄さんの親族による弁護人は法廷で無罪弁護を行い、本案件が「罪名」および「証拠」の両面において明らかに違法であることを説明した。

　また、事件の記録資料や、捜査・審理に関わった関係者の証言からも、弁護人は「上層機関の指示」、「上からの命令」といった情報を繰り返し指摘し、これは本件が純粋な司法判断ではなく、政治的圧力の下で操作されたものであることを強調した。控訴審の裁判官および検察官は、弁護人が述べた事実に対して、否認しなかった。

　黄さんは法廷で、自らが無実であることをはっきりと述べ、また「すべての法輪功学習者に対する裁判は違法であり、すべての学習者に対する案件は冤罪である」と強調した。黄さんは、法廷で提示された書類への署名を拒否した。

　結局、裁判長や裁判官などの関係者は、不当に「原判決を維持する」とする裁定書を出した。今回の控訴審の開廷は、完全に形式だけのものに過ぎなかった。黄さんおよび家族は、法律に基づいて申し立てを行う意向である。

　刑務所側は弁護士との面会を禁止

　今年5月末、黄さんは黒竜江省女子刑務所に移送された。2023年に黄さんとわずか1日違いで不当に連行された任長斌さんも、有罪判決を言い渡された。このため、黄さんの家族は任長斌さんの訴訟の全過程にも特に注目し、任長斌さんの裁判にも傍聴者として出席した。そこで関係者らはやはり、法律ではなく完全に「上層部の指示」に従い行動した。

　任長斌さんは、2024年9月23日に双鴨山刑務所に拘禁され、わずか5日後の9月28日、迫害により死亡した。黄さんの家族は、任長斌さんの悲劇を目の当たりにし、深い悲しみと同時に、黄さんが拘禁された後の状況を非常に心配している。

　最近、家族は黒竜江省女子刑務所に電話をかけ、面会を求めたが、刑務所側は「弁護士から連絡して」と答えた。6月9日、弁護士が刑務所に電話をかけて面会を求めたところ、刑務所側は「まだ本人が転向していないので、面会はできない」と返答した。

（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）