　【明慧日本2025年6月29日】河北省で不当判決を受けた男性法輪功学習者（以下、学習者）のほとんどは、冀東刑務所（河北省刑務所管理局冀東支部としても知られる）に収監されている。唐山市にある冀東刑務所には9つの支部があり、現在、学習者は第一、第二、第四、第五支部に収監されている。。彼らは、圧力に屈して法輪功を放棄することに同意するまで、厳格な管理チームに拘禁される。厳格な管理下にある間、学習者は家族とのあらゆる連絡を禁じられる。1999年に法輪功への迫害が始まって以来、冀東刑務所では少なくとも36人の法輪功学習者が迫害され、殺害された。彼らの平均年齢は60歳だった。ある関係者がかつて明かしたところによると、各刑務所には年間の死者数が設定されており、拷問で死亡した学習者の数がその数を超えなければ、刑務所の職員は責任を問われないという。

　2023年、刑務所は「標準化された管理」を導入し、受刑者を3人ずつのグループに分けた。各グループの3人は、トイレの使用を含め、どこへ行くにも必ず一緒にいなければならない。

　刑務所の職員は刑務所の収入を増やすため、受刑者の労働時間を増やした。これにより、受刑者全員が極度の緊張状態に陥った。過密な勤務スケジュールのため、ズボンの中で排尿や排便を強いられる受刑者もいた。中には自殺を試みる者もいた。

　受刑者たちはすでに非人道的な搾取と虐待に耐えているが、学習者は信仰を貫くためにさらに残酷な拷問に直面している。以下は、学習者に対して行われている拷問のほんの一例である。

　一、人間のあらゆる基本的欲求は拷問の標的となる　

　学習者が刑務所に入ると、まずすべての私物が押収される。そして、囚人服を着用し、刑務所の規則に従うよう命じられる。

　信仰を放棄することを拒否する者は、家族との面会や接触を禁じられる。また、刑務所の職員は過酷な労働量にもかかわらず、食事の量を半分に減らし、食品の購入も許可しない。時には、長期間飢餓状態にある学習者に対して、労働量を増やすことさえあった。石家荘市の杜国防さんは、このような拷問を受けた。

　トイレットペーパーなど、多くの学習者はあらゆる物資の購入を禁じられ、学習者の家族が売店の口座へ入金することも許可されていない。高齢の学習者の中には、二段ベッドの上段で寝るように指示された者もおり、起き上がって座るのも困難だった。

　二、体罰

　刑務所の職員たちは、学習者たちに信仰を捨てるよう肉体的に強要しようとする。殴打したり、何時間も立たせたり、睡眠を奪ったり、電気警棒でショックを与えたり、催涙スプレーを噴射したり、その他様々な手段を用いる。

　三、厳格な管理

　学習者が依然として法輪功の放棄を拒否すると、刑務所の職員は口実を見つけて彼らを厳格管理チームに送り込む。厳格管理チームには受刑者を拷問するための体系的な手段が備わっており、殴打や体罰が常套手段となっている。邢台市の陸剛さんもこのような迫害を受けていた。

　四、2つの死亡事例

　遵化市在住の王建さんは2019年7月6日に連行され、2020年11月に懲役7年の判決を受けた。2023年4月3日午前11時58分、冀東第二刑務所から家族に電話がかかり、王さんが昏睡状態にあると伝えられた。午後12時14分には救急車が王さんを運んだと連絡があった。王さんの家族は午後1時5分までに病院に駆けつけたが、すでに死亡が確認されていた。

　検視官の報告によると、王さんの耳の周りと背中には広範囲にわたる深いあざがあり、右手の甲にもいくつかのあざがあった。胸には円形の傷跡があり、背中にも引っかき傷があった。検視官が王さんの遺体をひっくり返すと、左耳から液体が流れ出た。

　王さんは2023年3月2日に健康診断を受けた際も健康状態は良好で、2週間後に家族が見舞いに行った際も元気で良い状態に見えたため、家族は頭や背中の打撲傷から拷問などの虐待を受けたのが原因ではないかと思い、死因は不明だと疑った。

　王さんの家族は不正行為を疑ったため、刑務所側からの金銭的賠償の申し出を拒否した。15カ月に及ぶ困難な法廷闘争の後、家族は圧力に屈し、刑務所側から15万元の賠償金を受け取った。合意の一環として、王さんの家族は2024年7月31日に刑務所近くの葬儀場で遺体を火葬した。

　保定市出身の韓俊徳さんは、冀東第五刑務所で8年の拘禁期間中、2022年4月14日、迫害により死亡した。韓さんは3年前に亡くなったが、遺体は今も遺体安置所に安置されている。刑務所側は、死因の真相究明に必要な情報を遺族に提供することを繰り返し拒否している。