　【明慧日本2025年6月30日】アメリカ・バージニア州のアジア系コミュニティサービスセンターは6月21日、フェアファックス郡のジョージ・メイソン図書館において、連邦下院および州議会議員候補者との対話会を開催した。アジア系有権者と候補者との交流と理解を深めることを目的としている。

　対話会では、地元の法輪功（ファールンゴン）学習者が、中国共産党（以下、中共）によるアメリカ国内での越境弾圧の激化を明らかにし、これが民主・共和両党の複数の候補者および代表の強い関心を呼び起こし、彼らは対応に向けて行動を取ると表明した。

　法輪功学習者が中共の浸透工作を明らかにする

　バージニア州第11選挙区の連邦下院議員ジェリー・コノリー（Gerry Connolly）氏が近日急逝したことを受け、バージニア州知事グレン・ヤンキン（Glenn Youngkin）氏は9月9日に特別補欠選挙を実施すると発表し、両党の予備選挙は6月28日に行われる予定となっている。当日の対話会には、連邦下院議員候補5人（またはその代表）と州下院議員候補3人が出席し、多くの地元有権者が参加した。その中には法輪功学習者も含まれている。

　対話会は司会者のジム氏による開会の挨拶で始まり、彼は法輪功について簡潔に紹介した。法輪功は「真・善・忍」を核心とする仏家の修煉法であり、五式の穏やかな功法を含み、中国ではかつて広く受け入れられていたが、1999年以降、中共によって全面的な弾圧を受けていると説明した。彼は、この迫害がアメリカにも及んでおり、中共の工作員による法輪功学習者への嫌がらせ、脅迫、財産破壊などの行為が発生していると指摘し、さらに、強制労働による製品がアメリカの小売市場に流入し、無関係な消費者が巻き込まれる可能性があると警告した。

'图1：法轮<span class='voca' kid='53'>大法</span>信息中心研究员马克·杨（Mark Yang）在发言中。'

対話会で発言する法輪大法情報センター研究員のマーク・ヤン氏

　法輪大法（ファールンダ―ファー）情報センターの研究員であるマーク・ヤン氏は、候補者たちに対し、中共がアメリカ国内で行っている法輪功学習者への越境弾圧行為について説明した。彼は、すでに学習者が米国の街頭で暴力的な攻撃を受けた事例があり、さらに中共の工作員が私人宅に侵入し、強奪や暴行を加えたケースもあると述べた。また、中共のネガティブなプロパガンダが大学キャンパスにまで浸透し、言論と学問の自由に悪影響を及ぼしていると警告した。

　マーク氏はさらに、法輪功学習者によって設立された神韻芸術団について言及した。神韻は中国の伝統文化の継承と中共の暴政の告発に取り組んでいるが、そのために中共の弾圧の標的となっていると述べた。不完全な統計によれば、過去10数年の間に中共による神韻への妨害事件は130件を超え、その手口には劇場施設の破壊、出演者への脅迫、さらには爆弾予告までも含まれているという。彼は、候補者たちに対して、中共のアメリカにおける浸透活動を重く受け止め、国民の安全と宗教の自由を守るための対応を訴えた。　

　候補者「中共の抑圧の輸出は容認できない、行動を取らなければならない」

　共和党候補のスチュワート・ウィットソン（Stewart Whitson）氏は、現在政府説明責任財団（FGA）の法務ディレクターを務めており、以前は連邦捜査局（FBI）で上級特別捜査官を務めていた。

　ウィットソン氏は明確に、中共による米国内政干渉や市民への脅迫行為は容認できないと表明した。中共が法輪功に対して展開する法的攻撃については、これは民主制度の悪用であり操作だと指摘した。彼は、もしこうした濫訴を阻止する法整備が可能であれば、全力で支持すると約束し、濫訴行為に対して経済制裁を課すことで再発を防ぐべきだと提案した。

　韓国系移民の子孫である民主党候補者ダン・リー（Dan Lee）氏も明確な立場を表明した。彼は、中共の弾圧は中国国内にとどまらず、世界中に広がっていると考えており、アメリカは立ち上がるべきだと述べた。中共による法輪功への越境弾圧に対し、ダン・リー氏は「中国（中共）はならず者であり、ならず者があなたを攻撃するなら、反撃しなければならない」と強調した。

　共和党候補者マイク・ヴァンメーター（Mike Van Meter）氏は、中共に関係する資金援助を一切受け入れないと強調し、国会内でそれを行う者がいれば、党派を問わず追及すると述べた。「彼ら（中共）の浸透は今や非常に広がっている」とし、当選した際には米国内での中共による法輪功学習者への迫害の実態を徹底的に調査することを約束した。

　州議員候補者「信教の自由を保障し、アメリカの価値観を守れ」と呼びかける

　ヴィヴィアン・ワッツ（Vivian Watts）氏は、バージニア州第39選挙区の民主党所属州下院議員を長年務め、州下院財政委員会の委員長でもある。今年の選挙で再選を目指している。長年にわたり、地元の法輪功学習者が信教の自由を守り迫害に反対する活動を支援している。中共の法律戦については、アメリカの法律の90％が州法に基づいており、多くの問題、とくに民事訴訟は州レベルで扱われると述べた。彼女が今回の対話会に出席したのも、法輪功学習者の声が州レベルで確実に届くようにするためである。

　バージニア州第6選挙区共和党候補クリスティン・ホフマン（Kristin Hoffman）氏は対話会で、かつて中国を訪れたことのある母親として、宗教と表現の自由の重要性を深く理解していると述べた。「結局のところ、この国（アメリカ）は宗教迫害から逃れようとする人々と経済的自由を追求する人々によって築かれた。このことが、この国がこれほど偉大である理由の一つでもある」と語った。

　バージニア州第18選挙区の共和党候補で元連邦公務員のエド・マクガヴァン（Ed McGovern）氏は、中共による法律戦に対して効果的に対処するには、批判的な思考と継続的な努力が必要だと強調した。