　【明慧日本2025年7月11日】（湖北省＝明慧記者）湖北省咸寧市嘉魚県の法輪功学習者・陳金秀さん（68）は4月2日の午前10時過ぎ、自宅で嘉魚県公安局、新街鎮派出所、居民委員会の警官らにより不当に連行され、家宅捜索を受けた。陳さんは嘉魚県拘置所に拘束された。5月28日には、嘉魚県裁判所で不当な裁判が行われたが、結果も出ずに終了した。現在、陳さんは武漢市武中精神病院と咸寧鎮済堂漢方病院の合同施設である「戒毒治療リハビリセンター」（薬物依存治療施設）に拘束されている。

　陳さんは嘉魚県新街鎮王家月村に在住。中共による法輪功への迫害が26年間続く中で、陳さんは1回の労働教養所（1年6カ月）と、1回の不当な判決（3年）を言い渡されたことがあり、9回連行・拘束され、2回不当な裁判を受け、3回洗脳班に拘禁され、何度も家宅捜索され、一度家を離れて放浪生活を余儀なくされたこともあった。さらに、暴力、強制的な灌食、毒針注射、毒水を飲ませられる、過酷な労働、睡眠の剥奪、長時間立ったままの姿勢の強要、後ろ手錠、人格侮辱など多くの拷問を受け、陳さんや家族、親戚に大きな傷害をもたらした。長年にわたり迫害の中で、夫は陳さんと離婚し、息子は陳さんが不当に拘禁されている間に不幸にも溺死し、陳さんは一人で暮らしている。

　一、2001年に1年6カ月の労働教養を受ける

　2001年5月、陳さんは法輪功迫害の実態を人々に伝えたとして、嘉魚県拘置所に拘束された。その後、1年6カ月の労働教養処分を受け、秘密裏に武漢の獅子山戒毒労働教養所に移送された。

　陳さんが拘禁されている期間中の2001年7月29日、陳さんの息子が不幸にも水難事故で亡くなった。家族は県公安局を尋ねた際、陳さんが1カ月前すでに秘密裏に獅子山戒毒労働教養所に移送されていたことを初めて知った。家族は労働教養所に赴き、息子との最後の別れをさせたかったが、労働教養所はこれを許可しなかった。労働教養所で、陳さんは暴力を振るわれ、強制労働をさせられ、独房に監禁され、人と話すことを禁じられ、拷問による自白を強要され、服を全部脱がされて身体検査を受けさせられ、人格を侮辱されるなどの迫害を受けた。

　二、2012年、武漢板橋洗脳班に3カ月間監禁

　2012年2月29日、嘉魚県610弁公室、県政府、公安局、国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）、鎮政府、派出所、村委員会など多数の関係者が、陳さんの家に押し入り、家宅捜索を行った。その時陳さんは家におらず、連行されなかった。

　同年のある日、陳さんは妹の家を訪問していたところ、新街鎮派出所の所長・万輝（服役中）、劉国和（すでに死亡）らに連行され、県の留置場で十数日間拘束されたのち、「湖北省法制教育所（武漢板橋洗脳班）」に連行され3カ月間監禁された。洗脳班では、陳さんは暴力を振るわれたり、平手打ちや毒針を打たれたり、灌食されるなどの拷問を受けた。

　拷問されてかろうじで命を取り留めて帰宅した陳さんは、普通に食事することもできず、受けた迫害の影響で夜も眠れない日々が続いた。法輪功の本を読み、煉功を続けることで、身体は少しずつ回復したが、精神的な傷や心の痛みは甚大であった。

　三、2013年、武漢板橋洗脳班に2カ月間監禁

　2013年3月27日、610弁公室の責任者および新街鎮派出所の警官らは、陳さんの妹の家に押し入った。陳さんは彼らが悪事をやめるように法輪功の良さを伝えたが、誰も耳をかさず、かえって陳さんを連行し、10日以上県の留置場に拘束した。その後、陳さんは武漢板橋洗脳班に連行され、2カ月間の迫害を受けた。

　洗脳班で、陳さんは正体不明の毒薬を注射され、薬物が体に入った途端、特に寒さを感じ、他の人が単衣を着ているのに対し、陳さんは何枚も服を着ていた。また、無理やりに鼻から灌食され、鼻にチューブを挿入されたため腫れて、何日も鼻血が出ていた。

　四、2015年、武漢板橋洗脳班に1カ月以上監禁

　2015年6月13日午後、陳さんは法輪功迫害の実態を伝え、資料を配っていたところ、陸渓鎮派出所の警官に連行され、留置場に拘束された。翌日、家族が面会を求めた時、担当者は「15日後に釈放する」と騙した。実際、陳さんは16日に武漢板橋洗脳班に送られ、1カ月あまり監禁された。

　五、2016年、武漢女子刑務所に拘禁される

　陳さんが洗脳班から家に帰った後、610弁公室の関係者らはどうしても陳さんに罪を着せようとし、再び陳さんを連行した。

　2016年9月6日午前8時半、嘉魚県裁判所で陳さんに対する裁判が行われた。同年11月26日、嘉魚県裁判所は家族に通知せず、陳さんに懲役3年の判決を下し、陳さんを湖北省女子刑務所に拘禁した。

　六、さまざまな形で繰り返し迫害を受ける

　2007年11月23日、学習者の王金燕さんが労働教養2年の不当判決を受け、武漢市に送られた。これを知った陳さんは11月26日に公安局を訪れて無条件釈放を求めたが、5日間拘留された。

　2008年3月3日午前0時頃、陳さんは嘉魚県新生橋付近で法輪功の資料を貼っていたところ、公安警官に連行され、拘置所に拘束された。

　2009年、陳さんは引き続き迫害の実態を人々に伝えたとして、嘉魚県留置場に15日間拘束された。

　2014年6月10日、県新街鎮派出所、県610弁公室、司法局の関係者らが陳さんを洗脳班に連行しようとした。やむなく陳さんは家を離れて放浪生活を余儀なくされた。

　2015年3月21日昼、地元の警官および新街鎮の書記が陳さん宅に押し入り、帰宅したばかりの陳さんを連行した。理由は正月の期間に法輪功の資料を配布したという。

　2024年9月頃、新街鎮派出所の警官が陳さんを派出所に呼び出し、無理やり鍵を奪って自宅に侵入し、法輪功の書籍や法輪功創始者の写真をすべて押収した。

　七、2025年、咸寧市「戒毒治療リハビリセンター」に連行される

　今年4月2日の午前10時過ぎ、嘉魚県公安局、新街鎮派出所、居民委員会の関係者らが陳さんの自宅に行き、家宅捜索を行い、陳さんを連行した。5月28日には、嘉魚県裁判所で不当な裁判が行われたが、結果を出さずに終了した。現在、陳さんは武漢市武中精神病院と咸寧鎮済堂漢方病院の合同施設である「戒毒治療リハビリセンター」に拘束されている。

　現在、陳さんの安否は不明である。国際社会の正義の方々が陳さんのことに関心を持ち、救出できるよう願っている。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）