文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年7月14日】師父はこうおっしゃいました。「天体、宇宙、生命、万事万物が宇宙大法によって切り開かれたため、生命が大法から背離すれば、それは本当の堕落となります。世の人は、大法と一致することができれば本当の良い人であり、同時に善報、福寿を得ることができます。修煉者として、大法と同化することができれば、あなたは得道した者、即ち神となるのです」。（『精進要旨』「論語」）

　私はこの部分の法に対して、次のように理解しております。世の人々は、その言動が「真・善・忍」の基準に合っていれば、それは良い人であり、神の恩恵——福寿を受けることができます。しかし、師父が私たちに求めておられるのは「真・善・忍」に同化することであり、これによって初めて神の基準に達することができるのです。では、どうすれば同化したと言えるのでしょうか？　私の理解では、それは生命のあらゆる細胞、ミクロからマクロに至るまで、無限の生命がすべて「真・善・忍」と一致しており、少しの不正な要素もない状態です。それが身体に反映されると、つまり思うこと、考えること、話すこと、行動すべてが「真・善・忍」の基準に則っているということです。悪い考えや行動がなく、どんなに大きな損をしても、どれほどの屈辱を受けても、恨まず、愚痴を言わず、すべての魔難や不公平に対しても平然と向き合い、さらには苦しみを舐めることができ、嫉妬しない等などができれば「真・善・忍」に同化することができるのです。

　私は毎日法を学んでいますが、矛盾に直面したとき、いつも法で自分を律することができず、法の基準に達していません。後になって、また自分が修煉者であることを忘れてしまった、と後悔し、矛盾に遭った時には忍耐し、相手のことを考え、内に向けて探さなければいけなかった、と反省します。これはやはり、法をよく学んでいない証拠であり、心の中に法がしっかりと入っていないということの現れです。他に方法はありません。ただもっと多く法を学び、法を暗唱し、法への記憶を深め、法をもって自分の一言一行、一思一念を導くしかありません。そして、法に同化することを妨げるあらゆる悪い生命、物質、要素を取り除くのです。

　私は、昨年から法の暗唱を始めました。暗唱の進み具合はとても遅いのですが、少しずつ心得もあり、皆さんと交流したいと思います。第四講の「心性を向上させる」という節を暗唱しているとき、昨年、同僚と衝突した出来事を思い出し、本当に後悔の念に駆られました。どうしてもっと早く法を暗唱しておかなかったのだろう。もしこの部分の法を覚えて心に刻んでいたら、同僚と衝突を起こすことはなかっただろうに、と後悔しました。

　昨年、雨季のある日の午後、激しい雨の中で私は仕事に向かいました。職場に着くと、すでに同僚がそこにいました。（私は清掃作業員で、午後は2人で交代制の仕事をしています。一人が働き、もう一人が休むという形です）。彼女は前日に「今日は私の番だ」と言っていました。彼女が働いているのを見て、私は家に帰りましたが、家に着く頃には服がびしょ濡れになっていました。その時、少し気分が良くありませんでしたが、自分が修煉者であることを思い出し、法の基準に従って自分を律しなければならないと考えました。同僚を責めるのではなく、私たちが時間を間違えただけであり、心性を向上させる機会を逃してはならないと気づき、心はすぐに落ち着きました。

　ある日、仕事中に法を暗唱していました。暗唱しているうちにふと顔を上げてみると、通りの端から端まで、私の担当区域がすべて農業用トラックから落ちた土で汚れていました。その時、また少し不快な気持ちになりました。こんな暑い日に、こんなに長い区間を全部掃除しなければいけないのか、と思いつつ、急いでほうきを手に取り、掃き始めました。掃きながら、さっき暗唱していた法を考えました。そして心の中で思いました。「突然現れたこの面倒なことは、心性を向上させ、業力を転化するためのものだったのだ。なんと素晴らしいことかと、喜ばしく思うべきだ！」と。さあ、早くきれいに掃こう。これは本来とても小さなこと。やりたくてもやりたくなくても、どうせやらなければならないことです。心の持ち方次第で、結果はまったく違ってきました。法を思い出さなければ、不満と辛さを抱えて掃くことになるけれど、法を思い出せば、喜んで掃くことができます。慈悲深い師父がこのように業を消し、心性を向上させる機会を与えてくださったことに感謝します。法を暗唱するのは本当に素晴らしいことです！　心の中でいつも法を思い出すことができたら、どんなに素晴らしいことでしょう！

　時々、煉功しているときに雑念が湧き、あれこれと関係のないことを考えてしまうことがあります。そんなとき、心の中で、これは邪法を練っているのでは、と思い、急いで心を静めます。乱れた思いを抱いてはいけない、邪法を練ってはならない、と思うことで、しばらくは心が落ち着きます。しかしまたすぐに雑念が湧いてきます。そのたびに、邪法を練ってはいけない、と思い、悪い思考を抑えるように努めていきます。ただ、法を暗唱し、法をしっかり学び、心の中を法で満たすことさえできれば、こうした悪い思考は入り込む余地がなくなり、心も次第に静まっていきます。

　自分がこれまで直面した関門や困難を思い返してみると、最初に出てくる念は常に人心であり、法ではなく、法の基準で自分を律するということができていませんでした。これは、まだ法をしっかり学べておらず、身体のすべての生命が法に同化していないからであり、師父の求められている基準からはほど遠いと感じます。これからは、ただひたすらに精進し、着実に修め、もっと多く法を学び、暗唱し、真に「真・善・忍」に同化できるよう努力していきたいと思います。

　次元が限られているため、もし法に則していない点があれば、どうか同修の皆さん、慈悲をもってご指摘ください。