文／フランスの西洋人弟子

　【明慧日本2025年7月14日】フランス神韻プロジェクトの体験交流会のために交流文を書き始める数週間前、私は「重要な人物やプロジェクトを『特別』な模範として扱うべきではない。そうした扱いによって、かえって彼らを危険な立場にさらしてしまうことになりかねない」と考えました。

　かつて明慧ネットで「『特別な』プロジェクトや著名な専門家を特別扱いしない」という題名の記事を読んだことがありました。その時、私は自分が神韻プロジェクトに対して過度に執着し、修煉者としてふさわしくない何らかの執着が生じていた可能性があることに気付きました。

　記事には、師父の次のお言葉が引用されていました。「一部の人はわたしのまわりで仕事をする学習者たちを見て、良いものか悪いものかの区別もせずに、その話しぶりや立ち居振舞いの真似をしています。本当はどこの誰であろうと、法は一つしかなく、この大法に従っているかどうかが、本当の基準です。わたしのまわりの人は特別な指導など受けていません。彼らは研究会の係員に過ぎず、みんなと同じですので、そういう心をもたないようにしてほしいのです。そういう心をもつと、あなたは知らないうちに大法を破壊する役割を果たすことになります」（『轉法輪』）

　修煉体験交流文章を書く前にやっと悟りを得た

　数カ月前、私はプロジェクトのいくつかの内容に執着していることに気づきました。特に『ダンス三銃士（訳注：神韻芸術団のダンサーらによるYouTubeチャンネル）』の動画を頻繁に視聴していました。『ダンス三銃士』の動画は大法弟子によって制作されているため、私は『ダンス三銃士』の動画を健康的な娯楽だと考えていました。

　よく考えてみると『ダンス三銃士』の動画を見ている時、私はいつもどこか落ち着かない感覚がありました。しかし、その理由を具体的に説明することはできませんでした。その後、仕事や大法のプロジェクトが忙しくなったため、それ以上深く考えることはありませんでした。

　原稿の執筆を試みるたびに何度も挫折し結局は断念

　私が集中して原稿を書こうとした時、頭の中に浮かぶのはすべて否定的な内容ばかりでした。何を考えても、心の中には恨みや怒り、不満、そして悪意が混じっていました。

　私は見方を変え、恨みや怒り、不満、悪意などの否定的な要素を取り除こうと考えを集中しましたが、うまくいかず、頭の中は依然として否定的なことばかりで満たされました。これほど素晴らしいプロジェクトに参加していながら、少しも前向きな修煉体験が書けないことに、私は心のバランスを失い、不安を感じました。そのため「いっそのこと何も書かない」と決めました。なぜなら、頭の中が否定的なことばかりで満たされている状態で書いた原稿は、きっと非常に否定的な考えを含み、師父への敬意を欠き、ふさわしくないものになると思ったからでした。私の「言い訳」は「前向きな内容が何も書けないのなら、いっそ何も書かないほうがよい」ということでした。

　導きを受ける

　しばらくして、ある同修に草稿の進捗状況について尋ねられました。私は率直に、上記の理由によりこの記事を書かないことにしたと伝えました。

　「原稿を書かない」という決断に不安を感じてはいたものの、私はずっと、文章の執筆を妨げている枷から抜け出せずにいました。その同修は私の思考を整理するのを手伝い、いくつかの否定的な考えを打ち破ってくれました。そのおかげで、私はより深く考察できるようになりました。

　同修は、複数の人が同様の状況を経験しており原稿を書こうとする時に障害に直面したことがあると教えてくれました。その時「恨みや怒り、不満、悪意などの否定的な要素や、プロジェクトそのものや一部の出演者に対して多少なりとも抱いていた執着が、最近一部の親中共メディアによる神韻への攻撃と何らかの関係があるかもしれない」ということに私は突然気づきました。

　私たちは、自分たちの思考が一種の物質であることを知っています。ですから、もし私たちが否定的な物質を積み重ねてしまえば、神韻プロジェクトが海外の親中共メディアの攻撃対象になる原因になりかねませんでした。逆に、私たちがこうした否定的な物質や良くない思考を拒絶し、心や思考に生じる暗く有害な物質を取り除くことができれば、私たち全体の環境に積極的な影響をもたらすことができます。

　他にも、原稿を書ける人があまりにも少ないならば、私たちは互いに疎遠になり、お互いに助け合えなくなってしまうと思います。これこそが邪悪の目的の一つであり、私たちは旧勢力の按排を断固として否定しなければなりません。

　思考

　もし私たちが、ただ否定的で消極的なものだけを感じ取っているのであれば、そこには必ず邪悪な要素が作用しています。私が否定的で消極的なものしか感じられないとしたら、それは自分自身を被害者として捉えていることになりませんか、あるいは、より正確に言えば、被害者として反応しているということではないでしょうか。大法弟子である私たちが、どうして自分を被害者として見るのでしょうか。

　私たちはどのような環境にあっても、常に自分の周囲の環境に責任を持っていることを知っています。したがって、もし自分が置かれている環境が攻撃を受けているのであれば、私たちはそのことについて一定の責任を負うべきではないでしょうか。また、もし私の思考がすべてネガティブであれば、それは邪悪やその攻撃を助長していることにならないでしょうか。

　方法と結論

　今回の試練を通して私はネガティブな思考は自分自身にとって有害であるだけでなく、プロジェクトにも同様に害を及ぼすことを認識しました。なぜなら、ネガティブな思考がプロジェクトの円滑な進行に決定的な影響を及ぼす可能性があるからでした。

　大法弟子は真に互いに助け合い、私たちを束縛する執着を打ち破らなければなりません。邪悪な勢力が私たちを破壊しようと企てたとしても、私たちは決して邪悪勢力の操り人形にはなりません。

　ちょうど師父が『轉法輪』の中で説かれているように「物事の善し悪しは人間の一念によるものであり、その一念の違いによって異なる結果がもたらされることがある、とわれわれは言います」ということでした。このお言葉を思い出し、私は自分の一つ一つの思いや考えもすべて法に溶け込ませなければならないことに気づきました。同様に、神韻が受けている攻撃についても、私には一定の責任があることを認識しました。なぜなら、私たちは一つの全体だからです。

　私たちはためらうことなく同修に助けを求めるべきです。なぜなら、同修は私たちの修煉上の漏れや執着を見抜き、乗り越えるのを手助けしてくれるからです。師父は修煉の過程において全体を形成するよう、たびたび私たちに注意を促してこられました。私は、障害や困難に直面した時に助けを求めたり、交流文章を書いたりすることも、同修と協力し合って力を発揮するための方法の一つだと考えています。

　私は心から師父に許しを請いました。なぜなら、修煉を妨げるネガティブな要素の本質を見極めるまでに、これほど長い時間がかかってしまったからでした。しかし、ネガティブな要素は本当の私ではありませんでした。私は、ネガティブな要素を徹底的に取り除き、揺るがぬ決意と勇気をもって歩む心で、最後まで修煉し続けることを誓います。

　師父の無量のご慈悲とご加持に心より感謝申し上げます。

　同修の皆さんの共感と支援に心より感謝いたします。