　【明慧日本2025年7月15日】（明慧ネット中国大陸特派員報道）1999年7月以来、前国家主席江沢民が率いる中国共産党（以下、中共）が法輪功への迫害を開始して以来、26年間にわたり、中共による法輪功学習者（以下、学習者）への迫害が続いている。中共による法輪功迫害には何の法的根拠もない。中共は学習者を洗脳施設、留置場に拘禁し、判決を下して刑務所に送るなどしているが、これらの不当行為はすべて、学習者の自宅への襲撃や連行から始まる。

　連行と呼ばれるのは、中共警官の行為が強盗やギャングと何ら変わらないためである。複数の人物が自宅に侵入（時にはドアを壊して）、勝手に家宅捜索を行い、コンピュータ、プリンター、資料、時には金銭まで奪う。さらに写真撮影、録画、録音を行い、協力しない場合は暴力を振るい、強制的に連行する。これは犯罪である。

　明慧ネットの報道統計によると、2025年上半期に少なくとも430人の学習者が不当に判決を受け、76人が迫害により死亡、2,003人が連行または嫌がらせをされた。このうち、連行されたのは948人、嫌がらせをされたのは1,055人、家宅捜索をされたのは446人、洗脳さたのは20人、強制採血をされたのは49人、迫害により家を追われたのは17人である。上半期に中共が学習者から恐喝・没収した金額は132万7,090元に上り、少なくとも20人以上が年金支給を停止された。

2025年1～6月学習者が中共による迫害を受けた人数統計

2025年1～6月学習者の連行・嫌がらせ統計表

　中共による学習者の連行・嫌がらせの事例は、中国大陸の27の省、自治区、直轄市で発生している。連行が最も深刻な地域は、遼寧省（156人）、山東省（124人）、吉林省（121人）、黒竜江省（103人）、河北省（92人）、四川省（62人）、湖北省（60人）の順である。嫌がらせが最も深刻な地域は、河北省（261人）、山東省（121人）、吉林省（98人）、黒竜江省（95人）、四川省（90人）、北京市（60人）、遼寧省（55人）、湖北省（53人）の順である。

　60歳以上の高齢の学習者397人が中共による連行・嫌がらせを受けた。このうち、60～70歳が111人、70～80歳が186人、80～90歳が95人、90～100歳が5人である。

　被害者には、統計局副局長、財政局幹部、税務局職員、准教授、大学教師、弁護士、シニアエンジニア、ディレクター、デザイナー、会計士、医者、看護師長、退役軍人、退職幹部、養殖専門家、村民、労働者など、さまざまな社会的背景を持つ人々が含まれている。教師は中共の迫害の主要な標的であり、32人の教師（幼稚園教諭2人を含む）が連行・嫌がらせを受け、うち15人は連行、17人が嫌がらせを受けた。16人は退職教師である。

　目次

　1. 上半期に948人が連行された

　2. 上半期に1,055人が嫌がらせをされた

　3. 上半期に20人が洗脳迫害をされた

　4. 60歳以上の高齢学習者397人が連行・嫌がらせをされけた

　5. 上半期に教師32人が中共による連行・嫌がらせをされた

　6. 上半期に中共が132万7,090元を恐喝・没収

　一. 上半期に948人が連行された

　明慧ネットの報道統計によると、2025年上半期に少なくとも948人の学習者が連行された。連行された人数が最も多い地域は、遼寧省（156人）、山東省（124人）、吉林省（121人）、黒竜江省（103人）、河北省（92人）の順である。

2025年1～6月 2003人の学習者が中共による連行・嫌がらせをされた人数の地域別分布

　事例

　1. 違寧省凌源市で複数の学習者が連行され、警官が「臓器提供」を強要

　違寧省凌源市の警官は5月8日、王立英さん、宋淑芝さん、梁金娥さんら複数の学習者を連行した。王立英さんは現在も行方不明である。宋淑芝さんと梁金娥さんは朝陽市留置場に連行され、ある女性警官が驚くべき発言をして、学習者に「臓器提供」へ誘導した。

　2025年5月8日午後、凌源市の学習者王秀玉さん、呉殿明さん、張紅梅さん、宋淑芝さん、梁金娥さん、建平県で放浪生活中の王立英さんが学習者の程さんの自宅で学法していた。午後3時半頃、10人以上の警官が突然侵入し、王立英さんを直接連行した。3～4人の警官が王立英さんを車に引きずり込んだ。警官は撮影を行い、誰も話したり動いたりしないよう脅迫した。警官は「あなたたちは長い間監視されていた」と話した。

　6人の学習者は凌源市三十家子派出所に連行され、不当に尋問され、指紋を押印を強要された。家族は保証書を書くよう強要され、各学習者から1,000元の罰金を科された。翌日、警官は宋淑芝さんと梁金娥さんから強制的に採血し、2人を10日間不当に拘留した。他の数人は高齢のため帰宅を許された。梁金娥さんは連行前に意識を失ったが、警官は無理やり車に押し込んだ。彼女の夫は脳血栓を患い生活の自立ができない状態だったので、親戚が夫を連れて派出所に訴えたが、警官は「関係ない」と無視した。宋淑芝さんと梁金娥さんは留置場に拘禁された。

　留置場では、宋淑芝さんと梁金娥さんは全身の写真撮影、採血、指紋押捺を強要された。女性警官が「あなたたちは善を説くなら、臓器を寄付して最も必要とする人に与えるべきだ」と発言し、署名を求めた。学習者たちが「それは殺人ではないか」と言うと、警官は「死ぬときに角膜や臓器を寄付できる」と言葉を変えた。10日後（5月19日）、2人は留置場から解放された。宋淑芝さんの家族は三十家子派出所の警官に500元の「健康診断費用」の支払いを強制された。

　建平県で約1年間放浪生活をしていた王立英さんは連行され、現在も消息不明である。彼女は2年前、夫の北京での治療に同行した際に「法執行妨害」の罪名で連行され、2024年6月20日に建平県で裁判を受けた。迫害を避けるため、彼女は家を離れていた。

　2. 斉斉哈爾市龍沙分局国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の警官が20人以上の学習者を連行

　斉斉哈爾市龍沙分局国保の姜浩らが鉄鋒区龍華路、東湖、駅前、光栄、建華区新華、東五、黎明、龍沙区彩虹などの派出所を脅迫し、2025年5月10日朝、楊敏さん、張立群さん、謝偉さん、高福平さん、盛奕さん、李順英さん、王立偉さん・黄敏賢さん夫妻、邢延良さん、洪銀光さん、索平さん、安静涛さん、武小紅さん、侯桂蘭さんら20人以上を連行した。

　連行された学習者の多くは龍華路派出所で尋問、強制撮影、指紋押捺をされた。彼らは斉斉哈爾市三九病院で強制採血などの検査を受け、身体に問題がある者を除き、斉斉哈爾市留置場に不当に拘留された。信頼できる情報によると、龍沙分局国保の警官は現在も解放された学習者を監視・追跡している。

　国保は各派出所を脅迫し、長期間の盗聴、監視、追跡、盗撮、強盗などの手段で学習者を迫害しており、88歳の高齢女性も見逃さない。警官は制服を着用せず、学習者から家の鍵を奪ったり、だましてドアを開けさせたりして不当に家宅捜索を行い、大法書籍や家財、ブランドの服などを強奪する。学習者の日常生活を盗撮し、服の色や買い物に使った真相紙幣などを「証拠」とし、実際には警官が信仰の自由、肖像権、言論の自由を侵害している。警官に捜索令状や身分証明を求めても、曖昧にしたり偽情報をでっち上げる。

　3. 武漢の胡亜萍さんが再び連行

　武漢市東西湖区の62歳の学習者胡亜萍さんは、2025年6月11日、武漢市江漢区公安分局に連行・不当に拘禁され、現在行方不明である。

　胡亜萍さんは元武漢市東西湖区人民病院感染管理科責任者だった。法輪功を修煉後、不整脈、頸椎症、貧血、卵巣嚢腫、めまい、倦怠感、自律神経失調症などの症状が治り、心身ともに恩恵を受けた。彼女の部門は各級検査で常に1位を獲得し、武漢市衛生局が推奨するモデル部門となり、病院に名誉をもたらした。彼女は「先進的労働者」や「模範的な嫁」として何度も表彰された。

　中共の法輪功迫害後も胡亜萍さんは「真・善・忍」の信仰を堅持したため、複数回迫害され、不当拘禁、課長職の解任、給与の減額、行政拘留、洗脳施設への複数回の連行を経験し、一時は意識を失うほど拷問された。