文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年8月7日】私は1996年3月、幸運にも大法の修煉を始めることができました。今年で81歳になりますが、今なお漢方医として医療業務に携わっており、その仕事の基点は法を実証し、衆生を救うことにあります。

　修煉を始める前、私は多くの疾病を患っていました。1980年には、発疹チフス（訳注：リケッチアという病原体によって引き起こされる感染症の一種）に罹りました。これは漢方医学における温病（訳注：高熱を主症状とする急性の感染症）の一種で、現在の「新型コロナウイルス感染症」に類似しています。症状は、高熱が下がらず、全身の関節が痛むというものでした。1週間、煎じ薬を服用して熱は下がったものの、後遺症として骨髄の造血機能に影響が残り、ヘモグロビン値は最大でも7g/dLしかありませんでした（訳注：重度の貧血状態）。また、毎年一度は高熱を出す状態が1996年まで続きました。

　当時、私はその他にも、心筋虚血（訳注：心臓に必要な血液が十分に供給されない状態）、心肥大（訳注：心臓の筋肉が異常に硬くなってしまった状態）、腎盂腎炎（じんうじんえん。訳注：腎臓に細菌が感染し炎症を起こす病気）、胃腸炎、脳虚血（訳注：脳に必要な血液が十分に供給されていない状態）、低血圧といった病気を患っており、それに加えて幼少期に罹患した気管支炎や気管支喘息もあり、身体の状態は非常に悪いものでした。30代だった私は、顔に血の気がなく、つやもなく、顔中にそばかすとしわがありました。姉からはよく「小さなおばあさんみたいだ」と言われました。様々な治療法や運動を試みましたが、いずれも効果はありませんでした。どうすれば良いのか分からず、まさに八方塞がりの状態でした。

　1996年、私は大法の修煉を始めました。師父の著作である『轉法輪』という天書を拝読し、これまで知りたいと願いながらもその答えを得られなかった多くの法理を理解することができました。それには「人はなぜ病気になるのか？」「修煉者にはなぜ病気がないのか？」「病気の根源は何か？」といった問いへの答えも含まれていました。師父の法は、病気や苦難が生じる根本的な原因は、すべて自分自身が作り出した業力によるものであることを私に理解させてくださいました。私の個人的な理解では、心性を向上させ「真・善・忍」に従って修め、内に向けて探すことが業力を解消するための根本的な方法であると考えています。修煉を始めてからの29年間、私は一粒の薬も飲まず、一度も注射を打ったことはありません。

　修煉の道を歩む中で、私はこれまで魔難に遭遇するたびに、たとえ迫害されて留置場に拘禁されたり、病業の関を乗り越えたり、さまざまなトラブルに遭遇したとしても、、すべて師父の大法のご指導を頼りに乗り越えてきました。以下に、2024年に経験した思想業の関と病業の関を乗り越えた時の体験、そして感じたことを記し、同修の皆さんと交流したいと思います。

　一、正念で「病業」の関を乗り越える

　2024年6月16日、私は鼻水、咳、全身の関節痛といった「病業」の虚像が現れました。私は、自分は大法弟子であり病気などないこと、この「病業」の虚像は関を乗り越える過程であり仮の姿に過ぎないこと、そして、私はそれを認めないことを理解しました。あるいは、これは一つの試練であるのかもしれないと考え、特に意に介しませんでした。私は、勤務先でいつも通りに患者を診察し、法を実証しながら真相を伝え続けました。

　翌日の夜、急に高熱が出ました。師父の法を思い出し、その時「私は借りがあって返さなければならないのかもしれませんが、必ず師父の按排の下で返すべきものであり、師父の按排でないものは全て受け入れず、認めない。師父が按排した道だけを歩む」と一念を発しました。師父の説法を聴き始めると娘と娘の夫が来ました。私が熱を出している様子を見て2人は心配になり、病院へ連れて行こうとしました。そこで「私は修煉者だから病気ではありません。これは消業です」と伝えました。さらに「私は絶対に病院には行きません。あそこは常人が行く場所で、修煉者は決して行きません」と言いました。娘は「お母さん、今夜は帰らずに付き添うわ」と言いましたが、私は「あなたが付き添って、どんな役に立つの？」と答えました。娘はさらに「お母さん、ドアの内側から鍵をかけて、携帯電話を手元に置いておいて、何かあったら電話してね」と言いました。私は「安心して。何も問題ないわ。師父が見守ってくださっているし、大法があるから何も心配ないの。師父を堅く信じ、大法を堅く信じているから。これは病気ではなく、消業なのよ」と娘と娘の夫に言いました。娘と娘の夫が帰った後、師父の説法を聴き続けました。高熱は続き、頭の中は電気が走るように「ビリビリ、ピリピリ」と音がし、体中のあらゆる場所が痛みました。

　3日目は食事ができず、吐き気がして嘔吐感があり、下痢をし、尿も赤みがかった黄色でした。それでも頑張って2時間だけ仕事に行きました。娘たちは私が歩いている時に、ふらついているのを見て心配で落ち着かない様子でした。しかし、娘たちがどう言おうと、私の心は揺るぎませんでした。私の心の揺るぎない確信とは「私は大法弟子であり、師父がいらっしゃる」という正念でした。一正が百邪を圧するのです。

　4日目の夜、座禅をしていると、内臓がすべて焼け付くような感覚に襲われました。その時、脳裏に「渇いた」という声が響き、別の声が「大量の水を飲んでも、その渇きは癒えぬ」と答えました。その瞬間、私の主元神がはっきりと目覚め、即座に「私はお前のような邪悪なものの言うことなど聞かぬ。私が誰だか分かっているのか。私は金剛であり、堅固な岩であり、神なのだ。金剛が渇くことがあるのか？　堅固な岩が渇くことがあるのか？　神が渇くことがあるのか？　大法弟子は渇かないのだ！」と応じました。私は微動だにせず、1時間座禅を続けました。足はもはや痛まず、水も一滴も飲みませんでした。高熱は引いていました。これこそ、まさに「弟子正念足りれば　師は回天の力有り」（『洪吟二』「師徒の恩」）ということでした。師父が私のために苦しみを引き受けてくださったのだと、私には分かりました。師父に深く感謝申し上げます！　この正念もまた、学法グループにおける同修たちとの平素からの交流の中から生まれたものでした。同修の皆さんに感謝いたします！

　ここで付け加えておきたいのは、もし私が外部から来た情報に従って行動し、座禅を解いて足を下ろし、水を飲んでも渇きが癒えず、さらに飲み物を飲んでいたならば、事態は危険なものになっていたでしょう。なぜなら、その一念は法の基準に則ったものではなく、もしその念に従っていれば、常人の次元にまで落ちてしまい、本当に病気、おそらくは、糖尿病やその他の病気を発症していたかもしれませんでした。

　この間、ある患者が診察に来て、私を見るなり「先生は特別ですね。他の先生方はマスクを何枚も重ねて着けているのに、先生はマスクさえ着けていらっしゃらない。ウイルスの感染は怖くないのですか？」と言いました。私は「怖くありません。新型コロナウイルスの感染が最も拡大していた時期も、私はいつも通り診察していましたが、一度も感染しませんでした。なぜなら、私は法輪功を修煉しているからです」と答えました。私は機会があれば、患者たちに真相を伝え三退を勧めました。その時、耳にするのはいつも「本当に若々しいですね」「お肌が本当に白いですね」「目はかすまず、反応も機敏ですね」といった言葉ばかりでした。その結果、私の中に歓喜心が生じ、また、学法で法理を少し理解した時には顕示心も芽生えるなど、様々な人心が現れました。私は、これらの良くない心を一掃し始めました。

　5日目には、お粥を少し飲めるようになりました。まだ微熱はありましたが、この時から咳がひどくなり、大量の黄緑色の痰を吐きました。ある時には、親指の爪ほどの大きさで、黄緑色を呈したゼリー状の痰を咳をして吐き出したことがありました。その痰は、圧力を加えても砕けず、水で流しても溶けず、まるで肺の一部であった腐った肉が咳と共に出てきたかのようでした。およそ3日間で咳の症状は治まりました。

　その後、私は同修のAさんに「あなたは3日間も続けて、私の家に見舞いに来てくれたのに、なぜ『病業』をどう乗り越えるかという話には一切触れなかったのですか？」と尋ねました。同修のAさんは「あなたが必ず乗り越えられると信じていましたから」と答えました。同修は私の正念を強めてくれていました。確かに、私たちは普段の交流においても、魔難に直面した時どのように対処すべきか、という話題について交流することがありました。同修のAさんは「自分の過ちを考えるべきか、それとも他人の過ちを考えるべきか？」と問いかけ、同修たちは皆「自分に問題があると思った時は内に向けて探し、自分自身を修めるべきだ」という点で意見が一致しました。

　この「病業」の関を乗り越えるのに7日間を要し、私の体重は3キログラム減りました。「病業」の関を乗り越えるのに要した7日間とは、師父が弟子のために苦しみを引き受けてくださった7日間であり、師父が弟子を成就させ、そのために全面的に消業してくださった7日間であり、また弟子が内に向けて探し自らを修めた7日間であり、そして私自身が生死の関を乗り越えた7日間でもありました。

　7日間が過ぎると座禅をしても足が痛むことはなくなり、歩いても疲れを感じず、思考は以前よりもさらに明晰になり、肌はよりきめ細かく血色の良い白さになりました。

　二、正念で「思想業」の関を乗り越える

　2024年12月10日、同修たちが私の家に集まって学法と交流を行いました。雰囲気は非常に和やかで打ち解けたものでした。学法と交流が終わりかけた時、同修のCさんが突然私に「こんなに良い環境なのにどうしてもっと早く呼んでくれなかったのですか。これほど多くの貴重な時間を無駄にしてしまいました」と言いました。Cさんの非難めいた発言に対し、私は本能的に「内に向けて探しなさい」と、ひと言言い返しました。学法が終わり、皆それぞれ帰宅しました。同修たちが帰った後、私の心は騒ぎ始めました。6カ月前、同修のCさんが「あなたは私があなたの家に来るのを快く思っていない」と言ったことを思い出しました。実際には、私にそのような意図は全くありませんでした。私の心も不愉快になり「7.20の迫害が始まる前、あなたは私の所で修煉を始め、私たちはそれからずっと一緒でした。師父に見守られ、啓示をいただき、同修たちと互いに助け合いながら三つのことをしっかり行ってきました。しかし、あなたは情の関を乗り越えられず、学法グループに何度か来るよう誘ったのに一度も来ませんでした。それなのに、今になってどうしてあのような言い方をするのでしょうか？」と考えました。この二つの出来事が結びつき、私は学法をしても心が静まらず不愉快な気持ちが収まりませんでした。頭の中を無数の考えが駆け巡り、夜もよく眠れませんでした。

　翌日、私は同修のAさんにCさんの発言について持ち出しましたが、彼は一言も触れず、まるで何事もなかったかのような素振りでした。Aさんが帰った後、私は心に何かがつかえているような感覚に陥り、同修のAさん、Bさん、Cさんへの不満を抱き始めました。その不満を抱いた瞬間、私は即座に自分自身が間違っていることに気づきました。「これは内に向けて探すのではなく、外に求めているのではないか？　これは悪しき念ではないのか？　これは嫉妬心ではないのか？　これこそ、修煉者として必ず取り除かねばならない心ではないのか？」。間違っていると分かったので、私は同修への不満という良くない思考を排除し始めましたが、それでもなかなか取り除くことができませんでした。私は同修との交流の中で話題に上がった師父の法理を思い出しました。それは、良くない考えと本当の自分（主元神）とを切り離し良くない考えを認めない、というものでした。そこで私は、まず「これらの良くない考えは、私の主元神から発せられたものではない。私はこれを受け入れない」と念じました。次に、同修への不満という良くない思考に向かって「お前は私ではない。私はお前を受け入れない。同修のどこが良くないと言うのだ、お前に何か悪いことをしたのか。さっさと私から離れよ」と言いました。そして「思想業を強化、拡大させる他の空間の邪悪な生命と要素を一掃する。法は乾坤を正す！　邪悪は全滅せよ！」と正念を発しました。

　思想業は1、2日で形成されたものではないことを理解しました。修煉を始める前、私はいわゆる「強い女性」でした。嫉妬心や、自分が正しいと思ったら一歩も譲らない心、邪悪な念など多くの良くない人心が思想業を形成し、他の空間に積み重なっていました。

　師父はさらに私を悟らせてくださり、修煉を始めたばかりの頃のことを思い出させてくださいました。夫が不倫をしていた時、私は怒って姑に夫が不倫をしていたを告げたところ、姑は南の部屋（そこには師父の写真と真・善・忍の掛け軸が供えれていた）を指差して「真・善・忍よ。あなたはなぜ忍耐しないの？」と言いました。実は師父が姑の口を借りて私を悟らせようとしてくださったのですが、当時は法をよく学んでいなかったため悟ることができず、かえって姑に「黙って！」と言い返しました。私はすぐに理解しました。師父が私の悪念を取り除くために上記の二つの出来事を按排してくださったのは、過去に作った思想業を消し去り、慈悲心を修め出すことを弟子に認識させるためでした。同修は私が消業するのを助け、私の心性を向上させるために来たのだと理解しました。私は心から同修に謝罪しました。師父に感謝申し上げます！　同修に感謝いたします！

　三、正念で小さなことに対処する

　ここ2年ほど、師父の新経文によって気づかされたのは、法に照らして自分の一思一念や一言一行を正しく保ち、自分自身を正していくことの大切さでした。私はほぼ毎日、自分を振り返り、自分を正しています。一例だけ挙げます。

　修煉前、私の右足の親指の関節部分にウオノメができ、歩くと足が痛みました。修煉を始めてから、親指のウオノメは消えました。しかしここ数年、ウオノメがまた現れ、歩いたり煉功したりすると痛むようになりました。痛みを感じると、私はそのウオノメに向かって「痛いだけじゃないか？　私は怖くないぞ、思いっきり踏みつけてやる」と言いました。敵対的な態度で私はウオノメと対抗し、内に向けて探すことをせず、ウオノメという霊体を恨みました。結果としてウオノメはますます痛むようになり、針で刺されるような心を貫く痛みとなり、煉功中には立っていられないほどで、いつ転倒してもおかしくない状態でした。

　その後、学法グループで師父の新経文『目覚めなさい』を学びました。同修の交流が私に気付かせてくれ、自分の慈悲心がしっかり修められていないことを悟りました。「ウオノメ」は実は「問題に直面した時に心性を守れず、すぐにイライラしてしまうこと」を私に気づかせていたのでした。ウオノメが存在する理由は、私がその霊体に対して負っている借りを返さなければならないからであり、前世で私はウオノメの霊体に苦しみを与え、相手に徳を与えてしまったのです。このようにウオノメという霊体が私に痛みを与え苦しみを味わわせるのは、私が徳を返しているということではありませんか？　なぜなら、私は修煉者なのですから。

　その後、私はウオノメの背後にある霊体と対話を始めました。「私があなたに何を負っているのかはわかりませんが、師父の按排の下でお返しします」と言い、善解についての師父の法理を霊体に聞かせました。私は心から霊体に語りかけました。「あなたも大変でしたね。これほど長い間、私が立っていても歩いていても煉功していても踏まれていて、どんなに痛かったことでしょう！　『法輪大法は素晴らしい』『真・善・忍は素晴らしい』と念じ、宇宙の特性に同化して、私の周囲の空間場で待っていてください。私が修め遂げたら、あなたを私の世界の衆生として受け入れましょう。もしあなたが旧勢力によって私の空間場に組み込まれた存在なら、心からの九文字を念じ、宇宙の特性に同化して良い生命となりなさい。師父があなたを新しい宇宙へと救い済度してくださいます。これがあなたの唯一の選択です」と伝えました。さらに私は「私の空間場にいる債権者たちよ、あなたたちが宇宙の真・善・忍の特性に同化するなら、私は平等に扱います」という一念を加えました。この正念を発すると足のウオノメの霊体は去っていきました。足の痛みは消え、煉功も安定して立てるようになりました。師父の教えに感謝申し上げます。弟子はまた一つの関を乗り越えることができました。

　最後に、関を乗り越えた個人的な体験をいくつか述べたいと思います。

　1.師父の法を学ぶ時は、心を清め真剣に心を込めて学び、法の中に溶け込むことが大切です。関に遭遇した時、師父の法が頭に思い浮かぶでしょう。

　2.学法グループでの交流に参加することです。学法グループでの交流は、師父が残してくださった向上と交流のための場であり、法に則った交流には参考になることが多く、皆で助け合うことで向上も速くなります。

　3.病業に関しては、私は漢方医の副主任ではありますが、以前何度かショック状態になった時でも、医療的な方法で救急処置をしようとは考えませんでした。最初の一念は「師父、どうか助けてください」でした。意識が戻った後は、真剣に内に向けて探し、すぐに関を乗り越えることができました。関を乗り越えることができたのは、師父が私の代わりに耐えてくださったからだとわかっています。

　4.外部からの情報や夢については、私が現在位置している次元での理解では、外部からの情報や夢が法に則っていれば認め、法に則っていなければ、その場で否定するのが最善です。その場で否定できなかった場合は、目覚めた後に法を用いて法に則っていない外部からの情報や夢を正し、心の状態は常に正念を保つようにしなければなりません。

　改めて師父の慈悲深いご加護と、弟子を成就させてくださったことに感謝申し上げます！　同修の惜しまぬ応援にも感謝し、師父のお手伝いをして法を正し、衆生を救い済度する道において勇猛精進していきます！