文／中国の大法弟子

【明慧日本2025年8月10日】

　「杜さん、正直に言うけど、私は法輪功学習者を本当に心から敬服している。あの人たちは信仰があり、本当に立派な人たちだ。悪いことは絶対にしない。彼らが一体何の悪事をしたというんだ？　政治的な理由で弾圧されているだけだ。彼らはみんな善良で、しっかりとした道徳基準を持った人たちで、たくさんの善行をしている。私の人生で最も恥ずべきことは、羊の取り締まり(家畜の放し飼い)や税の徴収、一人っ子政策による強制的な堕胎や中絶、強制立ち退きではなく、法輪功への弾圧だ」

　この言葉を語ったのは、かつて中国共産党（以下、中共）の法輪功弾圧専門機関「610弁公室（防範弁公室）」の元主任で、死刑判決の執行猶予付きで服役している人物です。彼は獄中で、中共により有罪判決を受けて服役し、その後、海外へ亡命した元内モンゴル高官の杜文氏と出会いました。この発言は、彼が杜文氏に対して直接語ったものであり、出所後もし機会があれば、自分の悔恨と謝罪の気持ちを法輪功学習者に伝えてほしいと託しています。

　また、この元「610弁公室」の主任は、法輪功に関連して彼が知っているいくつかの状況についても語りました。その中で、中共当局が彼の妻を使って学習者を「転向」させようとしたことがあり、その見返りに彼の刑期を半年から1年短縮すると申し出たが、彼はそれを断固拒絶したと言います。彼はこう言いました。「たとえ1年長く牢屋にいなければならなくても、私はそんなことは絶対にやらない。業を積むことになる。この世の中で、善良な人を迫害することほど罪深いことが他にあるだろうか？」

　ある人はこの人物を「運が悪かった」、「死刑判決で将来を失った」と見るかもしれないし「悪事の報いを受けた」、「自業自得だ」と言うかもしれません。しかし、実はこれは一つの必然でもあります。人は何をしようとも、その結果に対する責任を負わなければなりません。特に重大な問題においてはなおさらです。

　では、法輪功学習者はこの出来事をどう見ているのでしょうか？　もし彼がこのような打撃を受けた後も、考え方が少しも変わらなければ、それこそ本当に救いようがありません。しかし、彼が良心を取り戻した今、まったく別人となりました。彼は人生の終わりに近づきながらも、損失を最小限にとどめることができ、さらにはその魂は救われる可能性すらあります。

　人は、死刑判決を受け、名誉も利益も感情もすべて失ってはじめて、自分の過ちを振り返り、良心に目覚めることがあります。たとえ遅すぎたとしても、それは不幸中の幸いと言えるかもしれません。実際、彼はずっと以前から、法輪功学習者の善良さや無実を知っていました。法輪功学習者は、この世で最も残酷な迫害にさらされながらも、26年間にわたって非暴力で真実を伝え、迫害に抗い、人々に「三退（共産党・共青団・少年先鋒隊からの脱退）」を呼びかけていることも理解していたのです。ただ、そこに至るまで、彼は自分の良心を悪魔に売り渡し、利益を得ていただけでした。

　中国のある警察官は、かつてこう言いました――「昔は人を殴ったり殺したりすれば罪になるので、怖くてできなかった。だが今は、法輪功の人間なら殴り殺しても構わない。俺も一度やってみたかったんだ」と。また、別の警察官はこう言いました――「俺はチンピラだ。法を破っていることも分かってる。訴えてみろよ。共産党が倒れない限り、俺には罪なんてない」と。まるで中共が「何が罪で何が無罪か」を決めるかのように振る舞っているのです。

　しかし、本当に善悪を決めるのは、天であり、神仏です。中共が求めているのは、まさにこのような堕落者たちです。昇進や金銭の誘惑に魂を売り、体制の犠牲となる人間こそ、中共が望む存在なのです。

　人が死ねば、肉体は朽ち果てますが、魂は存在し続けます。名声も財産も、一片たりとも持っていくことはできません。唯一、持っていけるのは「業力」だけです。善い行いも業であり、悪い行いも業です。善を積めば福報があり、悪を積めば報いを受けます。悪行が極まれば、行きつく先は破滅しかありません。この迫害を始めた中共の大魔王・江沢民は、まさに「無間地獄に堕ち、死後も永遠に安らぎを得られない恥辱の柱」となったのです。

　時間は急速に流れ、世界は大きな転換点へと近づいています。法輪功に対する冤罪が明らかになる日も、そう遠くはありません。中共に従って法輪功を迫害した者の多くは、すでにこの世を去りました。今もなお目を覚まさない者たちは、もはや謝罪の機会すら失ってしまうかもしれません。命を中共に預けた人々には、たった一つの結末しか残されていません。それは――中共の滔天（とうてん）の罪を共に背負い、無間地獄であの大魔王・江沢民とともに罰を受けることなのです。