文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年8月10日】今の社会は乱れに乱れ、末法の世には心を律する道徳がなく、男女問わず自らを抑える力を失っています。このような中で、「男女の違い」という言葉の深い意味を理解できる人が、果たしてどれほどいるのでしょうか。その言葉の意味の中には、家庭や社会に対する責任が含まれており、また伝統や社会の風紀を守るという意味も含まれています。

　たとえば、異性の同年代の者同士はどのように接すべきか、異性の年長者や年下の者との関係においてはどうか、異性の親戚や友人とはどのような距離感を保つべきか、異性の知人、同僚との付き合い方はどうあるべきなのでしょうか。私は思うのです。中国の何千年にもわたって伝わってきた伝統文化の中で、「倫理」という言葉が意味しているものの大部分は、実は男女の節度について語っているのだと思うのです。男女関係の乱れが原因で、どれほど多くの家庭が壊されたかは、数えることができません。

　それだけでなく、末劫の時代にある生命は、名声、利益、情欲への執着が悪の性質として大きく表れ、制御不能になっています。高級車や豪邸、金銭や色欲を追い求める態度が人々に蔓延しています。人を堕落させる邪悪な手口は、数えきれないほどあります。たとえば、欲望を刺激するダンスホール、一攫千金の夢を与える宝くじ売り場、青少年を惑わせるネットカフェなどなど。人類社会の業の波は、激しく押し寄せ、三界に堕ちた生命は、言葉や行動で不純な側面を余すところなく表し、まさにここは魔性の世界のようです。今の若者の多くは、魔性に満ちた性質や特徴を好みます。言葉遣いや行動に暴力的なニュアンスを取り入れたり、わざと反語(はんご。皮肉、嫌みを目的として用いられることが多い)を使ったり、わかっていながら知らぬふりをしたり、こっそり金儲けを画策したり、それらが「かっこいい」「トレンド」として、当然のように人々に受け入れられています。

　離婚率が非常に高い現代において、真の伝統的な男女関係とは何か、感情の問題をどう処理すべきかを理解している人がどれほどいるのでしょうか？　この変異した社会に生きていて、伝統から離れて変異した文化の影響を受けていない人が、どれだけいるのでしょうか？　その変異の度合いは、中国本土に住んでいればなおさら大きいのです。人は知らぬ間に邪霊と共に地獄へと向かっており、それを傲慢な態度が物語っています。

　正法を修める修煉者もまた、この社会に生きています。そのため修煉は本当に困難なものです。しかし、修煉者は正統性への回帰を目指し、「良い人」であるための基準に達することから始めて、修煉の道の中で自らを清め、初めて神の世界へと向かうことができるのです。回帰の過程において、その心と信仰が放つ善のエネルギーは、周囲のすべてに影響を与えます。しかしもし、自らを高めようとせず、ただ常人と同じようにこの変異した社会の中で日々を過ごすだけであれば、それはすでに崖っぷちに立っているようなもので、極めて危険な状態です。

　修煉者として、大法から福報（幸運や利益）だけを求めたり、人間社会の名声・利益・情欲といったものの恩恵だけを受けようとするのは、そもそも誤った姿勢です。その結果がどういうものかは、想像に難くありません。もし自覚がないまま、他の修煉者にも悪影響を及ぼせば、その業力はさらに大きくなります。法を正す時期の大法弟子には、使命、責任、そして自らの修為（修行の度合い）について、非常に高く、しかも厳粛で厳格な基準が求められています。合格しなければその名に相応しくないのです。私たちは重大な使命を担っているからこそ、「法を正す時期の大法弟子」という称号に相応しいのです。

　古来より修煉者は、男女の問題に対しても高次元での見方をもっていました。加えて、修煉者は「色魔」がいかに隙を突いて入り込むかを深く理解しています。ここで、男女の問題について、個人的な見解を少し述べたいと思います。

　一、異性の修煉者は、夫婦で修煉している場合を除き、できる限り私的な接触を避けるべきであり、一つ一つの思いや念には正しさが求められます。

　男女には違いがあります。大法の中で修煉している男女の同修はとても多く、古代のように同じ法門で修煉する人に滅多に出会えないという状況ではありません。一対一の状況では、同性の同修同士であれば性別に関する遠慮もなく、むしろ円滑に交流できる場合が多く、あえて異性の同修と個人的に、または小さな範囲で交流する必要はありません。異性の同修との個人的な関係に強く執着するならば、それ自体にすでに問題があるかもしれず、軽視してはなりません。他人に悪影響を及ぼし、業を積む可能性もあります。

　たとえ身の回りに同修が一人もいないとしても、それはむしろ、心を静めて法を学ぶよい機会ではないでしょうか？　大法をしっかり修めることこそが正しい道です。他人の助けによって、真に向上することはあり得ません。もし、依存心を生じさせてしまえば、それはまさに魔に欺かれた状態であり、修煉の道から逸れてしまうのです。さらに私たちには「明慧ネット」があり、多くの修煉者の体験談を学ぶことができます。読むことも、聞くこともでき、とても良い環境です。本当の修煉者は、寂しさや孤独に耐えられないということはありません。執着が大きく、欲望が強い常人こそが、無力感に陥り、何をすべきかわからなくなるのです。これは非難ではなく、その本質を述べているのです。不足の点があれば、どうぞご指摘ください。

　二、修煉者は家庭や職場など、どのような環境においても修煉者としての基準を示さなければならず、決しておろそかにしてはなりません。

　法を正す時期にある修煉者は、いかなる環境においても邪悪を取り除き、正しくないものを正すという主体的な姿勢を持つべきです。家庭や職場において、常人と同じようにだらしなくお喋りに興じたり、振る舞ったりするようであれば、むしろ常人の中の悪いものに染まり、引っ張られているということです。正常な社会の常人でも「見てはいけないものは見ない、聞いてはいけないことは聞かない、言ってはいけないことは言わない、してはいけないことはしない」、といった基本的な礼儀を守っています。「（執着の赴くままに）視線を投げかけない」ことの一つをとっても、正常な人間の道徳心、意志の力、自制心を表しており、自制心はある程度、その人の道徳と悟性を示すものです。

　現在の社会では男女の礼節が失われており、初対面でもすぐに打ち解けた態度をとり、浅はかな親密さに流されがちです。男女ともに正しい振る舞いを忘れ、身体的距離や言葉遣いの節度をわきまえず、礼儀を意識することがありません。男性は女性のように振る舞い、視線は落ち着かず、言葉遣いもなよなよしており、女性は下品な言葉を使い、身体をくねくねさせて、品性がありません。男性が女性を装い、女性が男性を装うというようなことが、当たり前のように行われています。そうした変異が進んでいるにもかかわらず、自覚もないのです。

　三、修煉者の境界は高く、修煉の場は最も清らかな場所であるべきであり、修煉者はその場を大切にしなければなりません。

　社会における変異したものを修煉の場に持ち込んではならず、それが他の修煉者に影響を与えるならば、もはや魔ですら果たせない破壊的な作用をもたらすことになります。少しの油断が罪業につながり、後悔しても遅いのです。修煉者は情欲を放任してはならず、むしろ情欲を清め、修煉の場に持ち込んだり、周囲の修煉者に影響を与えるようなことがあってはなりません。人間関係に関わることも含みます。修煉者がこうしたことに関わる必要はなく、「三つのこと」をしっかり行うことこそ、互いに協力し、力を合わせて取り組むべき大事なことです。私たちは重大な使命を担っており、それは千年に一度、万年に一度、億年に一度の機会であり、最後の機会がまさに今日なのです。

　不足があれば、どうか同修の慈悲あるご指摘をお願いいたします。