　【明慧日本2025年8月15日】（中国＝明慧記者）童建明、漢民族、1963年6月生まれ、浙江省淳安市出身。現在、最高人民検察庁の中国共産党（以下、中共）中央組織副書記、および日常業務を統括する副検察長（大臣レベル）を務めている。童建明は、検察庁システムにおいて法輪功への迫害を指揮する最高責任者の一人である。法輪功学習者（以下、学習者）が無罪であることを十分に認識しながらも、彼は部下の検察官に対して学習者を迫害するよう指示・命令し続けた。その結果、数多くの学習者が死亡・重傷・家族離散に追い込まれており、童建明はこれらに対して免れ得ぬ指導者としての責任を負っている。

童建明

　童建明の経歴を見て、彼はこれまでに最高人民検察庁弁公庁検察長弁公室副主任、弁公庁主任補佐、副主任、政治部副主任、弁公庁主任、検察委員会委員、検察委員会副大臣レベル専任委員などの要職を歴任してきた。2013年2月から2017年7月にかけては河北省人民検察庁検察長・中共党書記、また河北省政法委の委員を務めた。2017年7月から2018年6月までは中共河北省委員会常務委員、書記長、省直機関工作委員会書記を歴任した。2018年6月から2020年5月にかけては最高人民検察庁副検察長・検察委員会委員・党組織メンバーとして勤務した。2020年5月から現在に至るまで、最高人民検察庁の党副書記、日常業務を統括する副検察長、検察委員会委員を務めている。以下は、彼が在任期間中に関与した法輪功迫害の主な罪行である。

　一、最高人民検察庁の副検察長（2020年5月～現在）在任中の犯罪事実

　（1）2025年1月から5月

　明慧ネットの統計データによれば、2025年1月から5月の期間において、少なくとも380人の学習者が現地の検察庁および裁判所により不当に起訴され、判決を受けたことが判明している。これらは中国の各省、自治区、直轄市に広く分布している。そのうち、60歳以上の高齢学習者が182人に上り、全体の47％を占めている。80歳以上が15人、70歳から80歳が80人となっている。例えば、山東省蒙陰県の楊玉東さん（84）は懲役4年の実刑判決を受け、遼寧省大連市の劉英君さん（75）は懲役7年の実刑判決と10万元の罰金を言い渡された。河北省承徳市の陳艶秋さんは懲役9年の実刑判決を宣告され、瀋陽市の孟慶潔さん（73）は今年3月26日に懲役8年の実刑判決と5万元の罰金を科された。中共の公安・検察・裁判機関は学習者および家族から合計354万1000元を強要し、うち裁判所による罰金は184万1000元に達している。

　（2）2024年

　明慧ネットが報道した情報の統計によると、2024年、少なくとも764人の学習者が現地の検察庁および裁判所により不当に起訴され、判決を受けたことが判明した。その中で、376人が3年以上の重刑を宣告されており、さらに8人の学習者は10年から13年の実刑判決を言い渡されている。吉林省長春市の蘇秀福さんは懲役13年、徐亜芬さんと尹桂英さんは懲役12年の不当な判決を言い渡された。広東省梅州興寧市の李卓忠さんと廖苑群さん夫婦は、それぞれ懲役10年の実刑と併せて15万元の罰金を科された。貴州省貴陽市の饒繼鈺さん（94）は、法輪功を学んでいるという理由から懲役2年6カ月の実刑と一万元の罰金を言い渡された。

　2024年5月20日、山東省煙台市傘下の萊州市裁判所は学習者・林洪傑さん、謝慶財さん、滕琴華さん、方瑞芹さん、高日軍さん、馮国萍さん、潘召華さんに対して不当な判決書を下した。林洪傑さんには懲役8年の実刑と4万元の罰金、謝慶財さんには懲役5年の実刑と2万元の罰金、滕琴華さん、方瑞芹さん、高日軍さんにはそれぞれ懲役3年の実刑と1万元の罰金、馮国萍さんには懲役3年、執行猶予4年および1万元の罰金、潘召華さんには懲役1年6カ月の実刑が言い渡された。

　黒竜江省ジャムス市の任長斌さん（当時60歳）は真・善・忍への信念を堅持したとして、2024年7月25日に佳木斯市向陽区検察庁・裁判所より懲役3年の不当な判決を言い渡された。任さんは9月23日に双鴨山刑務所の強制転向チームに送られ、わずか5日後の28日に迫害により死亡した。頭部には縫合の跡があり、目は青紫色、体には多数の打撲痕、足にも傷が確認されている。

　湖南省衡陽市の学習者・匡宗堯さん、邱新乃さん、唐炳生さん（当時68歳）、張新発さん（当時73歳）、張柏林さん（当時71歳）は、2023年3月に連行され、その後不当な判決を宣告され網嶺刑務所に拘禁された。匡宗堯さんは懲役8年の不当判決と3万元の罰金、邱新乃さんは懲役7年4カ月の不当判決と2万元の罰金、唐炳生さんは懲役7年2カ月の不当判決と1万元の罰金、張新発さんは懲役3年の不当判決と1万元の罰金を言い渡された。

　（3）2023年

　明慧ネットの統計によると、2023年においては、少なくとも1,188人の学習者が現地検察庁および裁判所により不当に起訴され、判決を受けたことが分かった。不当判決は中国の28の省、自治区、直轄市に及んだ。そのうち427人に対して罰金や金銭の強要が行われ、総額は581万600元にのぼった。内訳としては、裁判所による罰金が482万7000元、警官による金銭強要が98万3,600元である。

　2023年元旦前、ハルビン市香坊区の朱鳴鏑さんと妻の蔡秀瑛さんは、大慶市譲区裁判所によりオンライン裁判にかけられ、それぞれ不当な判決を下された。朱さんは懲役9年8カ月の実刑判決と6万元の罰金、蔡さんは懲役10年の実刑と5万元の罰金を言い渡された。

　山東省棲霞市の林建平さん（63）は、「天安門焼身自殺事件はでっち上げものだ」と事実を語っただけで連行され、2023年3月に棲霞市検察庁・裁判所から懲役3年の実刑を言い渡された。身体検査で入所の条件を満たさず、一時帰宅を許されたが、2024年10月中旬、済南刑務所に送られた。2025年2月13日、林さんは迫害され死亡した。

　（4）2022年

　明慧ネットの統計によると、2022年には633人の学習者が地元の検察庁および裁判所により不当に起訴・判決され、そのうち373人が3年以上の実刑を受けており、全体の58.9%を占めていることが判明した。これらの事件は中国の28の省、自治区、直轄市に広がっている。ハルビン市の障害を持つ女性、牛小娜さんは懲役15年の不当刑を言い渡され、天津市の褚継東さんは懲役13年、山東省イ坊市の呉成収さんは懲役11年と10万元の罰金を宣告された。学習者から現金347万元9,807元が強要され、そのうち裁判所による罰金は334万9,500元、警官による押収金額は13万307元である。広東省恵州市の趙天華さんは懲役7年と50万元の罰金を科された。

　大連市の学習者・劉紅霞さん（47）は、尾行され連行された。体調が極めて悪化し椅子にもたれかかりながら2022年7月13日、甘井子区検察庁・裁判所により強制開廷され、懲役4年の判決と4万元の罰金を言い渡された。判決後、劉さんはICUへ搬送され、生命が危機的な状況にもかかわらず、甘井子区裁判所は一時出所の申請を拒否した。同年11月8日朝、劉さんは亡くなった。

　2022年7月25日、山東省済寧市任城区の検察庁・裁判所は15人の学習者に判決を下した。そのうち宓金英さんは懲役7年の刑と1万元の罰金、他の10数人は懲役2年6カ月から5年の刑を科された。判決を受けた学習者の多くは60歳以上で、最高齢は80代であった。

　（5）2021年

　明慧ネットの統計によれば、2021年には1,184人の学習者が地元の検察庁・裁判所により不当な判決を宣告され、中国の27省、自治区、直轄市に分布している。2021年には65歳以上の高齢学習者227人が判決され、最高齢者は88歳であった。そのうち80～90歳は35人、70～80歳は120人、65～70歳は70人である。2021年、中共の関係者は学習者から759万4,244元を強要し、うち裁判所が科した罰金は599万7,800元、警官による不当押収金額は159万6,444元である。

　河北省遵化市の王瑞伶さん（72）は、懲役8年の不当刑を科され、2021年4月15日に河北女子刑務所に拘禁された。真・善・忍の信念を捨てないため、酷く拷問され精神錯乱状態に陥った。警官は他の学習者にも「転向しなければ皆、おかしくなるか死ぬかに決まっている」と脅した。

　河北省承徳市の王栄さん（80）は2021年に不当判決で3年の刑を受け、石家荘女子刑務所に拘禁された。2023年8月には重体となり地元病院に搬送、検査の結果は腎臓破裂・出血、肋骨骨折と言われた。医者からは「もう助からない、家に帰りなさい」と告げられた。本人は時々意識が混濁し、家族が近寄ると「殴らないで、殴らないで」と手で顔を覆った。同年11月15日に亡くなった。

　四川放送局アナウンサーの龐勛さん（男性）は2020年7月27日朝に警官に連行され、その後懲役5年の判決を受け、四川楽山嘉州刑務所に拘禁された。2022年12月2日、龐さんは刑務所内で迫害され死亡した。30歳の若さであった。関係者によれば「刑務所で殴打され殺された」とされ、遺体は全身に電気ショック、縛り、殴打の痕があり失禁の状態であった。

　二、河北省検察庁検察長・党書記、省政法委の委員在任中（2013年2月～2017年7月）の犯罪事実

　1999年、中共による法輪功への迫害が始まった以降、河北省検察庁システムは執法機関でありながら、憲法に背き、真・善・忍を信仰する学習者に対し、不当に連行、罪を着せ、起訴、判決を行い、中共による法輪功迫害の道具となった。

　2013年2月、童建明が河北省検察庁検察長、省委政法委員会委員に就任して以後も、彼は中共による法輪功絶滅政策を引き続き実施し、省全体の検察庁システムにおいて法輪功への迫害を自ら指揮・部署した。彼はスピーチで「断固として…邪教組織を打撃せよ」と法輪功を中傷した（訳注：中国の法律では法輪功が邪教であるとは言っておらず、江沢民による誹謗中傷である）。

　明慧ネットの統計情報によれば、彼の在任期間（2013年2月～2017年7月）に少なくとも231人の学習者が不当な判決を宣告された。李凱さん、董漢傑さん、張暁傑さん、頼志強さんらが判決の後、刑務所で迫害され死亡に至った。他にも多くの学習者が迫害により負傷、障害、精神異常、家庭崩壊に追い込まれており、童建明はこれらに対して免れない直接責任がある。

　明慧ネットの報道によれば、2017年上半期、河北省では63人が連行され裁判を受け、43人が不当な判決を宣告された。

　また、明慧ネットの報道によれば、2016年1月から12月までの不完全な統計で、その年、河北省の学習者のうち、保釈中は3人、逮捕状が出されたのは15人、起訴されたのは5人、裁判を受けたまたは裁判を開く予定であるのは29人、既に判決を宣告されたのは58人となっており、少なくとも120人が司法手続き中にあったことが明らかになった。

　2016年の唐山世界園芸博覧会の開催期間中、唐山市の610弁公室と公安局が統一指揮を執り、わずか3月31日の一日だけで21人の学習者を連行し、家宅捜索を行った。この事件で頼志強さんと李孝先さんは裁判にかけられ、頼さんは懲役7年の重刑を宣告された。2023年1月3日午前8時、頼さんの妻は冀東刑務所から「頼志強はすでに死亡した」との通知を受けた。

　明慧ネットの報道によれば、2015年に河北省で不当に起訴され、判決を受けた学習者は56人であった。2015年7月29日午後、李凱さんは連行され、9月7日に盧龍県裁判所で裁判を受け、9月21日に懲役3年6カ月の実刑を言い渡された。裁判所は2回の裁判とも家族に通知しなかった。同年12月、李凱さんは河北省唐山市冀東刑務所に移送されたが、家族には一切知らされなかった。李凱さんは刑務所で迫害され脳出血を発症し、刑務所は2016年1月14日、ようやく家族に「迎えに来るように」と知らせた。2016年1月29日、李凱さんは亡くなった。

　明慧ネットの報道によれば、2014年には河北省で35人の学習者が不当な判決を宣告された。2014年3月13日、唐山市公安局の直接指揮のもと、13人の学習者が迫害された。そのうち9人が連行され、2人が刑務所に拘禁され、7人が起訴・裁判あるいは判決を受けた。

　董漢傑さん（男性）は2014年2月25日夜、涿州市国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関）の楊玉剛が率いる北京国家安全局の人員により連行され、涿州拘置所に拘禁された。2度の裁判を経て、2015年2月11日に涿州市裁判所から懲役5年の判決を言い渡された。2015年10月10日、河北省冀東刑務所で迫害され死亡した。享年60歳。遺体は強制的に火葬され、家族が骨壺を故郷へ持ち帰り埋葬した。

　2014年9月、秦皇島市海港区裁判所は廉宝昌さん、張鑫鋼さんら15人の学習者に対して判決を下し、刑期は懲役7年から1年8カ月まで様々であった。さらに約170万元の現金が押収された。

　2013年には河北省の学習者39人が不当な判決を受けた。2013年11月15日早朝5時、省公安部は統一行動を実施し、石家荘市およびその周辺地域で40人以上を連行した。その後8人が起訴され、判決を宣告された。