文／山東省の大法弟子

　【明慧日本2025年8月16日】1999年の旧正月、妻が村の法輪功学習者の家で法輪大法の師父の説法を録音で聞き、帰宅後に「この功法、本当にすごいの。村の多くの人が学んで、病気が治ったのよ」と言いました。当時、妻はひどい腰痛に悩まされ、経済的にも治療に通う余裕がありませんでした。私は「それなら試してみたら」と言いました。それから妻は、毎晩夕食後に仲間と学法・煉功を始めました。すると体の不調はすっかり消え、元気になりました。私も嬉しくなりました。

　一、中共の嘘から目覚める

　しかし間もなく、中国共産党（中共）と当時の国家主席だった江沢民は法輪功の広まりを恐れ、天津で事件を捏造して学習者を拘束し始めました。妻も他の学習者と共に北京の中南海にある信訪弁公室へ行き、拘束者の釈放を求めました。

　事態が深刻になるにつれ、私は恐怖を感じるようになりました。中共の弾圧がどれほど酷いか、想像を絶していたからです。「もう煉功をやめた方がいい。禁止されているんだから」と私は妻に言いましたが、妻は「こんなに素晴らしい功法、なぜやってはいけないの？」と反論し、修煉を続けました。私は妻を怒鳴ったり叩いたり、外出や学法を禁じたりしました。

　1999年7月20日、全国的な弾圧が始まり、情勢は一気に悪化していきました。警察は昼夜を問わず突然押しかけ、大声で威嚇してきました。私は恐怖のあまり、大法の本を隠したり、破いたりもしました。ある夜、目が覚めると妻がいません。村中を探しても見つからず、数日後、村の幹部から「奥さんは北京で陳情して捕まり、町の政府庁舎に拘留されている」と知らされました。私は6歳の子どもを連れて妻を見に行き、怒りにまかせて罵りました。妻は約1カ月拘束され、役人からは「6000元払えば釈放する。払わなければ防寒着も靴も与えない」と脅されました。仕方なくトウモロコシを売って金を工面し、ようやく妻は帰宅できました。

　2001年1月25日、テレビで「法輪功修煉者が天安門で焼身自殺」との報道が流れました。私は「もう絶対に妻に煉功させられない。家族が壊れてしまう」と思いました。その話を妻に伝えると、彼女は「全部作り話よ。師父が『自殺は罪だ』と、はっきり教えてくださっている。真の修煉者は、絶対に自殺なんてしない」と言いました。「じゃあ、修煉していない人がやったというの？」と私は聞き返しました。

　ある日、妻が1枚のディスクを渡してきました。「これを見て」と言うので再生すると、「天安門焼身自殺事件は捏造だ」との内容でした。解説を聞きながら見ていくうちに、私は「騙されていたんだ」と気づきました。あれは完全に虚偽のプロパガンダでした。

　それから私は、徐々に法輪功を正しく理解し始めました。実際、妻は修煉を始めてから大きく変わりました。以前は、気が強く短気な性格でしたが、今では「殴られても殴り返さず、罵られてもやり返さない」（『シドニー法会での説法』）、という態度を貫いています。私は、表向きは妻の修煉を監視していましたが、内心では「本人が好きでやっているのなら、それでいい」と思うようになっていました。

　2004年の旧正月、私は首に激しい痛みを感じ、夜は頭がしびれ、後頭部から冷や汗が出るようになりました。妻は「煉功すれば良くなるわよ」と勧めてきました。こうして私は、かつて法輪大法を中傷していた立場から、自ら修煉する者へと変わったのです。学法を通して、師父が弟子のためにどれほどのものを背負ってくださっているのかを知りました。それでも師父は、何の見返りも求めておられません。私は心から過ちを悔い、師父に懺悔しました。

　二、あらゆる機会を通して、人々に法輪大法を伝える

　学法が深まるにつれ、私は師父が弟子たちに託された「三つのこと」をしっかり行うべきだと、理解するようになりました。妻と私は、法輪大法の素晴らしさと迫害の実態を伝える資料を持って、夜になってから隣り村へ配りに出かけました。電柱に迫害についての資料を貼ったり、「法輪大法は素晴らしい」「真・善・忍は素晴らしい」「世界には真・善・忍が必要だ」と書かれた横断幕を掲げたりしました。

　ある夜、あたりは手を伸ばしても見えないほどの暗闇でした。子どもを連れて3〜4キロ離れた村まで行き、資料を配っていたとき、私がある家の門前に資料を置こうとすると、突然「何してるんだ？」と声をかけられました。一瞬驚きましたが、すぐに心を落ち着かせ「こんばんは。福を届けに来ました」と答え、資料を手渡すと、その人は「ありがとう」と受け取ってくれました。息子はその様子を見て、妻に「お父さん、本当に変わったね」と言っていました。

　2006年の冬、同修たちが地元で新唐人テレビのアンテナの開設をしていたので、私も設置技術を学び、多くの同修や一般の人々のために取り付けを手伝いました。隣り村の友人は、すでに数年前から新唐人を見ていて、「一日くらいご飯を食べなくても平気だけど、新唐人を見ないと落ち着かないんだ」と言っていました。

　しかしその後、私は修煉の心を緩めてしまい、邪悪の迫害を招いてしまいました。2012年旧暦1月14日、中共による法輪功中傷のスローガンを撤去していたところを通報され、妻と共に5年半の実刑判決を受けました。

　出所後、私は学法・煉功・発正念を強化し、同修たちと法理に基づく交流を続け、すぐに地元での法を正す活動に戻ることができました。しかし、長期の迫害で家計は厳しく、生活費を補うために働きに出ることにしました。

　ある人の紹介で、「A社」という道路工事の会社に就職しました。どんな汚れ仕事やきつい作業も率先して取り組み、自分を厳しく律しました。その働きぶりを社長は高く評価し、皆の前で私を褒めてくれました。そのとき私は社長に「私は法輪大法の修煉者です。師父は、良い人よりもっと良い人になるよう教えてくださっています」と言いました。私は、会社の人たちにも大法の素晴らしさや迫害の真相を伝え、共産党の組織からの脱退（三退）を勧め、ほとんどの社員が三退しました。応じなかった人もいましたが、私は動じませんでした。

　しばらくして、社長は私たち夫婦が過去に迫害され、生活が困窮していることを知り、より待遇の良い「B社」を紹介してくれました。

　B社に移ったとき、新しい社長はこう言いました。「A社の社長さんからあなたのことを聞いています。法輪功を学ぶ人たちの話も聞いたことがあり、みんな良い人ばかりだとわかっています。私も『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と唱えています」

　それを聞いて私は感動し、「社長は本当に福のある方ですね」と答えました。同修たちが丁寧に真相を伝えてくれていたおかげで、私はこの会社でもすぐに大法を伝える土台を得ることができました。

　私はあらゆる機会を通して、大法の素晴らしさと迫害の真相を人々に伝えています。理解した人々は皆、三退に応じてくれます。その中には真相を知って、福を受けた人も少なくありません。

　ある日、同僚の一人が作業中にボイラーで事故を起こしました。配管が原料で詰まり、内部が正圧になった状態で、小蓋を外そうとした瞬間、直径16ミリのネジ3本が同時に破裂し、大蓋が変形、中の原料が一気に噴き出しました。彼は3〜4メートルも吹き飛ばされ、原料は工場中に飛び散りました。もし小蓋が完全に開いていたら、大事故になっていたかもしれません。しかし、彼は右手に水ぶくれが数個できただけで済みました。

　後で、彼は私に「あなたの師父に感謝したい。あのとき助けられたと思う。もしそうでなければ、命はなかったかもしれない」と言ってくれました。私は「『法輪大法は素晴らしい』と信じていると、危機のときには師父が守ってくださるのです」と言いました。