　【明慧日本2025年8月18日】江蘇省南通市通州区の法輪功学習者・潘漢玉さん（74歳女性）は、2023年3月7日に法輪功迫害の実態が書かれた資料を配布したため、地元の公安により連行され、現地の国内安全保衛部門（法輪功迫害の実効機関。以下、国保）の警官によって拘禁・迫害を受けている。彼女の具体的な状況は不明だったが、現在、潘さんは不当に判決を下され、懲役3年を言い渡され、南京女子刑務所に拘禁されている。迫害に関わった人物の具体的な情報は不明である。

　潘さんは過去に何度も南通の洗脳所や興化の洗脳所に連行され、強制洗脳と迫害を受けていた。3度にわたり不当労働教養を強要された。南京の息子の家にいた時には南京公安により連行され、3年の不当判決を受けた。2011年には、労働教養の最中に警察により衣服を剥ぎ取られ、4、5本の電警棒で電撃を浴びせられたり、強制的に靴下や靴を脱がされて電警棒の上に立たされるなどの残酷な拷問を受けた。

　共産党当局は、潘さんが南通から上海へ、上海から南京へと移動したことを「勝手に移動した」という理由で、労働教養を科した。

　潘さんは1951年3月生まれ、南通市石油化工機械会社の退職職員で、南通市通州区平潮鎮に居住している。1997年の正月、偶然に『轉法輪』を手に入れ、ページをめくるたびに涙した。それ以来、「真・善・忍」の大法に従って自己を律し、心を改め善に向かって修楝している。もともと患っていた心臓病、胃潰瘍、五十肩、痔、関節炎、坐骨神経痛、不眠症など多くの病気、何十年も薬を飲み続けても良くならなかったが、法輪功を修めてしばらく経つとすべて治り、体が軽くなり、幸福と喜びに満ち溢れた。

　修煉を始めて2年後の1999年7月、中国共産党（以下、中共）の悪の元凶・江沢民が法輪功への迫害を開始した。権力を乱用し、誹謗・中傷・汚名を着せて、法輪大法を破壊し、修煉者を狂ったように逮捕した。潘さんは人々に「法輪大法は素晴らしい！　真・善・忍は素晴らしい」と伝え続けていたとして、不当に2度拘留され、洗脳班に3度収容され、労働教養を3度科せられた。ただ「真・善・忍」に従って善良に生きていただけで、次々と迫害に遭い、家族も多くの苦難に見舞われた。潘さんが労働教養所に行った後、92歳の義父は悲しみのあまり死去した。長年会えなかった父も抑うつ状態となって死去した。姑も彼女を思い続けて涙を流し続けた。数年間、給料も支給されず、精神的・経済的迫害に苦しんだ。

　何度も拘束・拘禁され、3度不当に労働教養を受ける

　1999年12月28日、潘さんは北京へ陳情に行った際に警官に暴力を受け、その後通州区の留置場へ送られ、不当に家宅捜索された。留置場では6カ月間奴隷のように強制労働させられた。釈放後、司法機関の関係者らに真相を伝える手紙を書いたため、再び拘束され、家宅捜索を受けた。

　2000年10月14日、潘さんは不当に拘束され、11月22日に江蘇句東女子労働教養所へ送られ、2年間の労働教養を受けた。毎日殴られ、転向しなければ生活費の購入も許可されず、家族との面会もできず、減刑も認められなかった。看守は受刑者たちを利用して潘さんを拷問した。潘さんは麻薬中毒者に倒され、悪質な受刑者たちが馬に乗るように彼女の腹部に座り、頭や体を激しく叩いた。当時、多くの受刑者が潘さんが殴られる様子を見ていた。潘さんは頭がぐらつき、頭に大きく腫れ、睡眠中は腹部が裂かれるような痛みで眠れず、絶えず血を吐き出したが、人に見せることもせず密かに拭き取った。なぜなら、以前、陳玉潔さんや周小蘭さん2人が怪我を負わされた後、病院に送られて薬を飲むと、わずか数日で4肢が動かなくなり、歩けなくなったのを潘さんは目の当たりにしたからである。事後、彼女を殴った受刑者らは逆に経済的損失の賠償請求し、潘さんは労教教養所で不当に多額のお金を差し引かれた。

　2001年5月25日、労教所の警察は潘さんに公安部の通告を写させようと強要した。彼女は拒否したとして、11日間夜通し立ち続けることを強制された。潘さんを拘禁していた部屋には網戸がなく、蚊が多く、夜になると全身を蚊に刺されていた。何人もの刑務官が何本ものスタンガンを使って潘さんに電撃を与え、頭や背中、足を電撃し、全身に傷を負わせた。冬には、刑務官は潘さんをビルの裏側で西北風にさらすようにさせ、夏には日差しの強い場所に立たせて倒れるまで太陽の元に晒した。潘さんは3度、合計7カ月の刑を延長された。

　2005年5月、警官らが南京にいる潘さんの子供の家に押しかけて潘さんを連行し、偏隅の場所に数日間拘留した。警官らが潘さんを迫害し、睡眠を妨害した。同年6月、再び潘さんの子供の家に行き、潘さんを連行した。潘さんは再び通州の洗脳班に連行され、10日以上拘留された後、留置場で15日間不当に拘束された。7月2日、潘さんは釈放される直前に、張新民などの警官らに騙されて通州へ連れて行かれ、留置場に拘禁され、24日間奴隷労働を強いられた。

　2006年6月、南通610弁公室は南京に行き、再び潘さんを連行し、洗脳班に14日間送り込んだ。その後、拘置所へ送致し、15日間拘留した。潘さんは4日間解放された後、610弁公室の人員は潘さんの自宅に行き藩さんを連行した。潘さんは南通の留置場に不当に拘禁され、再び24日間奴隷労働を強いられた。

　2007年1月9日、警官らが南京へ赴き、再び潘さんを南通に連行し、迫害を行った。後手に手錠をかけ、睡眠を妨げ、10日後に不当に通州区の留置場へ送致した。1月23日、潘さんは南京白下区の洪武派出所から南京女子留置場に移送され、1年6カ月の労働教を科され、さらに1カ月延長され、再び非人道的な迫害に遭った。毎日午前3時にやっと眠ることがができるが、食べ物も水も与えられず、トイレ、洗面も禁じられ、師父や大法を罵倒するよう強要された。

　2011年5月11日、派出所の杜建平は多くの人員を連れて潘さんの家に行き潘さんを引きずり出し、派出所へ連行した。女性警官の陳金劍は潘さんのポケットの鍵を奪い取って家宅捜索を行い、すべての法輪功の資料や他の物を奪った。潘さんは拘束され、洗脳と迫害を受けた。6月21日、潘さんは再び誘拐され、違法に南京市の留置所に拘留された。7月1日に1年間の労働教を違法に科され、江蘇省句東の女子労働教養所へ連行され、再び非人道的な虐待を受けた。

　2014年4月21日、潘さんの家が取り壊され故郷の平潮に戻った際、整理をしている最中に、96歳の父親が危篤状態になった。その時、派出所の警官らが家に押し入り、潘さんを無理やり引きずり出した。近隣の人々は、「こんなふうに人を捕まえることはあり得ない」と言った。潘さんは無実で南京の洗脳班に拘留された。誰かが「なぜ彼女を捕まえるのか」と言うと、警官は「特に問題ない。ただ長い間彼女がこちらに来ていなかったから、学んでほしいだけだ」と答えた。潘さんはその後、江蘇省の洗脳班に移送され、そこでまた70日間、外部との連絡が遮断された状態で拷問を受けた。

　2015年8月17日、南京市孝陵衛付近に住んでいた潘さんは、後宰門派出所の警官により連行され、刑事拘留された。これ以前の8月14日と15日には、南京市の他の法輪功学習者5人も連行され、拘留された。

　2016年5月31日、南京玄武区裁判所は鎖金村第一裁判所において、潘さんなど6人の法輪功学習者に対して裁判を行った。複数の弁護士の弁護は筋が通っており、裁判官と検察官を黙らせた。当時、南京市610弁公室と公安局は、「依法治国（法治国家の推進）」「反腐敗」を叫びながらも、多大な人員と資源を浪費し、銃を携えた数百人の武装警察を動員して一般人々の裁判傍聴を阻止した。裁判所の周囲には南京市や各地区の610弁公室の関係者、私服警察が入り混じり、違法な裁判の前後には、南京610弁公室と警察が現地の法輪功学習者を監視し、嫌がらせを行った。一部の法輪功学習者は派出所に連行されて手形・足型を強制的に取られ、中には血液を採取される者もいた。

　2016年12月7日、南京玄武区裁判所は6人の法輪功学習者を再び裁判にかけた。裁判官は当事者の弁護を許さず、慌ただしく有罪判決を下した。籍建霞さんに対して4年の不当判決と罰金4万元（約80万円）を科し、潘漢玉さんに対して3年の刑と罰金3万元（約60万円）、熊桂珍さんに対して3年の刑と罰金3万元（約60万円）、張超美さんに対して3年の刑と罰金3万元（約60万円）、王惠蘭さんに対して1年6カ月の刑と罰金1万元、岳金蘭さんに対して1年3カ月の刑と罰金1万元を科した。

　明慧ネットの報道に基づく統計によると、2024年もまた、江蘇省の法輪功学習者が「真・善・忍」の信仰のために、中共当局から少なくとも76人に上る迫害を受けた。うち2人は迫害の結果、死に至るか冤罪で死亡、少なくとも5人が不当に判決を受け、49人が拘禁された。19人には嫌がらせや妨害があり、1人は洗脳班での迫害を受けた。