文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年8月18日】大法を得る前の私は、まるで一葉の小舟が苦海の中で翻弄され、行くあてもなく漂い、いつでも風波に飲み込まれてしまいそうな状態でした。生きる目的がなく、しばしば苦しみや迷いに沈み、よく天を恨み人を責めていました。1995年の夏、私は一冊の『轉法輪』を手に入れました。それ以来、私は世の中で最も幸運な生命となり、私の人生はそこから一変しました。

　一、大法の修煉を始める

　私は職場で出納員をしていました。仕事を始めたばかりで経験もなく、さらに不注意もあって、一度預かり金（三千元）を同僚に渡したのですが、その同僚は私に領収書を出してくれませんでした（財務上の手続きが欠けている状態）。そのため、このお金が私の手元にあるかのような偽りの状況が生じてしまったのです。そのとき、私はいくら説明しても信じてもらえず、同僚は悪意をもって私を横領犯に仕立て上げ、あちこちで私の悪口や噂を流しました。二十代前半で、まだ結婚もしていない若い女性にとって、これはあまりにも大きな打撃でした。当時の私は、「死んでしまえば全て終わる」とまで思いました。しかし、不思議なことに、そのとき心の奥に一つの思いが浮かんだのです。それは必ずいつかは報われる日が来る、ということでした。

　ある朝、出勤途中で、近所の年配の方に声をかけられ、「暁依ちゃん、法輪功を修煉してみない？」と聞かれて私は「時間がなくて」と答えました。しかし不思議なことに、その日の仕事が終わった後、私はとても心地よい音楽を耳にしました。その音を辿っていくと、ある家の庭で法輪功の第3式の功法をやっているの人たちが見え、私もそこに行き一緒にやり始めました。

　当時私が読んだ最初の本は『法輪功』でした。その中の一節にこう書かれていました。「しかし修煉者としては、他の人にとってはとてつもなく大きいと思われることを、あなたはごくごく小さいことだと見なします。あなたの目標はとても永久なるものであり、遠大であり、あなたが宇宙と齢を等しくしようとしているからです。振り返って見れば、そういうものはあってもなくてもよいものであり、大きく考えれば、そういうものはみな放下できるものなのです」この部分を読んで、私は目から鱗が落ちる思いでした。

　私はすぐに上司のところへ行き、この預り金の弁済責任を負うことを決意しました。上司は「あなたにその能力があるのか？」と言いました。私は答えました。「一年分の給料を使わなければ十分です」

　実際のところ、私は師父が私を守ってくださっていることを知っていました。師父は私に多くの天機を示し、私の命を救ってくださいました！　それ以来、私は悲観的になることも消極的になることもなく、前向きで明るくなりました。毎日、職場には最初に来て、最後に帰るようになり、仕事に精励し、いっさい手を抜かずに務めた結果、同僚や上司、さらに上層部の指導者からも高く評価されました。当時、私の職場には地元の煉功点があり、毎日法の光に包まれて過ごすことができ、本当に幸せでした。

　二、家庭環境の中で自分を修める

　私の姑は、生活の苦労や結婚生活の不幸から、性格がやや融通が利かなく自己中心的なところがありました。普段は表面上、姑と衝突することはありませんでしたが、内心での不満が私の心に引っかかることもありました。ある年の正月、贈り物を持って親戚を訪ねる件で、自分の考えを口にしたところ、思いがけず姑が突然大声で騒ぎ、オンドルを叩きながら大泣きしました。まるで自分の権威が脅かされたかのようでした。私は戸惑い、どうすることもできず、同修の家を訪ねました。その出来事を話すと、同修は私にこう教えてくれました。師父はこう説かれました。『しかし修煉者も常人の中で屈辱を受け、辱められたりすることはあり、その方が楽だとも言えません。人と人との心性の摩擦も、わたしに言わせれば、決してましだとは言えません。勝まさるとも劣らず、やはりなかなか難しいことなのです。』」（『轉法輪』）その言葉を聞いて、私はハッと悟りました。胸に詰まっていた枯れ草のような重苦しい感覚が一瞬で消えました。これは私の執着で、姑のことが気に入らない心が、姑の負の要素に触れたのです。実は姑が私を助けてくれていました。自分の汚れた心が見えたので、それを取り除く必要があると悟りました。

　帰り道、私は姑の好きなみかんを買い、勇気を振り絞って家に入りました。手で姑の胸元にそっと触れながら、誠意を込めてこう言いました。「お母さん、さっきは私が悪かったです。怒らないでください、怒らないでくださいね」姑は少し恥ずかしそうに、「全てがあなたのせいでもないよ」と答えました。

　この出来事は小さなことでしたし、もう何年も前のことですが、今振り返ると、これは私が家庭環境の中で着実に修め始めたきっかけだったと思います。以前は家族に「法輪大法は素晴らしい」というよう勧めても、皆あまり気に留めませんでした。しかし今回、私が実際の行動で大法を実証したことで、家族は心から「法輪大法は素晴らしい」と感じました。これをきっかけに、夫も大法の修煉を始めることになりました。

　修煉を通して、私は気づきました。人心がますます淡泊になると、内面は穏やかで喜びに満ちるということです。私はよく、善悪に報いがあるということにまつわる話や、大法の中の不思議な体験を姑に話して聞かせました。毎日、我が家の雰囲気は非常に良く、和やかで温かく、笑い声が絶えない日々を過ごしています。

　その後、姑は脳梗塞を患い、床に伏せたまま六年を過ごしました。私は一時も離れず、昼も夜もそばに付き添い、細心の注意を払って世話をしました。時には姑が排泄を失敗してズボンを汚してしまうこともあり、洗う際には吐き気を催すこともありました。私は、それが自分の汚いものを嫌う心がまだきれいになくなっておらず、修煉の基準に達していないためだとわかっていました。また、姑は手足が不自由で、一口ずつ食事を与えなければなりませんでした。その時、私たちは一膳の箸を共用し、姑が一口、私が一口と交互に食べていましたが、私はこれを自然なこととして受け入れていました。

　ある日、夫の兄の友人が我が家に来てそれを目にし、非常に感心して言いました。「今日、実際に見たけど、誰にでもできることじゃないな！」また、私の実家の義姉は言いました。「あなたは性格が穏やかだから、法輪功を修めなくても立派だよ」私はこう答えました。「寝たきりの病人の世話は簡単ではありません。長い間続ければ誰でもうんざりする時があります。以前の私は心の中で不満を抱いていました。でも法輪功を学んでからは、心の底から喜びを持って彼女に接することができるようになり、不平も怒りもありません。これこそが本当の善なのです」

　ある日、私の実母が家に来て、私が姑に細やかに世話をしているのを見て、やきもちを焼きながら言いました。「私はあなたの実の母なのに、こんなふうにしてもらったことはないよ」私は笑って答えました。「お母さんは自分で歩けるし、動けますよね。それだけでも姑よりずっと恵まれています。姑は自分で動けません。もし私が彼女に優しくしなければ、どれほど辛いことでしょう。お母さん、こんな娘がいるんだから、喜んでくれていいんですよ！」