　【明慧日本2025年9月1日】（明慧ネット遼寧特派員）遼寧省錦州市の法輪功学習者（以下、学習者）の王桂霞さん（80歳女性）は昨年4月、懲役1年3か月という不当な判決を受けた。そして同年7月17日に遼寧省第一女子刑務所に移送され、残酷な迫害を受けた。その結果、身体はやせ細り、全身が虚弱で力が入らず、両脚はひどく浮腫んだ。もともと楽観的で明るい性格だったが、慎重で内向的な性格となった。

　女子刑務所での迫害

　王さんは2024年7月18日、第一女子刑務所の第12監区（矯正監区）に連行され、暴力による「転向」と、人間性を破壊する精神的な虐待を受けた。2か月間にわたって毎日のように法輪功の学習を放棄する誓約書への署名を求められた。そして法輪功を放棄したか尋問され、同意する様子をビデオで撮影された。

　監区で受けた迫害

強制的な降圧薬の服用：高血圧を理由に3か月間、降圧薬の服用を強要された。そして10月28日、王さんが服用を拒否したところ、今度は入浴を禁止された。
強制的な奴隷労働：午前8時から11時40分、続いて午後1時から4時40分まで、例えば仏教の紙蓮花を折るなどの労働を強いられた。王さんが拒否すると、刑務官や受刑者から叱責や侮辱を受けた。
煉功の禁止と「ベッド撤去」：9月19日から25日まで、王さんが煉功したことを口実に、刑務官の陳琳がベッド（マット）を撤去した。王さんは寝る場所がなく、ベッドの脇の引き出し（ベッドボックス）に座るしかなかった。この状態は、1週間続いた。
刑務官の脅迫と受刑者による侮辱・殴打：王さんは、薬の服用や通院など、中国共産党（以下、中共）管理下の刑務所が「受刑者」に課す規則に従うことを拒否した。王さんは1994年に法輪功の学習を始めて以来、31年間にわたって薬を全く飲まず、注射も入院もしたことがないと述べた。
「面壁」：刑務官が点呼を行う際、受刑者に壁に向かうことを要求する。しかし王さんは、自分が善良な人間であり、犯罪者ではないとして壁に向かうことを拒否した。
「名札の着用」：受刑者としての身分を示す名札の着用を求められたが、王さんは侮辱的な扱いを拒否し、名札の着用を拒んだため、刑務官の舒平から拘束具による脅迫や恐喝を受けた。
「連座」：王さんが迫害に抗うため、刑務官は意図的に憎悪を煽り、「連座」として他の受刑者全員から王さんを孤立させて侮辱させ、法輪功をも誹謗させた。2025年4月13日午前、王さんは受刑者の張翠英から侮辱され、顔面を平手打ちされた。午後には受刑者の崔陽に蹴られた。
飢餓刑：7か月間にわたって迫害を受けた王さんに対し、刑務所は食事の量を減らし、体を損なわせた。主食であるご飯は約60～90gしか与えられず、所謂「良い料理」（食事改善時）はスプーン1～2杯のみだった。大鍋で煮た野菜（年間を通じて水煮のラディッシュ、キャベツ、ナス、キュウリなど）は多めに与えられた。しかし王さんは厳格に自己管理し、親に迷惑をかけたくないとして食料を買うお金を惜しみ、自分では食料を補充しなかった。他の受刑者が同情して食料を分け与えると、刑務所は「共同飲食」の規則違反だと中傷した。そのため、王さんは7か月間、常に飢餓状態にあり、極度に消耗して深刻に身体を損なった。

　女子刑務所で9か月の迫害を受けて出所した際に80歳だった王さんは、身体がやせ細り、全身が虚弱で力が入らなかった。両脚はひどく浮腫み、精神は散漫で集中力に欠けていた。元来の楽観的で明るい性格は、慎重で内向的なものに変わっていた。

　法輪功について伝えたことで連行

　王さんは、かつて錦州市紡績工場で働いていた。若い頃は神経症や甲状腺機能亢進症、リウマチ性関節炎、婦人科疾患、アレルギー性鼻炎、胃炎など多くの重い病気に悩まされた。普通に勤務できず、8年間自宅で病気療養し、給料の60％で生活していた。希望を失っていた1994年4月5日、李洪志師父が錦州八一劇場で開催した法輪功の講習会に参加する幸運に恵まれ、法輪功の学習を通じて僅か数か月で全身の病気が消え、無病で軽やかな身体となった。結果として多額の医療費を節約したことになる。以来31年間にわたって健康で薬も注射も不要、入院することもなかった。楽観的で、思考は鋭敏だった。

　しかし王さんが法輪功について人々に伝えたとして、これまでに2回、中共によって連行された。秘密裏に4年の不法な懲役判決を受け、遼寧省女子刑務所でさまざまな拷問を受けた。綿の服を剥ぎ取られ、裸足でセメントの床に4時間も立たされ、独房に閉じ込められた。殴打され、毎日作業後に深夜12時までしゃがむ罰を受け、口に布を詰められ、ガムテープで口を封じられた。十字架の形に縛られて、10日間連続で拘束された。大小便のためにベットから離れることも禁止され、革靴で蹴られ、胸にピンを刺され、髪を引っ張られた。下半身や胸を蹴られ、頭を水の入った桶に押し込まれ、首を絞められた。冷水をかけられ、スリッパで叩かれ、身体に乗られてこめかみを殴られ、ほうきの柄で両手を殴られ、ガムテープで首を絞められるなどの拷問を受けた。

　2022年9月25日、王さんが錦州市北湖公園で人々に法輪功について人々に伝えたところ、錦州市公安局凌河分局石橋子派出所の警官に連行され、不法に家宅捜索を受けた。しかし高血圧のため、拘置所は王さんの受け入れを拒否した。その後、家族は5,000元（約10万円）の「保証金」を強要され、王さんは「保釈」されて帰宅した。

　2022年12月20日、王さんは錦州市公安局凌河分局や石橋子派出所などに「保釈」の取り消し申請書を提出し、法輪功の学習は犯罪ではなく、よって無罪であると説明した。そして不法な強制措置の取り消しと奪われた私財や保証金の返還を求めた。しかし回答がないため、凌河分局に情報公開申請を郵送したが、拒否された。また書簡を通じて関係部門や関係者に法輪功の学習は合法であり、迫害は罪であると説明し、迫害の停止を求めたが、中共の関係者に「法輪功を宣伝している」と中傷された。

　2023年7月初旬、王さんの自宅に、凌海市検察院の関係者と名乗る私服の2人が訪れたが、王さんは不在だった。来訪者は「事件」が検察院に送られたと述べ、家族に署名を求めた。その後、石橋子派出所や王さんの家族が居住するエリアの錦華派出所、石油派出所の関係者が家族に何度も嫌がらせを行った。

　2024年2月1日、王さんは秘密裏に連行され、家族が通知を受けた時には既に錦州市女子拘置所に不法に拘禁されていた。同年2月5日に凌海市検察院によって逮捕され、2月20日に凌海市裁判所に提訴された。3月4日午後2時に開廷され、4月初旬に懲役1年3か月の判決を受けた。

　王さんは、通算で5年3か月の不法な懲役に服したが、これは社会保障当局が年金を奪う口実とされた（未だ王さんに返還されていない）。中共は、王さんにだけでなく、刑務所に不法に拘禁されている全ての学習者を同様に迫害している。しかし中共の厳格な情報統制により、多くの迫害は公になっていない。

　（注：学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）