文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月4日】本来、自分は色欲の問題については特に言うことはないと思っていました。なぜなら、私は夫と断欲してすでに十八年になり、自分にもそうした念は起こらないと思っていたからです。夫も今は法を学んでいます。ですから、この方面では問題はないと考えていたのですが、今になってみるとそうではありませんでした。

　韓流ドラマを見て病業を招いた

　娘が使わなくなったアイパッド（iPad）があり、家に二年間置いてありました。娘は「このアイパッドは画面が大きいから、お母さんにも見やすいよ。電話代わりに使えばいいじゃない」と言いました。

　私は毎日、朝の煉功から始めて、午前8時には外に出て真相を伝え、午後1時には同修の家で法を学びます。時間はとても限られていて、午後4時から5時の間だけ少しゆっくりできるのですが、まさにその時間に問題が出てしまいました。私の家は二階建てで、一階は居間、二階は寝室です。一階には「盗聴」の設備がいっぱいで、娘が帰宅すると家の中には携帯やアイパッドが十台近くあり、大法のことをするには不便でした。そこでその時間になると水を入れ、ソファーに横になって「さて何をしよう？」と考え、つい「アイパッドを少し見てみよう、料理番組や美食なら大した問題はないだろう」と思ってしまったのです。

　自分でも良くないと分かっていながら放任してしまい、時にはアイパッドを置くのですが、また家のことで使うと再び取り出し、何度も繰り返していました。もともと私は以前から韓流ドラマに執着があり、新唐人テレビを開いたとき、たまたま韓流ドラマが放送されていると、半分や一話を見てしまうこともありました。人物の結末に執着してしまい、「最後はどうなるのか？」と気になって見てしまうのです。時には自制して見ないこともありましたが、また時には韓流ドラマを見始めてしまい、すぐ止めます。

　そして最近、アイパッドで偶然韓流ドラマを開いてしまい、一度見始めたらすぐに中毒のようになり、半月ほどで断片的に三部を見てしまいました。見ながら「大法弟子がこんなことをしてはいけない」と分かっているのに、登場人物の運命に執着し、劇中の愛情物語に感動して心を奪われ、どうしても最後を見届けたいと思ってしまいました。

　その期間、真相を伝えに外に出たとき、二度も卑猥な言葉をかけられることがありました。私は、それが自分が韓流ドラマを見て、色情の念が重く、場が悪くなったからだと悟りましたが、それでも結末を見たい心を抑えられませんでした。そのときは「結末を見終えたら、もう二度と見ない」と心に決めていました。

　しかし、修煉は厳粛です。見終えた途端に、身体に消業の現象が現れました。常人で言う泌尿器系の感染のようになり、便通も悪く、食欲もなく、下腹が重く、排尿時に痛みがあり、全身の筋肉が痛み、頭痛、めまい、手足の力が抜けるなどの症状が出ました。最も深刻だったのは、死人の夢を見てしまったことです。

　修煉を始めてから、私は一度も亡くなった人の夢を見たことがありませんでした。ところがその夢の中で、亡くなった人と会話をしてしまったのです。その人は「自分は夫の実家に家を建てた」と言い、「あなたは建てましたか？」と聞きました。私は「建てるかどうか分からない。夫の兄弟たちと相談していないから」と答えました。その直後に目が覚め、「ああ、私は死人と会話をしてしまった！」と気づき、事の重大さを感じました。死人の家とは墓ではないでしょうか？

　そして今朝、半分眠っているときに頭の中に一つの言葉が浮かびました。「あなたの手を取り、生命の尽きるまで」。最初は「これは韓流ドラマに毒されて、情詩をつぶやいているのではないか」と思いました。ところが、後から悟ったのは、それは師父の啓示であり、「情と色を捨てられなければ、死路しかないだ」ということでした。私は自分を取り巻いている情魔・色魔を徹底的に曝け出し、滅ぼそうと決心しました。

　根源を探り、色魔の根を引き抜く

　「文化大革命」が始まったとき、私は13歳で、小学5年生でした。父が副県級幹部だったため真っ先に攻撃され、私は一気に皆が羨む幹部子女から「犬の子」となり、同級生からいじめられました。もともと人付き合いが得意ではなく、とても内気だった私は、その頃毎日泣きながら家に帰っていました。母は「もう泣かないで。学校へ行かなくてもいいよ。家で遊びなさい」と言いました。それ以来、私は学校に行かなくなりました。

　学校へ行かないなら、どうするの？　大通りに遊びに行きましょう。大通りは大字報やスローガンでいっぱいで、壁に貼られ、道に掛けられ、その中には父の名前が書かれた大字報もありました。大通りでは、太鼓を叩き、銅鑼を鳴らして高帽（巨大な三角帽子）を被せ、晒し者にして引き回す一団がひっきりなしに現れ、吊し上げを受ける人たちの大部分は父の同僚や部下で、普段は「おじさん」と呼んでいた人たちでした。私は恐ろしくて震え、泣きながら家に走り帰り、外へ出られなくなりました。当時、父は心臓病で療養中だったため高帽を被せられて街を引き回されることはありませんでした。しかし家にいても、怒りと恐怖に苛まれ、うつ病になり、話が支離滅裂で感情も不安定でした。

　外へ出られない私は、何をするかというと本を読んでいました。父の蔵書や姉たちが持ち帰った小説を読み、13歳から43歳で修煉を始めるまでの30年間、中国・海外・香港・台湾のものを含め、多くは恋愛小説で、自分でもどれだけ読んだか分からないほどでした。家の本以外は、ほとんど職場の図書館から借りていました。

　大法を修煉し始めてからはもう見なくなりました。朝の煉功から夜の集団学法まで、さらに仕事もあり、時間もありませんでした。中共の迫害が始まる前、私は職場で比較的自由に働けていたので、勤務中は大法の本を読み、または書き写していました。迫害が始まると、恐怖心から職場で大法の本を読むことができなくなり、一時期恋愛小説を読みましたが、やはりおかしいと感じ、オフィスのドアを閉めて大法の本を写しました。誰かがドアをノックすると、急いで本を片づけてから応対しました。それ以来、常人の本は読まなくなりました。

　思い返すと、修煉してからはほとんどドラマも見なくなりました。時間もなく、執着を完全に放下したわけではないのですが、韓流ドラマへの執着は依然として強かったのです。私は自分が幼い頃から多くの小説を読み、特に邪党の書物に毒されてきたことを悟りました。常人の小説には色情のものばかりではないですか？　今思えば、師父は最初からこの方面をきれいにしてくださっていたのです。私は子供の頃から生理が不順で苦しみ、修煉を始めたばかりの頃には子宮から大量出血があり、多くの汚れたものが排出されましたが、それも関係していると思います。

　なぜ韓流ドラマを好んで見たのか？　ハンサムな男性や美しい女性を見たい、曲折に満ちた愛情物語を見たい、それは私の色心が重かったからだと悟りました。色心というのは単に欲望だけではなく、他人を占有したいという心でもあります。美男美女の恋愛物語を好んで見るのは、潜在意識の中で自分もそのような生活に憧れているからであり、それは修煉者にあってはならない心、まさに色心なのです。修煉者が常人のいう「幸福」に執着してどうするのでしょうか？

　師父は「人間はまるで一つの容器のようなもので、何かを入れればそれになるのです」（『精進要旨』「法の中に溶け込む」）と説かれました。私の頭の中にこれだけ多くの色情のものが詰め込まれていて良いはずがありません。私は今悟りました。常人の小説やドラマを見ることは、自分の身体に毒を流し込むことです。師父が私の体をきれいにしてくださっているのに、私は逆に中へ毒を流し込む、それは大法に対し、師父に対し最大の不敬です。長年修煉してきた大法弟子として、本当に師父に顔向けできません。幼い頃からこれほど多くの汚れたものを頭に入れてきて、修煉してこれほど長い年月が経ったのに、まだ韓流ドラマに執着して、自分にどれだけ毒を流し込んだことでしょう。そのために下腹が重く、下半身に不快が現れたのも、私の色心を取り除くためだったのです。

　以前の私は悟れず、自分は一生潔白で、逸脱したことは何もしていないと思っていました。常人として当然守るべき規範を、自分の功績だと勘違いしていたのです。しかし、頭の中は色情の物質でいっぱいで、今の変異した人類と何が違うのでしょうか？　これが修煉者にあるべき素質でしょうか？　古い弟子でありながら、こんな低級な過ちを犯し、自分に申し訳ないだけでなく、師父に対しても申し訳ありません。師父の慈悲なる点化に感謝いたします。弟子は今回は本当に心に刻みました。色情を握りしめて離さなければ、死路一条（出口のない道を歩み何の望みもないという意味）です。