　【明慧日本2025年9月6日】（中国＝明慧記者）明慧ネットの報道によれば、2025年8月、新たに少なくとも69人の法輪功学習者（以下、学習者）が中国共産党（以下、中共）の裁判所により不当な判決を受けたことが判明した。内訳は2025年が35人、2024年が3人、2021年が6人、2017年が4人、2016年が10人である。最年長者は90歳、最年少者は31歳で、刑期は6カ月から8年に及ぶ。彼らの中には、元衛生学校講師、教師、退役軍人、銀行職員、淡水養殖のエンジニアや養殖専門家など、社会各界のエリートが含まれている。

不当判決を受けた年別人数（2025年8月判明分）

判決を受けた年	判決を受けた人数
2025	35
2024	3
2022	2
2021	6
2020	1
2019	3
2018	3
2017	4
2016	10
不詳	2
合計	69

　今年1月から8月までに、少なくとも576人の学習者が不当な判決を言い渡された。

　一、8月、学習者69人の不当判決が判明

　明慧ネットの統計によると、8月に69人の学習者が不当な判決を受けたことが判明した。内訳は、遼寧省が15人、内モンゴルが9人、山東省が7人、河北省と広東省がそれぞれ5人、湖南省と黒竜江省がそれぞれ4人、河南省が3人である。

不当判決を受けた69人の地域別人数（2025年8月判明分）

不当判決を受けた69人の刑期別人数（2025年8月判明分）

　迫害の実例

　1、広東省揭陽市の女性3人、読書を理由に不当判決

　最近の情報によれば、広東省揭陽市の学習者・林素貞さん（69）、江碧吟さん（83）、麗英さんは法輪功の書籍を読んだことを理由に、それぞれ揭東区裁判所により懲役1年6カ月、1年、6カ月の実刑を言い渡された。これは、2020年6月に掲陽市で学習者5人が読書を理由に判決を受けた事件に続く、読書を理由とした刑罰を受けた事件である。

　2020年6月14日、姚静嬌さん、江碧吟さんら9人の学習者が心を修め良い人を目指す書籍『轉法輪』を共に読んでいた際、警官により連行され、家宅捜索を受けた。このうち5人の学習者が揭東区裁判所により判決を受け、姚静嬌さんと江碧吟さんはそれぞれ懲役3年と6カ月の不当な判決を宣告された。姚静嬌さんは2023年7月初旬に広東女子刑務所に拘禁され、迫害により瀕死の状態になった後、2024年10月24日に家に戻されたが、2024年11月20日に亡くなった。享年85歳。

　今年1月21日午後3時過ぎ、揭陽市榕城区新興派出所の警官らが林素貞さんの自宅に突然押し入り、『轉法輪』を共に読んでいた林素貞さん、江碧吟さん、江錫娥さん、麗英さんの4人を連行した。そしてそれぞれの自宅へ家宅捜索が行われた。警官は林素貞さん宅から法輪功の書籍を、麗英さん宅からは真相紙幣（法輪功の文言が印刷してある紙幣）を押収し、江碧吟さんと江錫娥さん宅では何も発見できなかった。4人はいずれも揭陽市留置場に拘束され、江錫娥さんは15日後に釈放された。林素貞さん、江碧吟さん、麗英さんの3人はこのほど再び不当な判決を言い渡された。

　2、河北省の李莉霞さんが不当判決で懲役1年6カ月を下され控訴

　河北省石家荘市の学習者・李莉霞さん（31）は、石家荘市橋西区裁判所で3度にわたって開廷され、最近、懲役1年6カ月と罰金1万5000元を科された。現在、李さんは控訴しており、高等裁判所に対し無罪への改判を求めるとともに、橋西区振頭派出所の警官・楊琨、馮新川、李江涛、趙暁玲、石家荘市公安局橋西支局の陶玉鴻、および橋西区検察官・張世堯らの罪を追及するよう要求している。

　李さんは河北医科大学を卒業後、医療の仕事に従事している。2024年3月25日の夜、自宅で石家荘市橋西支局振頭派出所の警官らにより連行・家宅捜索を受け、拘禁された。

　3、雲南省の畢金梅さんが再び3年6カ月の冤罪　厳徳蓉さんは5年6カ月

　雲南省昆明市の学習者・畢金梅さん（60）は、今年1月11日に西山区の警官により連行され、拘束された。最近の情報によると、畢さんは西山区裁判所から懲役3年6カ月の実刑判決を宣告された。畢さんはその場で控訴したが、昆明市高等裁判所の二審でも原判決維持となった。西山区裁判所は畢さんに対する裁判を行った際、家族には通知せず、高等裁判所の二審の結果も家族に知らせなかった。現在、畢さんが昆明市の拘置所から刑務所へ移送されたか否かも家族は把握していない。

　畢さんは、昆明市嵩明県水務局灌区淡水養殖の元エンジニアで、養殖専門家である。法輪功の「真・善・忍」の信念を堅持したとして、中共党による苛烈な迫害を受け、これまでに労働教養2年、懲役7年6カ月の実刑判決を宣告されたことがある。今回が2度目の不当判決となる。

　また、昆明市の学習者・厳徳蓉さん（64）も、2023年8月16日に自宅から外出しようとした際、待ち伏せしていた警官に連行され、家宅捜索を受けた。現在、西山区裁判所により懲役5年6カ月の実刑判決を言い渡され、罰金の金額は不明である。これは厳さんにとって3度目の不当判決である。

　4、四川省の姚佳秀さん、「ネット指名手配」とされ懲役5年の不当判決

　四川省攀枝花市の学習者・姚佳秀さん（58）は2024年9月21日、放浪生活の中で瀘州市の警官により不当に連行され、西昌市拘置所に拘束された。今年8月1日、西昌市裁判所により懲役5年の不当刑と2万元の罰金を言い渡された。姚さんが法輪功を実践したとして中共から不当な判決を受けるのは今回で3度目となる。

　姚さんは20数年間にわたり真・善・忍の信念を貫いたため、かつて2度中共の裁判所により不当な判決を宣告された。2001年6月7日には攀枝花市仁和区裁判所より懲役3年、2006年6月26日には攀枝花市東区裁判所より懲役9年の実刑判決を言い渡された。刑務所で長期にわたり拷問を受け、ようやく冤罪から解放された後も、中共関係者により常時監視・嫌がらせを受けた。やむを得ず家を離れたが、西昌市公安局によりネット上で指名手配された。

　5、北京市の石翠英さんが懲役3年9カ月の不当判決

　北京市延慶区の学習者・石翠英さんは今年7月25日、北京大興刑務所の人員により自宅から連行された。石さんは懲役3年9カ月の実刑を言い渡され、詳しい状況は不明である。

　2020年8月19日、石さんと娘の郭萌さんは、あるスーパーマーケットで連行され、家宅捜索を受けた。8月21日、石さんは「保証人を立てて尋問を待つ」という条件付きで自宅に戻ったが、娘の郭萌さんは昌平拘置所に拘束され、昌平検察庁および裁判所に起訴され、不当な裁判にかけられた。石さんが自宅に戻った後も、昌平検察庁の関係者は度重なる嫌がらせを行い、石さんに「手続を進める」と言った。

　二、60歳以上の高齢学習者34人への不当判決が判明

　明慧ネットの統計によれば、8月には60歳以上の高齢の学習者34人が不当な判決を受けたことが判明している。その内訳は、60歳～70歳が14人、70歳～80歳が11人、80歳～90歳が9人である。

不当判決を受けた年齢層別人数（2025年8月判明分）

　迫害の実例

　1、貴州省の高齢者の呉青枝さんが不当にも懲役一年の判決

　貴州省貴陽市の学習者・呉青枝さん（90歳前後）は今5年4月、南明区裁判所から判決書を受け取り、自身が懲役1年の不当な判決を受けたことを知った。呉青枝さんは貴陽市雲岩区黎蘇通りに住んでおり、20年以上にわたり法輪功を修煉し、「真・善・忍」の基準に従って修めることで、心身ともに大きな恩恵を受けてきた。

　2023年8月のある日、雲岩区荷塘派出所の警官とコミュニティの関係者が呉さんの自宅に侵入し、家宅捜索を行い、すべての法輪功の書籍を押収した。警官は呉さんを三江留置場に連行し、32日間も拘禁した後、息子に迎えに来させ、「保証人を立てて尋問を待つ」という条件付きで保釈された。

　2024年9月3日、貴陽市南明区裁判所と派出所の警官は呉さんを自宅から南明区裁判所に連行し裁判を行なった。その日は判決が下されず、裁判官は呉さんと娘に帰宅して判決を待つよう指示した。

　2、内モンゴルの趙桂蓮さんが刑務所に不当拘禁

　内モンゴル自治区赤峰市松山区に在住する学習者・趙桂蓮さん（82）は今年5月頃、地元の警官により連行され、内モンゴル女子刑務所に不当に拘禁された。趙さんは法輪功の「真・善・忍」の理念を堅持し続けたことを理由に、2年前に松山区裁判所から不当に懲役3年の判決を宣告され、当時は執行猶予付きとされていた。

　趙さんは、1997年に法輪功を学んでから無病状態になり体が軽やかに感じられるようになった。しかし、中共の江沢民の率いる集団は、1999年7月20日に法輪功に対する全面的な弾圧を開始した。趙さんは、法輪功の無実を訴えるため北京に行き陳情した。その後、2度の労働教養処分、懲役3年6カ月の実刑判決を宣告され、累計6年近くも監禁され、深刻な迫害を受けてきた。

　今年5月頃、趙さんは再び赤峰市松山区の警官により連行され、内モンゴル女子刑務所に拘禁された。

　3、重慶市の退職教師・劉書栄さんが再び懲役3年の不当判決

　重慶市の退職教師である学習者・劉書栄さん（81）は2024年6月23日、龍水派出所の警官に不当に身柄を拘束され、大足区留置所に拘禁された。現在、劉さんは懲役3年の判決を受けて重慶市の永川刑務所に拘禁されていることが判明した。劉さんは重慶市大足区龍水鎮に在住。法輪功の修煉を堅持したとして、2度の労働教養と、3度懲役刑を宣告され、累計で12年以上も不当に拘禁された。

　4、12年間不当に拘禁された申美銀さん、再び不当判決

　貴州省貴陽市の学習者・申美銀さん（65歳女性）は、1年9カ月余り不当に拘禁された後、今年7月25日に地元裁判所から懲役3年6カ月および1万元の罰金を言い渡された。申さんは一審判決に不服を申し立て、控訴中である。申さんは以前、3年の労働教養、9年の不当判決を受けたことがある。

　申さんは貴陽市花渓区小河住宅地に在住。法輪功を学んだ後、「真・善・忍」の理念に従って良い人となるよう努め、心身ともに恩恵を受けた。

　2023年、貴陽市の公安・検察・裁判機関は学習者への迫害手段を新たにし、明慧ネットで学習者自身が発表した「厳正声明」を検索して印刷し、そのコピーを持って関係する学習者を連行した。2023年10月8日、特に貴陽市小河地区でこのような連行事件が発生し、少なくとも12人が「厳正声明」掲載を理由に連行された。70歳以上はその日に帰宅できたが、70歳未満は一部が行政拘留、一部が刑事拘留となった。申さんもその一人である。

　2023年10月8日、貴陽市小河経済開発区平橋派出所の警官が申さんの自宅に押し入り、申さんを連行した。翌10月9日には、申さんは貴陽三江拘置所に拘束され、2023年11月14日に逮捕状が発付された。そして1年9カ月余りを経て、2025年7月25日に地元公安・検察・裁判機関によって懲役3年6カ月と1万元の罰金を言い渡された。

　5、陝西省の元教師・李樹蓮さん　再び懲役6年の冤罪で拘禁

　陝西省延安市の学習者・李樹蓮さん（67）は2019年12月、楡林市楡陽区および延安市宝塔区の警官らにより連行され、楡陽区拘置所に拘禁された。拷問され意識が朦朧として、自力で日常生活ができなくなったため、「保証人を立てて尋問を待つ」という条件付きで保釈されたが、以後も健康状態は回復せずにいた。

　2024年1月3日、李さんは楡林市公安局楡陽支局および宝塔区公安局の警官らに自宅から担がれて連行された。最近、家族は陝西省女子刑務所からの通知により、李さんがすでに懲役6年の判決を受け、7月21日に刑務所に移送されていることを知った。

　李さんは、延安市衛生学校（現在は職業技術学院）の元講師である。中共による法輪功への狂気じみた迫害の中で、李さんは何度も連行され、3度にわたって労働教養処分を受け、さらに懲役4年の実刑を言い渡された。労働教養所と刑務所では、非人道的かつ残酷な迫害を受け続けてきた。長時間にわたり受刑者らに殴打され、食事に薬物を混入され、立たされたままの姿勢の強要、足枷の装着、縄で縛られ、拘束服を着せられるなどの拷問を受けた。また、無理やり灌食された時に口をこじ開けられ歯が折れ、さらに10数本の歯を損傷した。

　夫の曹さんは、延安中学校の教師として真面目に教育に従事し、誠実かつ正義感の強い人柄で、生徒や教職員から厚く信頼されていた。だが、2003年3月から2019年12月までの16年もの間、迫害を避けるため流浪生活を余儀なくされた。労働教養処分を受けていた間は、給与も生活費も支給されず、親族からの支援に頼って生活を維持していた。

　李さんは楡林拘置所で3カ月以上もの間、迫害を受け拷問で命の危機に瀕した。拘置所はその事態の責任を逃れるため、家族に連絡し、「保証人を立てて尋問を待つ」措置の手続きをさせた。延安市の自宅に連れ戻された李さんは、すでに別人のようにやつれ果て、骨と皮ばかりの状態で、大小便の失禁もあり、臀部および背部には褥瘡ができていた。意識は朦朧として、直近1〜2日の出来事すら思い出せず、「覚えていない、分からない」と繰り返すばかりであった。病院に搬送されたが、担当医師はその衰弱ぶりを見て、入院治療を拒否したほどであった。

　2024年1月3日、警官らが再び李さんの自宅に押し入り、寝たきりで日常生活も自力できない李さんをベッドから担ぎ出して連行した。最近になって、陝西省女子刑務所からの通知によって家族は李さんが懲役6年の判決を言い渡され、7月21日に再び刑務所に拘禁されていたことをようやく知った。

　三、経済的による迫害

　明慧ネットが報道した情報の統計によれば、今年8月、中共の裁判所が学習者に対して科した罰金は、合計10万4,400元に上った。

　実例

　1、張蓉さんに不当判決、罰金2万5,000元

　浙江省蘭渓市の学習者・張蓉さんは最近、地元中共裁判所により懲役2年8カ月の実刑を言い渡され、2万5,000元の罰金を科された。

　2、姚佳秀さんに懲役5年と罰金2万元

　四川省攀枝花市の姚佳秀さんは2024年9月21日、放浪生活の中で瀘州市の警官により不当に連行され、西昌市拘置所に拘束された。今年8月1日、西昌市裁判所により懲役5年の不当刑と2万元の罰金を言い渡された。

　3、李莉霞さんに冤罪1年6カ月と罰金15,000元

　河北省石家荘市の学習者・李莉霞さんは、石家荘市橋西区裁判所により3度開廷され、最近、懲役1年6カ月と15,000元の罰金を科された。現在、李さんは上訴中である。

　4、申美銀さんに再び不当判決、罰金1万元

　貴州省貴陽市の学習者・申美銀さんは、1年9カ月余り不当に拘禁された後、今年7月25日に地元裁判所から懲役3年6カ月および1万元の罰金を言い渡された。申さんは一審判決に不服を申し立て、控訴中である。申さんは以前、3年の労働教養、9年の不当判決を受けたことがある。

　中国憲法は言論・信仰の自由を規定しており、法律上、処罰の対象は行為のみであり、思想や信仰そのものは犯罪には該当しない。憲法第35条は「国民には言論、出版、集会、結社、パレード、デモの自由がある」と明記している。また、第36条は「国民には宗教信仰の自由がある。いかなる国家機関、社会団体および個人も国民に対して宗教を信仰または信仰しないことを強制してはならず、宗教を信仰する国民と信仰しない公民を差別してはならない」と規定している。

　したがって、憲法の規定に基づけば、法輪功を修煉することは合法であり、法輪功迫害の実態を人々に伝えたり、法輪功関連資料を配布したりすることも合法である。何を信じるか、信じないかは、個人の自由意志であり、憲法が保障する国民の権利である。いかなる国家機関、社会団体、個人もこれに干渉する権限はない。江沢民が法輪功を迫害したことこそが、違法であり、国民の信仰と言論の自由に対する甚だしい侵害である。

　法輪大法は心身を鍛える気功修煉法であり、理念とする「真・善・忍」は普遍的な価値観である。中国には、法輪功の修煉を禁止する法律は一切存在しない。公安部が2000年に発出した「邪教組織の認定および取り締まりに関する問題についての通知」（公通字〔2000〕39号）においても、明確に14の邪教組織の名称が列挙されており、法輪功はその中に一切含まれていない。中共こそが法律を破壊し、数々の冤罪事件を作り出しているのである。