文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年9月12日】師父が法の中で私たちに説かれたことについて、私の理解では、私たちは師父と共に法を正す時期の大法弟子であり、衆生が救われるための唯一の希望であり、未来の新しい宇宙における最も偉大な生命、最も栄誉ある称号を持つ存在です。しかし、師父はまた、この宇宙がいかに複雑で、いかに広大で無数の異なる次元の空間があるのかということも私たちに教えてくださいました。その上、師父が法を正される中で、旧勢力もまた一切を按排しており、彼らは私たちよりはるかに高次元の存在であり、ひいては私たちがいる異なる次元において私たち自身を創り出した高次元の生命でさえあるのです。宇宙の階層構造の頂点に位置する宇宙の外において初めて、師父の一念が一切を創り上げられました。宇宙の内にある一切の生命は最初、最も高次元の旧い生命であり、その一念が下方の宇宙の各層の空間、物質、そして生命を創り出しました。私たちは旧勢力によって、各体系にいる膨大な生命群を代表して救われる者（訳注：私たちが救われることが他の無数の生命が救われることにつながる）として選び出されたのです。

　師父は、宇宙のすべての衆生を滅亡の運命から慈悲をもって救い済度するために宇宙の中・高次元に姿を現されました。師父のお姿を見た旧宇宙の高次元の生命たちは、師父こそが法を正すこの事業を成し遂げられる、と認めました。そのため、旧宇宙の高次元の生命たちは師父を選び、旧宇宙の法を正していただこうとしたのです（それは自らを救うためでもあり、衆生を救うためでもありました）。そこで師父は旧宇宙の高次元の生命たちを救うために、旧勢力の計略に乗じて彼らが按排した一切に参与されました。私たちが今持つ、現在の人間世界の極めて限られた視野の狭い思考で考えてみても、一体どれほどの生命が法を正す計画に参与し按排されていることでしょうか？

　しかし、私たちはそれぞれが無数の小宇宙から成る巨大な集合体の生命の代表であり、師父はミクロなレベルから私たちを改変し、師父が人間世界に降臨されている期間に人間世界で法を理解し、師父が按排された、大法弟子が担うべき役割の一部分（もちろん、それはより広く、より高次元の空間と連動している）を果たすことができるようにしてくださいました。師父は私たちに最高の栄誉と最も偉大な一切を与えてくださったのです。しかし、どれほど偉大であっても、私たちもまた師父が按排されたこの一部分に過ぎず、他の、より多くより大きな事柄については、私たちは知ることも参与することもできません。私個人の理解では、たとえ修煉を成就したとしても、私たちは師父の全く新しい宇宙の中では極めて微小な、はなはだしきは一粒の塵にも満たないほどの生命に過ぎません。私たちはただ、師父の秩序ある按排の中で、師父が私たちに行うよう按排されたことを果たし「法を正す時期の大法弟子」として成就するのです。

　常人の観念では「最も栄誉ある称号」や「最も偉大な生命」と聞くと、まるで皇帝のような存在を思い浮かべるかもしれません（しかし実際のところ、皇帝もまた「天子」、つまり天の子であり、天意に従って事を行う存在に過ぎません）。中国共産党（以下、中共）の党文化によって長年教え込まれ、見聞きしてきた観念で物事を考えると、多くの子供たちが今や、口を開けば「大きくなったら汚職官僚になる」と言うほどです。歪められたすべてのものが「皇帝（訳注：中共が描く権力者）は思いつきで気ままにやりたい放題でき、名声、栄誉、金銭、財宝、美女のすべてが手を伸ばせばすぐ手に入る」と宣伝しています。だからこそ、中国の官僚の世界が腐敗の極みにあることを誰もが知っていながら、それでも人々は必死になって中国の官僚の世界へ入り込もうとするのです。多くの中国の同修の体験談の中にも、親が大法を修煉している、あるいは本人自身が修煉したり大法を信じたりしたことで福徳を得て公務員試験に合格した（訳注：腐敗した官僚の世界に入るための試験合格）、といった話があります。つまり、現代の人々はすでに、伝統的で正統な人間世界の道理から完全に背を向け、道を見失い、あるいは堕落してしまっているのです。

　大法修煉者とは人間世界のすべてを完全に放棄し、絶えずより高い次元へと突破していくべき存在です。しかし、もし私たちが、真に師父の法の教えに照らして自らの思想や言動を厳格に律し、一つ一つ着実に実践の中で試行錯誤することをせず、ただ耳障りの良い言葉だけを聞きたがり、人間の中での嗜好を維持し手に入れようとし（失うまいとし）、名・利・情の中で浮き沈みしているのであれば、たとえどれほど多くのことを行い、どれほど長い年月を費やし、あるいはかつてどれほど輝かしい実績があったとしても、伝統的な道理を見失った常人と何の区別があるというのでしょうか？

　心性がどの位置にあるかによって、法もまた、現在到達している次元の法理を顕わします。もし「私は法を暗唱し法を学んだ。たくさん暗唱したくさん学んだ。三つのことも皆しっかり行っている」と自負していても、一見すると非常に精進しているかのような振る舞いの根底にあるものが依然として常人の心であり、すでに神から伝わった普遍的で正しい価値観から大きく外れた、人間世界における堕落した思想や言動に固執していることに気づかないのであれば、それは、大法における神聖な、宇宙第一の称号である「大法弟子」の名を盗用し悪用して、常人が日常生活の中で追い求める事柄を考え行っていることにはならないでしょうか？

　宇宙は、理解を遥かに超えるほどまでに広大で、複雑です。私たちの元の生命より遥かに高次元にいる旧勢力の中で強大な力を持つ存在でさえも皆、師父の法による制約下にあります。私たちが修煉を成就したとしても、宇宙の中の一つの微小な粒子に過ぎません。であるならば、師父の新しい宇宙と、そして旧宇宙の中で、間もなく師父によって新しい宇宙へと救い済度される生命たちに対し、私たちはさらに何かできることがあるのでしょうか？　すべてのことは師父が按排されているのです。あたかも私たちを地獄からすくい上げ、洗い清め、私たちを滅ぼすに足る絶大な業力を私たちの代わりに引き受けてくださっているのと同じように、師父はまた他の生命たちに対しても同時にそれを行っておられ、救い済度される生命たちの一歩一歩の道を按排してくださっているのです。

　つまり「最も栄誉ある称号」や「最も偉大なる師父と共に法を正す時期の大法弟子」だからといって、一声かければ100人が応じるような力を持ったり、他の生命の問題を解決する能力を身につけたりできる、というわけではないのです。私たちは何一つ備えてはいません。すべては師父が慈悲で、計り知れないほどの巨大な苦しみを引き受けてくださっていることと、師父の按排によるものなのです。私たちはただ、師父が私たちに按排された、広大な宇宙における一部分の事柄を果たしたに過ぎないのに、師父は私たちの功績とは不釣り合いな大きな栄誉と、幸福、そして幸運を私たちに授けてくださいました。たとえ修煉を成就したとしても、私たちは師父の広大なる佛恩の下、師父の新しい宇宙の法による秩序ある按排の中で師父の慈悲を受けるのです。永遠に師父の法のもと、そして師父の慈悲深い教えの中で広大なる佛恩を受けるのです。

　（続く）