　【明慧日本2025年9月21日】山東省濰坊市濰城区在住の法輪功学習者・劉学参さん（90歳）は、2025年6月25日に山東省刑務所に連行された。刑務所側は劉さんを第11監獄区（法輪功学習者を専門に迫害する監獄区）の6階南区にある監視カメラのない部屋に拘禁し、毎日小さな椅子に座らせ、いわゆる「転向ビデオ」を20時間ほど見せ、立って体を動かすことを許さなかった（トイレと食事の時を除く。トイレの回数も制限された）。睡眠時間の3、4時間以外は、ずっと小さな椅子に座らせた。

罰として長時間小さな椅子に座らせる

　このような迫害を経験したことのない人は、その苦痛を想像することすら難しいだろう。臀部の痛み、眠気、喉の渇き、空腹、全身の痛み。長く座っていると、臀部が椅子に当たり痛くなり、臀部の皮膚には椅子によって黒い大きな円形の跡が2つできる。触れると痛む（夜は横向きに寝る必要がある。そうしないと、臀部がベッドの板に当たって痛む。刑務所はわざと法輪功学習者（以下、学習者）に薄い敷布団1枚しか与えず、誰にも何も与えることを許さない）。臀部の皮膚が擦り切れ、全身の腰や肩、さらには脚まで痛くなる。実際、この迫害は変相（へんそう：姿・形が変わること）された「虎の椅子」である。長く座ると痛くて疲れて眠くなり、眠くなっても目を閉じることを許されず、目を閉じるとすぐに看守が劉さんを突く。この迫害の最も邪悪な点は、それを見ても拷問だとは思わないことであり、経験のない人に話しても迫害の残酷さが伝わらないことである。経験して初めて、時間の経過が遅く、耐え難い苦痛を感じ、1日1日が非常に長く感じられることがわかる。長年の迫害に、普通の人はなかなか耐えられない。

　刑務官は同時に、劉さんに1日中ずっと法輪功を中傷するビデオを見せ、深夜2時過ぎまで見せてからやっと睡眠を許し、朝5時50分には起床を強制した。刑務官は、劉さんの転向を担当する受刑者（刑務所は組長と呼ぶ）として郭興文という者を按排し、常に劉さんを罵倒、人格を侮辱、思想的、精神的、肉体的に圧力をかけ、いわゆる「五書」（反省書、保証書などを含む）を書くことを強要した。同時に、毎日コップ1杯の水しか与えず、食事は饅頭1つだけで、おかずは非常に少なく、満腹にならず、喉も渇き、入浴も許されず、トイレに行ってもトイレットペーパーが不足していた。自分の「犯罪」を認めない場合は、家族との電話も、日光浴も許さず、太陽の光も見えず、地面に寝かせられ、座っているときは動くことを許さず、ずっと同じ姿勢で座らせ、他人と話すことも、目を閉じることも許さいなど、様々な虐待を加えた。

　同時に迫害を受けているのは、学習者・王志耕さん（85歳）、郭良泰さん（87歳）、そして障害を持つ学習者・高宝良さんである。関係者は同じ手段（変相された虎の椅子、睡眠の剥奪、言葉による侮辱）を使用している。高宝良さんは、国家2級の障害者であり、障害者手帳を持っている。大腿骨頭壊死を患っているため、高宝良さんは障害のため、正常に椅子に座ることができない。転向の責任者である受刑者・郝成龍は、高宝良さんに体を斜めに壁に寄りかからせて椅子に座らせた。実際、障害者にとってはこの姿勢の方がさらに苦しい。

　もちろん、この法輪功を迫害する監獄区では、同時に多くの学習者が迫害されている。ここでは迫害の程度を1つ1つ説明しないが、迫害手段は基本的に睡眠の剥奪、変相された虎の椅子（小さな椅子に長時間座らせる）である。関係者は時々人を殴り、監視カメラのない部屋に引きずり込んで殴ることもある。引きずり込む過程は廊下の監視カメラで見ることができるが、部屋に引きずり込んで殴る過程は見ることができない。

　1999年7月に中国共産党（以下、中共）が法輪功への迫害を開始して以来、山東省刑務所は不当に拘禁された学習者を積極的に迫害し、第11監獄区を設立した。そこは刑務所内で学習者に対する最も邪悪な場所である。学習者を「転向」させるという目的を達成するために、殴打、体罰、虐待、小さな椅子に座らせる、長期間睡眠を剥奪するなど、非人道的な迫害手段を採用している。山東省淄博市の学習者・王忠実さんは、2021年11月に山東省刑務所の第11監獄区に連行され「転向」を拒否したため、2024年7月22日に迫害により死亡した。享年71歳

　世界中の正義感のある人々が、中国で今も毎日起こっている、善良な人々に対する迫害に関心を寄せてくれることを願う。善良な人々への迫害は、社会の道徳を最も直接的に破壊し、良心を破壊し、人類文明に対する最も邪悪な蹂躙である。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）