　【明慧日本2025年10月5日】（トロント＝明慧記者）中秋節を間近に控えた9月28日の午前、カナダ・トロントの法輪功学習者たちはクリスティ・ピッツ公園に集まり、師父に中秋のご挨拶を申し上げた。学習者たちは、師父が説かれた教えに深い感謝の念を抱き、自らの生命がその教えによって清められ、向上したことに心より感謝し、そして最後まで師が法を正すことを手伝い、共に精進し続ける決意を新たにしたのだ。

　以下は、トロントに在住する3人の青年学習者が、師父の教えに従いながら、いかにして人生の困難を平静に乗り越えてきたかを語った体験談である。

'图1：多伦多<span class='voca' kid='53'>大法</span>弟子在克里斯蒂公园恭祝师父乙巳年中秋快乐。'

師父に中秋のご挨拶を申し上げるトロントの学習者たち

動画：ロントの学習者たちが師父に中秋のご挨拶を申し上げます

　功利心を放下し、着実に経営する

琦琦さん

　琦琦さんは幼い頃から家族と共に法輪功を修煉していた。しかし、中国共産党（以下、中共）が開始した法輪功への弾圧は、彼女たちの平穏な生活を打ち砕いた。母親、祖父、叔父夫妻が次々と中共により拘束・拷問を受ける中で、琦琦さんは深い悲しみと不安に包まれ、修煉の環境を失ってしまった。

　2013年、琦琦さんはカナダに留学する機会を得た。信仰の自由があるこの地で、彼女はカナダの首都で開かれた法輪大法デーの祝い活動に参加した。「国会議事堂の前で、多くの学習者たちが『法輪大法は素晴らしい』と書かれた服を着て、穏やかな表情で煉功をしている姿を目にしたのです。そこには数人の国会議員も参加して支持の意を示しており、その光景に心を強く打たれました。修煉へ戻ることを強く願うようになりました」と琦琦さんは語った。

　再び修煉を始めた琦琦さんは、まるで別人のように変わったという。「以前の私は、いつも感傷的になりやすい性格で、身体も弱く病気がちでした。でも、修煉を再開してからは、体調を崩すこともほとんどなくなり、性格も明るく外向的になりました」

　琦琦さんはカナダの名門・マギル大学の工学部を優秀な成績で卒業した。在学中は学問の難度が高く、勉強のプレッシャーも大きかったが、それでも時間を見つけては法輪功迫害の実態を伝える活動に参加した。大学一年のとき、中国系の女性に初めて三退を勧め、脱退させたときの喜びは今でも鮮明に覚えているという。ある日、法輪大法のブースで活動していたところ、隣のブースの中国人スタッフが関心を示し、自ら尋ねてきた。琦琦さんが事実を伝えると、その場で三退に同意したのだ。大学生活を振り返り、琦琦さんは「毎日がとても充実していて幸せでした。修煉のおかげで、智慧が開かれていくのを実感しました。真相を伝える活動で忙しくしていたにもかかわらず、学業では効率よく成果を出すことができ、最終的に優秀な成績で卒業できたのです」と言った。

　卒業後、琦琦さんは夫とともに広告会社を立ち上げた。だが、起業は新たな試練の連続であった。琦琦さんは自分では金銭や利益に執着しないつもりでいたが、実際に事業を始めてみると、お金が最大の課題となった。自分たちにはビジネスの才能があると自信過剰になり、「一攫千金」を夢見るようになっていた。

　しかし、現実はそう甘くなかった。時には顧客から思いがけず大口の契約が舞い込むこともあれば、まったく仕事が入らず閑散とする日々もあった。そんな浮き沈みの中、琦琦さんはふと師父の説法を思い出した。「皆さんに教えますが、国際社会の人はどういう心構えでビジネスを行なっているのでしょうか？　大規模なビジネスでも小規模なビジネスでも、それを自分の生活の一部だと思っており、全力を尽くしてそれをしっかり行い、長く続くようにするのです」

　商売の浮き沈みに一喜一憂するよりも、穏やかな心で着実に経営に向き合うべきだと琦琦さんは気付いた。「今でも売上の変動に気持ちが揺さぶられることはありますが、以前のような拝金主義的な考えはかなりなくなり、ずっと落ち着いて取り組めるようになりました」

　中秋節を迎えるにあたり、琦琦さんは「師父、中秋節おめでとうございます！　いつも私たちを導いてくださり、本当にありがとうございます。師父、お疲れ様でした」と、師父に心からの感謝を捧げた。

　善意の理解をもって、職場の難題を乗り越える

晞晞さんと息子

　31歳の晞晞さんは、トロント大学の金融学部を卒業後、世界的企業でシニア会計士として勤務している。彼女の修煉の道は幼少期に始まった。1996年、父親が法輪功の煉功場所を通りかかったことをきっかけに修煉を始め、それ以来、晞晞さんも父親と共に法輪功を学ぶようになった。父親の膝の上に抱かれながら『轉法輪』を読んでいた記憶は、彼女の心に深く刻まれているという。

　12歳の時、晞晞さんは母親と共にカナダへ移住し、父とは離れ離れになった。以降、彼女は一人で『轉法輪』を読み続けたが、母親はあまり理解を示さなかった。高校に進学してからは、放課後に図書館に通い、再び真剣に『轉法輪』を学び始めた。法輪功の本を読むことを通して、彼女の心は父と共に過ごした穏やかな日々に戻っていったという。

　職場では、部下の一人が頻繁に仕事の質問をしてきて、晞晞さんの業務をたびたび妨げるようになった。そのたびに彼女の心には苛立ちが募り、「いっそ転職してしまおうか」と思うほどになったという。

だが、晞晞さんは、自分の心の奥に「嫉妬」が潜んでいることに気づいた。その部下は、問題が起きるたびに周囲から助けられ、責任を免れているように見えたのだ。その状況に、晞晞さんは、部下の情緒不安定な様子を理解すべきことにも気づいた。法を学ぶ中で、晞晞さんは修煉者としてのあるべき姿を再認識した。「他人の感情や苦しみに心を寄せ、真心をもって向き合い、心を開いて接するべきだ」と理解した。

　晞晞さんは自ら部下を昼食に誘い、互いの家庭の話を分かち合った。会話を通して、その部下が家庭に深刻な経済的問題を抱えており、家庭内の衝突から精神的に追い詰められていたことを知った。晞晞さんは温かく理解を示し、職場での対処し方や人間関係について助言を与えた。また、定期的に時間を割き、その部下の業務上の課題を一緒に解決するようになった。

　晞晞さんはその変化を次のように語った。「私の態度が変わったことで、彼女もまるで別人のようになりました。質問もより具体的で的確になり、難しい問題にも自分で対処できるようになったのです。時には、私の仕事を助けてくれるまでになりました」

　中秋節を迎えたこの時期、晞晞さんは心からの感謝を師父に伝えた。

「師父、中秋節おめでとうございます！　私の心の容量を広げてくださり、劣等感と自己中心的な心に縛られていた私を、他人を思いやり支えることのできる修煉者へと導いてくださり、本当にありがとうございます！」

　大いなる忍の心をもって、顧客とのトラブルを解決

舒言さん

　30歳の舒言さんは、ウェブ開発の仕事に従事しており、生まれてから30年間、ずっと法輪功を学び続けてきた。彼女の母親によると、舒言さんが生後百日を迎えたとき、家族全員で修煉の道を歩み始めたという。

　10歳のとき、舒言さんは人生で最も重い試練を経験した。両親は警察による監視、尾行、そして度重なる嫌がらせを受け、舒言さんを可愛いがっていた祖母は迫害を避けるために家を離れての放浪生活を余儀なくされた。さらには、60歳の叔母までが不当に連行・拘束され、刑務所に拘禁された。こうした出来事は、幼い舒言さんの心に強烈な衝撃を与えた。

　突如として始まった中共の弾圧に直面しながら、幼い舒言さんは問いを抱いた。「修煉とは何か？　なぜ修煉するのか？　法輪功とは一体何なのか？」その純粋な心は、次第に確かな答えにたどり着いていった。「私は修煉したい。修煉は人生の目的であり、生命を向上させ、世俗の苦しみを超える道である」。これが彼女の信念となった。

　夜になると、舒言さんは母親と共に法輪功の小冊子を配布し、ステッカーを貼り、横断幕を掲げる活動を行っていた。最初は警官に見つかるのではと不安で胸がいっぱいだったが、自分がしていることは義を貫く正しい行いだと確信するうちに、恐怖は消え、心は澄み切っていった。

　やがて成長した舒言さんは、カナダに留学し、その後職場に入った。ウェブ開発の現場では、顧客とのやり取りが日常業務の一部となっている。しかし、対応が難しい顧客に出会うこともある。頻繁な仕様変更に疲弊し、要求を満たしてもなお満足せず、理由を聞いてもはっきり教えてくれなかった。ストレスに耐えきれず崩れていった。そんな中、舒言さんの頭に浮かんだのは、師父の説法であった。

　「忍とは心性を高める鍵です。怒り恨むこと、不平、涙をたたえて忍ぶことは常人が世間体に執着する忍です。まったく怒り恨むことがなく、不平に思わないことこそ修煉者の忍なのです」

　この法理を思い出した舒言さんは、「無理に怒りを抑えるのではなく、心の底から執着を手放し、真に忍ぶべきである」と自分に言い聞かせた。そうして、彼女は怒りや焦りの感情に流されることなく、穏やかに顧客と向き合い、問題の本質に集中した。心穏やかな対応は、やがて顧客の心を溶かし、トラブルは自然と収束していった。そして、それを間近で見ていた同僚たちも、舒言さんの姿に深い感謝と敬意を示したのであった。

　最後に、舒言さんは中秋の節句にあたり、師父への感謝の言葉を述べた。

　「師父、中秋のご挨拶を申し上げます！　私の30年の歩みを常に導いてくださった師父の法理に、心より感謝申し上げます。ありがとうございます！」