文／アメリカの大法弟子

　【明慧日本2025年10月5日】私は1999年に中共による迫害が始まった後に、アメリカで法輪大法に出会い、修煉を始めました。そして間もなく、本格的に反迫害・大法を実証する活動に取り組むようになりました。以前は、中国で起きている法難が自分の身に及ぶことはないだろうと思っており、私の修煉の道は海外の平和な環境の中で法を実証することだと考えていました。そのことについて、最も厳しい試練を実際に経験していないことに、かえってわずかな悔しささえ感じていました。

　ところがこの2年ほど、ネットやメディアに大量の誹謗中傷の宣伝が現れ始め、私は十分な心構えができていなかったため、当初は少し戸惑いました。神韻や大法メディアに対する攻撃記事が、中共が西側メディアを利用して海外で迫害を延長しているものだと直感的には分かっていたので、断固として抵抗すべきだとは思っていましたが、法理の面で明確ではありませんでした。最初はどうすればよいか分からず、焦り、迷い、怒りや不満を抱きましたが、最後には心を静め、次の問題を真剣に考えました。「大法とは何か？　なぜ私は大法を修煉しているのか？　師父とは誰か？　修煉者と大法、そして師父との関係は何か？　大法弟子としてこの時どうすべきか？」これらの問題をはっきり考えた後、私は「大法は宇宙の基準であり、万物を造り出す基礎である。修煉者が法に同化する過程で現れるさまざまな言動はあくまで個人を代表するものであって、大法そのものではなく、大法と同一視することはできない。そして、邪悪は私たちの修煉上の隙を突いて大法を迫害し、衆生の救いを妨げているが、これは個人修煉の範囲をはるかに超えた正邪の戦いなのだ」と明確な結論に至りました。

　このことが分かると、法理が一気に明確になり、心がしっかりと落ち着きました。このとき、私は本当に金剛のように動じないと感じました。ここで強調したいのは、大法弟子の日頃の確実な修煉がこのようなときに決定的な役割を果たすということです。学法と修煉は表面的に過ぎず、活動を修煉だと勘違いし、常人の観念や執着を抱えたまま修煉をするという人は、このような複雑な現れから本質を見抜くのが非常に難しいということです。そのため、一部の修煉者は法に疑念を抱き、修煉から外れ、さらにはやめてしまう人もいて、本当に残念なことです。

　師父の『法難』と『肝心な時に人の心を見極めている』という二つの経文が続けて発表され、私はますます自分の考えを固めました。すなわち、法難が目の前にある今、弟子としては立ち上がって法を護り、アメリカ国民にこの国境を越えた迫害の真相を伝え、邪悪な嘘を打ち破り、アメリカの衆生を救わなければならないということです。私たちはすでに多くの貴重な時間と機会を失ってしまいました。しかし、慈悲深い師父は最後の期限を延ばし、私たちに挽回する機会を与えてくださっています。私はこの最後の時間の延長がどれほど得難いものかを深く理解しており、これまで行ってきたネット上での真相伝達に加えて、どのようにアメリカ社会の人々に真相を伝えるかを考え始めました。

　今年6月、私は勤務先に1週間の休暇を申請しました。最短の時間で真相資料や展示板を準備し、同じ修煉者である家族とともに米東部のいくつかの主要都市を回り、沿道で公共の場において真相を伝えました。都市中心部の賑やかな街区、アイビーリーグ大学の門前、地下鉄駅、象徴的な建物などで行い、その道中、多くの人々と出会い、多くの支持をいただきました。当時の私の考えはとても単純でした。「認識できたらすぐに行動する。大法を実証するのは自分自身のことであり、頼らず、待たずに実行する」というものでした。

　また、最近、法理上の交流や同修間の働きかけにより、ますます多くの同修がこの中共による国境超え迫害に直面し、緊迫さを認識し、考えを整え、真相を伝えるようになったのを目にしました。ネットやSNSでの伝え、政府への真相説明、街頭での資料の配布、商店への特集号配布などが含まれます。

　ある日、家族が突然「私たちは教会に資料を届け、宗教界の人々に迫害の実態を伝えるべきだ」と言い出しました。これは師父の導きだと思いました。アメリカには2億3500万人のキリスト教徒がいて、人口の84.5％を占めています。その多くは全米各地にある大小さまざまな教会に属しています。こうした宗教的背景と伝統的価値観を持つ人々は、師父が救いたい主流社会の衆生であり、神韻の潜在的な観客層でもあります。今や法を正す時期の最後の最後の段階に入っており、彼らに伝えることはとても大事なことです。

　こうして私たちは、毎週日曜日の午前から正午までの時間を割き、地域の教会を一軒ずつ訪ねることにしました。牧師が説教の合間に休憩を取るタイミングを見計らって会い、中共がアメリカ国内でメディアやSNS、法制度を利用して宗教信仰団体に迫害を仕掛けていること、これがアメリカ建国の根本である宗教の信仰の自由を直接脅かし、最終的には、この国のすべての人々の基本的な信仰と表現の自由に影響することを伝えました。私は彼らに神韻とは何か、その使命は何か、中共のない昔の伝統的な中国はどのような国だったか、中国でのキリスト教を含む宗教への迫害についても紹介しました。彼らはほとんど全員が非常に真剣に耳を傾けてくれました。かつて中国へ宣教に行ったことのある牧師たちは特に強く共鳴しました。複数の牧師が「アメリカの宗教信仰の自由はかつてない挑戦にさらされている」と語り、私が伝えた情報に対し深い理解と共感を示してくれました。

　触れておくべきことは、宗教施設の繊細さゆえに、真相を伝える過程で強く大法を広めようとする意図を持ち込まないよう特に注意したいことです。「私たちは布教に来たのではなく、真相を伝えに来たのです」。ですから、寛容さと尊重、謙虚な心を持ち、普遍的な価値観と基本的人権を入り口にして双方に共通の価値観を見つければ、話題は自然に広がり、会話は自然とリラックスしたものになります。人間には共通の善意があり、それが宗教関係者の中では特に際立っています。私たちがすべきことは、その善意を引き出し、大法を認めてもらうことです。

　宗教関係者に真相を伝えることについて、師父は以下のように語られました。「真相を伝えるために教会に行ったという学習者もいますが、法を広めるとき意図的に宗教に対して行わないでください、師である私もこのように行なっていません。それは次の段階のことだからです。今は普通の世の人々、特に中国人に真相を伝えます」（『2005年サンフランシスコ法会での説法』）

　多くの場合、牧師は私がキリスト教徒かどうかを尋ね、自らの教義を説こうとしますが、私は争わず真剣に話を聞き、友好的に「私は大法を修煉しており、真・善・忍の基準に従って自己を求めているだけです」と伝えています。それだけです。しかし私は、キリスト教徒ではないものの、イエス・キリストの愛と慈悲を感じていることを強調します。イエスは十字架にかけられ、その信者のために苦難を受けた偉大な神であり、人間の正しい信仰は、現実にある様々な悪魔の誘惑に立ち向かう助けになると話します。牧師たちはそれを喜び、神韻が中共による国境超え、迫害を受けていることを伝える特集号を快く受け取ります。ある牧師は、信者に配布するのを手伝ってもらおうと言い、また別の牧師は、特集号を教会のロビーのテーブルに置かせてくれ、信者が自由に持ち帰れるようにしてくれました。多くは特集号を真剣に読むと約束し、宗教迫害について信者に伝え、中共のアメリカにおける浸透に注意を促すと話してくれました。ある教会では、礼拝の後、私たちが教会の入り口で直接信者に資料を配ることも許されました。別の牧師は私の説明を聞いた後、私の前で法輪功学習者のために祈り、神に中共の迫害が速やかに終わるよう願いました。

　彼は真剣に祈っていました。法理に対する理解は限られていましたが、その善意はその反応から強く感じられ、私を深く感動させました。話の終わりには必ず牧師に神韻を見に行くよう伝え、彼らはそれを心に留めて信者にも勧めると言ってくれました。

　私は大法の懐の深さを強く感じています。私たちが完全に法に溶け込むことで、大法の慈悲が救済の過程で十分に現れるのです。「慈悲は天地を和ませ春をもたらす」（『洪吟二』「法正乾坤」）。来年の神韻までまだ数か月ありますが、神韻を伝えることで、すでに神韻の普及も進めています。

　また、私が神韻の特集号を教会での真相伝達資料に選んだのは、これは厳密な調査報告書であり、内容が詳細で客観的、信頼性が高く、イデオロギー的な宣伝とは受け取られにくいためです。アメリカのいかなる宗教団体にも参考になり、牧師が中共によるアメリカでの越境浸透や宗教迫害を理解するための紹介資料として、十分に役立ちます。牧師はほとんどが神学校を卒業しており、宗教迫害の話題に関心が高く、一般の人よりも事情をよく理解しています。

　私と家族が教会で真相を伝えた経験は、あたかも行脚のようでした。至る所で縁のある人に出会い、牧師だけでなく、ほとんどの信者も私たちに友好的で、親しみを感じていました。知らない女性信者の何人かは私を見ると大きく抱きしめてくれ、その馴染み深さは、まるで長年知り合いであったかのようでした。そのとき、私は隙を見て真相を伝え、神韻を紹介しました。慈悲をもって大法の福音を人々に伝えることを、師父は私たちを加持して救済の使命を果たさせてくれます。

　大法弟子として、大法を実証し、真相を伝えて衆生を救うことは私たちの使命です。私たちにできるのは、彼らに大法の情報に触れさせ、大法の師父からの救済を得る機会を提供することです。もし彼らに縁があれば、師父はこれからの日々において、彼らを救うために神韻の公演やその他の機会を手配してくださいます。これらの人々は、最後の救いと生命の究極の帰還を待ち望んでいます。大法弟子は決して彼らを裏切ってはなりません。

　以上は、私の体験と考えです。不適切な点があれば、どうか慈悲をもってご指摘ください。