　【明慧日本2025年10月9日】（明慧記者・瀋容インタビューレポート）王敬雅さんは誠実で温かい性格の持ち主で、人を助けることに喜びを感じています。しかし彼女は、子どものころに長くクラスメートから孤立し、心の中は憤りと不満があったと率直に語ります。それでも、年月が経って社会に出た後は、上司から厳しく叱責されたり侮辱されたりしても、苦しみの中に喜びを見いだし、不満を一切口にしませんでした。何が彼女をそこまで変えたのでしょうか。

'图1：敬雅衷心地感谢师父，“法轮<span class='voca' kid='53'>大法</span>是我人生的指路灯。”'

王敬雅さんは心から師父に感謝している「法輪大法は私の人生の道しるべです」

　王さんはこう振り返ります。「子どものころ、いつも一緒に遊んでいた仲のいい友達がいました。小学校では毎年同じクラスでしたが、親同士が金銭トラブルで揉めたことで、5年生の時にその子が突然冷たくなってしまったんです。それをきっかけに、周りのクラスメートも私を避けるようになり、卒業旅行でも、誰も私と同じグループになろうとしませんでした。あのころは本当に辛かったです。中学に進めば少しは良くなると思っていたのに、結局、いつも仲間外れになりました」

　孤立感は王さんに深い苦しみと怒りをもたらし、彼女は冷たくよそよそしい態度で自分を守るようになりました。そしていつの間にか、マイナス思考で人のことを悪く見るようになっていたのです。

　人間関係に傷ついた王さんは、本の世界に救いを求め、多くの時間を読書に費やすようになりました。しかし哲学書やスピリチュアルな本を読んでも、内容には一貫性がなく矛盾が多く、心の疑問や傷は癒されませんでした。

　一冊の本がもたらした人生の転機

　1998年、王さんの母親ががんを患いました。友人の勧めで、母親は法輪功を試すことになりました。すると、母親は病気になる前よりも明るく、前向きで寛容な性格になっていったのです。

　王さんは好奇心から法輪功の書籍『轉法輪』を手に取りました。読み始めると止まらなくなり、一気に読み終えました。彼女はこう話します。「本の中の法理に心が打たれ、どんどん読みたくなったんです。特に印象に残っているのは、『善人だと言われる人が本当の善人とは限らず、悪人だと言われる人が本当に悪人とも限らない』という言葉でした。この言葉は深く心に響きました」

　同級生からの拒絶によって、王さんは「他人に認められない自分」に劣等感を抱いていました。しかしこの法を読んだとき、他人の評価ではなく、「真・善・忍」という宇宙の特性にどれだけ自分が沿っているかこそが、本当の善悪の基準だと理解できました。彼女は、心から「私も『真・善・忍』を実践する善い人になりたい！」と思いました。

　人生の転換点

　王さんが修煉を始めたのは、中学3年に進級し、高校入試を控えた時期でした。彼女は毎日、机の上に師父の書を置き、読み続けました。ある日、空を見上げた瞬間、「修煉とは何か」が突然理解できたといいます。

　それは不思議な体験でありながら、彼女にとってまさに人生の転換点でした。

　「それまで私は、たくさんの哲学書を読み、頭の中は理屈や思考でいっぱいでした。世の中を斜めに見ていて、何かあると『自分は被害者だ』と考え、相手を責めていました」

　「でも、その日を境に、誰かに拒まれたり誤解されたりしても、是非にこだわらなくなりました。代わりに内に向けて『私はどこを改めるべきだろう？』と考えるようになり、たとえ相手の言っていることが正しくなくても、自分の中に見直すべき点を探すようになりました」

　心の変化により、彼女は日々の出来事を穏やかに受け止められるようになりました。この姿勢は、高校入試に臨む際にも表れていました。クラスメートたちが時間を惜しんで勉強している中、王さんはまず1時間座禅を組んでから、勉強に取りかかっていたのです。

　その結果、頭も心も静まり、長年悩まされていた不眠症も改善されました。「私は小さいころから不眠症で、夜になるとなかなか眠れず、いつも目が冴えていました。でも、座禅や煉功を始めてからは、不思議と夜になると自然と眠れるようになったんです」

　睡眠の質が改善されたことで、日中は元気に過ごせるようになり、勉強の効率も飛躍的に向上しました。試験に対する不安や焦りも徐々に和らぎ、落ち着いて集中できるようになった結果、彼女は見事、地元の第一女子高校に優秀な成績で合格しました。

　一つひとつの努力を着実に積み重ねる

　入試が終わった翌日、クラスメートたちが思い切り羽を伸ばし、寝不足を解消していたころ、王さんはすでに朝の光の中で静かに座禅を組み、希望に満ちた朝を迎えていました。彼女は笑顔でこう語ります。「以前はよく夜更かしして、休日は昼まで寝ているのが当たり前でした。でも、修煉を始めてからはすっかり生活が変わり、朝4時に起きて煉功することが、本当に素晴らしいことだと思えるようになったんです」

　修煉によって培われた規則正しい生活と精神的な強さは、少しずつ日常の中に根づいていき、高校、大学、そして大学院へと続く長い道のりをしっかりと支えていきました。

　王さんはこう語ります。「授業のプレッシャーに押しつぶされそうになることもありましたが、今では不安ばかりにとらわれることはなくなりました。修煉を通して、点数を取ることが目的ではなく、地道な努力を重ね、苦しみに耐えることこそが、人間として本来あるべき美徳だと気づいたのです。そのおかげで、試験を苦しいものだとは思わなくなり、むしろ『苦をもって楽とする』という気持ちで前向きに取り組めるようになりました。結果よりも、その過程で心性が向上することに、より価値を感じられるようになりました。だからこそ、学生生活においても、その後の仕事においても、安易に結果を求めるのではなく、一つひとつの努力を着実に積み重ねてきたのです」

　職場での試練

'图2：敬雅相信只要自己能秉持着修炼人的标准，人生的每一步都能走得踏实而有意义。'

王さんは「修煉者としての基準を守りさえすれば、人生の一歩一歩が確かなものになり、意味のある歩みになる」と信じている

　台湾の有名大学で半導体とナノ材料を学び、大学院を修了した後、王さんは特許師の資格を取得し、情報関連の特許を専門とする企業に就職しました。入社直後、上司からは「他の人が6年かけて学ぶ内容を半年で習得するように」と厳しい要求がありました。専門分野が異なることもあり、王さんは休日も年末年始も資料を持ち帰って必死に勉強しましたが、なかなか期待には応えられませんでした。

　否定や侮辱的な言葉が続く中、王さんは『轉法輪』の一節を思い出しました。「皆さんもご存じのように、羅漢の次元に達すると、どんなことに遭遇しても心にかけず、常人の中のどんなことも全然気にとめず、常ににこにこしています。どんなに大きな損をしてもにこにこして平然と笑っています」

　彼女は、「たとえ不快になっても、お茶を一杯飲む間に気持ちが静まれば、それで十分」と自分に言い聞かせて自分を励ましました。「修煉していなければ、あの状況は本当に耐えられなかったと思います。とても苦しくて、きっと相手を恨んでいたでしょう。でも修煉が教えてくれたのは、どんな時でも穏やかでいられること、そして善意で向き合うこと。苦しみたくないという思いすら手放すように心がけました。だから、私は一言も不満や愚痴を言わず、常に『自分はどんな人間でありたいか？　どんな心で物事に向き合うべきか？』と考えていたのです。それが一番大切だと思うのです」

　学業は順調で、華やかな学歴にも支えられ、知らず知らずのうちに優越感を抱いていたという王さん。しかし、十数年にわたる特許師としての経験で、最も大きな収穫は、その優越感を手放し、謙虚で寛容な心を育てられたことだったといいます。

　「あの厳しい経験を通して、どれだけ頑張ってもどうにもならない「無力さ」を実感しました。過去の自分には傲慢さがあったと反省しています。たとえ表面上は100点の成績を取っていても、心の中で誰かを見下していたなら、人としては不合格です。逆に、成績が振るわなくても、謙虚で誠実に努力している人のほうが、神の目には『合格』と見なされるのかもしれません。神が見ているのは、人の心であって、結果ではないからです」

　法輪大法は私の人生の道しるべ

　2023年、王さんはキャリアの方向転換を図り、国営事業の共通採用試験に合格しました。現在は、ある株式会社で会計業務を担当しています。彼女は笑顔でこう語ります。「どんな仕事にも偶然はなく、それぞれが心の中の執着を取り除き、向上するための課題とつながっていると思います」。王さんは、修煉者としての基準を守ってさえいれば、人生のすべての歩みが着実で、意味あるものになると信じています。

　かつて世の中を斜めに見ていた王さんは、今では寛容で穏やかな心を持つようになりました。その変化は、法輪大法の修煉によってもたらされたものだと、彼女ははっきりと感じています。

　「人生で数々の試練に直面したとき、文句を言いたくなる理由はいくらでもありました。でも『真・善・忍』という信念を持ち続けたことで、常に善良で純粋な人生観を保てたのです。師父が法を伝えてくださり、私の命を変えてくださったことに、心から感謝しています。言うまでもなく、法輪大法は私の人生の道しるべです！」

　最後に、王さんは『轉法輪』を多くの人に読んでほしいと語ります。「人生で私たちは本当にたくさんの本を読みますが、その多くはすぐに忘れてしまいます。でも『轉法輪』は、世界中の多くの人々に心と体の恩恵をもたらしてきた本です。たとえその中のたった一言でも心に響いたなら──それが、人生を変えるきっかけとなり、自分だけの『道しるべ』を見つけることができるかもしれません」