　【明慧日本2025年10月12日】中国共産党（以下、中共）は1999年7月は法輪功に対して凄まじい弾圧を開始した。その手段には、『真・善・忍』の原則を修める何千万人もの善良な人々を迫害するためのあらゆる方法が含まれており、その中でも偽の証拠を捏造して罪に陥れる行為が突出している。明慧ネットの報道によれば、中共政法委員会の操作の下、公安局、検察庁、裁判所は、故意に捏造された資料や理由を用いて法輪功学習者（以下、学習者）を起訴、虚偽申告、重刑に処する案件が中国大陸で広く行われている。この捏造の全過程において、警察、検察官、裁判官など国家公務員は事実と法律を常に軽視し、中共の暴力的本質を露呈した。

　捏造された案件の一部

　案件1）遼寧省撫順市の学習者の呂慶さん

　2023年10月19日、自宅の下で張り込みを行っていた警察により連行された。その後、5～6人の警察が呂さんの自宅を家宅捜索し、家中を荒らした。東洲分局国内安全保衛部門（法輪功迫害の実行機関。以下、国保）の隊長・張愛群、副隊長・張哲、東洲派出所の警察官・孟憲宇は呂慶さんを罪に陥れるため、家族に対し3枚の白紙に署名と捺印を強要し、その後、白紙に偽の内容を書き込んだ。それを東洲区検察庁の副検察長・蘇叢奪と共謀して東洲区裁判所に提出した。2024年5月16日、不法な裁判で蘇叢奪が公安の「尋問記録」を読み上げたが、その中には家族による呂慶さんへの「告発」が2頁以上の文量にわたって記されていた。しかし、それは警察が白紙に作り上げた偽の証拠に過ぎなかった。呂慶さんは「起訴状を見ても、看守や受刑者が笑うような内容だった」と指摘した。裁判官や検察官はそれを黙認しつつ、呂慶さんに懲役4年6か月及び罰金1万8千元の不当な判決を下した。

　案件2）河北省石家庄市正定県の学習者である李国英さんは、2023年7月18日の夜、仕事を終えて帰宅途中に永安村の商店で買い物をしていたところ、突然数人に取り囲まれ、「法輪功を修煉しているのか」と質問された。李国英が率直に「修煉しています」と答えると、その場で連行された。この一件の原因は、付近で法輪功関連資料が発見されたことによるものだった。

　警察は李国英さんを自宅に連れ戻し家宅捜索を行おうとした際、李国英さんは驚くべきことに、自宅の鍵がすでに開いており、家の中の電灯がついているのを目にした。そこでは、正定県の刑事警察隊隊長である王暁峰が約10人の警察官を率いて家中を物色していた。李国英さんは、王暁峰が必要な法的手続きを持たずに住居に侵入したことを指摘し、「これは違法捜索です」と抗議した。これを聞いた王暁峰は激怒し、李国英さんを地面に押し倒し暴行を加えた。その際、李国英さんの頭が机の角にぶつかり、彼女はその場で意識を失った。

　意識を取り戻した後、王暁峰は李国英さんに押収品目録に署名し、指紋を押すように強要した。李国英さんがその目録を見ると、その中には彼女の家には存在しないものが記載されており、警察がでっち上げたものであることに気づいた。これは、彼女が家で法輪功の資料を大量に製作・保管していると偽り、それを根拠にさらなる迫害を行うための策略だった。李国英さんは署名を拒否したが、王暁峰は恥をかかされたとして再び激昂し、侮辱的な言葉を吐きながら彼女の手を掴み、別の警官に朱肉を持ってこさせ、力尽くで目録に指紋押捺させた。

　正定県の裁判所での違法な公判中、弁護士は本事件に関わる執行者たちの数々の違法行為と犯罪行為を指摘した。しかし、検察官と裁判官は議論に反論することができず、終始無言のままだった。そして、3月31日、李国英さんは5年半の懲役刑を不当に言い渡され、罰金として3万元を強制的に科された。このころ、80歳を超えた李国英さんの母親は、娘のことを心配するあまり病を患い、悲しみの中でこの世を去った。

　案件3）広州市天河区の学習者である陳錦卿（ちんきんけい）さんは、2023年2月24日、自宅に侵入してきた警官によって連行された。その理由は、警察が彼女が法輪功関連資料を配布したのではないかと疑いをかけたためだった。この疑いの根拠となったのは、2022年8月2日に粤垦路駐車場で撮影された監視カメラの映像だった。この映像には、白い上着と黒いスカートを身に着け、短髪でマスクを着用し、軽やかな足取りで歩く50歳前後の女性が映っていた。しかし、この女性は明らかに陳錦卿さんではなかった。なぜなら、当時71歳だった彼女はふくよかな体型をしていたからだ。それにもかかわらず、天河区公安分局国保の頼淦文（らいかんぶん）は「俺がお前を有罪だと言えば、有罪なんだ！」と公然と叫んだ。

　2023年11月20日、広州市海珠区裁判所で陳錦卿さんに対する不当な裁判が行われた。公訴人の趙暁凱（ちょうぎょうがい）は、繰り返し「映像に映る人は陳錦卿本人である」と主張し、懲役1年半から1年9か月の量刑を求めた。しかし、天河区公安分局はこの判決が軽すぎると判断し、陳錦卿にさらに罪を着せようと画策した。彼らは陳錦卿の写真と監視映像を廣大鑫証司法鑑定所に送付したが、鑑定担当者は何の鑑定根拠も示さず、ただ肉眼で映像を確認しただけで、「映像内の顔の『額、目、鼻』などの特徴が陳錦卿と多く一致している」とし、「同一人物である」と鑑定結果に記載した。実際には、監視映像の人物はマスクを着用していたため、特徴を確認することすらできなかった。

　2024年9月中旬、陳錦卿さんはさらに刑を加えられ、懲役3年6か月に増刑され、さらに罰金として5000元を強制的に科された。

　案件4）湖南省湘潭市の学習者である彭潔（ほうけつ）さんは、2020年8月18日、自宅に湘潭市公安局雨湖分局国保の私服警官7人によって家の扉を破壊され、連行された。この際、三枚の法輪功の師父の写真、20冊以上の法輪功の書籍、2つのMP3プレイヤー、MP4プレイヤーが押収された。

　派出所に連行されると、警察は別の場所で押収した手紙（真相を伝える手紙）と彭潔さんの自宅から押収した物を一緒に並べて写真を撮り、証拠を捏造しようとした。馬家河拘置所では、雨湖区検察庁の職員2人が彭潔さんに対して違法な取り調べを行い、警察が提供した手紙を投函する人物が写った写真を提示して証拠とした。しかし、彭潔さんは写真の人物の衣服やリュックサック、靴が自分の物ではないうえ、顔の部分だけが自分のものであり、これは合成写真であると指摘した。彼女はこれは意図的な罪を着せるための捏造であり、即時無罪釈放と押収物の返却を要求した。検察庁の職員は彭潔さんを騙せないと悟ると、何も言わずその場を去った。

　数日後、国保大隊の羅凱強（らかいきょう）と孫某が再び彭潔さんに対して違法な取り調べを行い、別人が制作した手紙を利用し、それを写真合成で彭潔さんに罪を着せようとした。彭潔さんがこれに反論して明らかにすると、2人の悪徳警官は逆上して怒鳴り、テーブルを叩きながら「お前を叩き殺してやる！」と方言で叫んだ。

　罪を着せることができなかったため、彭潔さんは違法に38日間拘束された後に釈放されたが、岳塘区国保は再び「半年間の居住監視」の決定を下した。そして、2021年3月23日、国保の警官が「居住監視の期限が切れるので、案件を終了するための手続きを行う」と騙して彭潔さんを再び連行し、再度手紙投函の罪を着せようとした。しかし、不当な8時間の取り調べでも何の結論も得られなかった。

　その後も警察は毎年彭潔さんを何度も騒がせ、脅迫を繰り返した。そして2022年5月20日には、地域の職員が彭潔さんの住居の外に2台の電子監視装置を設置するまでに至った。

　案件5）甘粛省慶陽市慶城県の学習者である王立群（おうりつぐん）さんは、2015年7月に江沢民を法的に告訴したことが原因で、地元公安に追われることとなり、やむなく故郷を離れた。不当に指名手配されたため、王立群さんは身分証明書を使用することができず、仕事を見つけるのが困難だった。そのため、工事現場で働くことを選んだ。

　2022年9月末、王立群さんは西安市内の商業施設で働いていた際、着替え室で作業服に着替える際にマスクを外し、その様子が監視カメラに撮影され、所在が明らかになった。そして10月19日、慶城県国保の警官によって連行され、その後慶城県拘置所に不当に拘束された。王立群さんが西安の賃貸住宅で暮らしていた場所からは何一つ証拠が見つからなかったため、慶城県国保は7年前に王立群さんの自宅から押収した物品と、彼が当時行った「江沢民への告訴」をいわゆる証拠として、王立群さんを慶陽市鎮原県検察庁に作り上げ連行した。

　弁護士が事件資料を閲覧した際、鎮原県検察庁が裁判所に提出した700ページ以上の起訴資料が、7年前に別の学習者である段小燕（だんしょうえん）さんの起訴資料と全く同じ内容であることが判明した。その内容は完全に元の書類を転用したものであり、当初慶城県裁判所が段小燕さんに対して不法に10年の刑を言い渡した際の全ての資料をそのまま複製し、王立群さんに適用して再起訴したものだった。

　2023年2月27日、王立群さんは鎮原県裁判所によって不当に懲役12年の判決を受け、甘粛省蘭州刑務所に移送された。王立群さんの子供が刑務所を訪れ、面会を要求した際、刑務所管理科の警官は「転向しないなら面会は許さない」と拒否した。

　案件6）河北省邢台市寧晋県の若い学習者である趙燦（ちょうさん）さんは、2021年7月15日に勤務中警察に連行され、その後、寧晋県鳳凰鎮劉路村の留置所に不当に拘禁された。警察は家族に対し、7月30日に釈放すると嘘をついたが、家族が遠路はるばる留置所を訪れた時、受け取ったのは趙燦さんが当日に不当に刑事拘留に切り替えられた旨の拘留証だけだった。

　2023年2月23日、寧晋県裁判所で趙燦さんに対する不当な裁判が行われた。この時点で趙燦さんは既に1年7カ月も不当に拘禁されていた。裁判では、趙燦さんが留置場で受けた虐待について陳述した。監視役の警官が薬物使用者や他の受刑者を指図して趙燦さんを暴行し、食事を与えず、睡眠やトイレを禁止され、耳を平手打ちや冷水を浴びせるなどの虐待を受けたと述べた。

　寧晋県裁判所が提示した「証拠」と称する物は、いくつかのUSBメモリだった。弁護士がその場でUSBの中身を確認するよう要求したところ、実際に表示された内容はただの電子書籍だった。この事実を目にした裁判官と検察官も驚き、「電子書籍だったのか」と発言した。それにもかかわらず、裁判官は趙燦さんに4年6カ月の不当判決を言い渡した。趙燦さんは法に基づいて控訴したが、邢台市中級裁判所の役人は誤判を維持した。

　2023年7月中旬、趙燦さんは唐山第二刑務所に移送され、更なる迫害を受けている。

　結論

　これら学習者に対する一連の荒唐無稽な捏造事件は、本質的には法輪功弾圧を目的として中共が政法委による操作の下、公検法を結託させて行った組織犯罪である。中共の本質は「虚偽・悪・闘争」であり、いかなる時代になってもその本性は変わらない。中共の弾圧や迫害はいずれも虚偽に基づいており、善行と悪行の報いの法則も免れることはできない。

　中国人が平和で明るい未来を選ぶためには、中共党、共産青年団、少先隊といった組織から脱退を表明することが唯一の道だと結ばれている。