　【明慧日本2025年10月14日】大連市に住む66歳の法輪功学習者(以下、学習者)・李秀芹さんは、今年6月11日に大連の鉄道警察に連行され、7月18日に大連鉄道運輸検察院から不当に逮捕状が出された。最近の情報によると、いわゆる「公安による捜査段階」はすでに終了し、刑事警察の趙という人物が、起訴審査のため検察院へ書類を送付することを強行している。

　この間、李さんの息子は趙という人物に面と向かって「案件取り消し申請書」を提出した。趙は申請書を受け取ったが、現在まで受領通知を出していない。8月22日、家族は大連鉄道運輸検察院に対し、拘留という強制措置の変更を求めた。法律の規定では、原則3日以内に回答すべきだが、鉄道運輸検察院は家族の催促により簡単な回答を出したのは、8月29日になってからだった。その回答では、李さんが法輪功を宣伝したため、強制措置の変更は認められないと明確に述べていた。前回、李さんが不当に拘留された際、派出所が出した通知には「一貫道」（中国での新興宗教の一種）と書かれており、法輪功ではなかった。家族はその後、12309のウェブサイトで「事案による法解釈申立て」を提出し、法輪功が邪教であるとする法律や法規を示すよう求めたが、現在まで何の回答もない。さらには、申立て内容自体も閲覧できなくなってしまった。

　鉄道運輸検察院の唐という検察官によると、大連地区の法輪功に関する案件は、最終的に大連市甘井子区検察院に移送され、甘井子区検察院が対処することになるという。唐の回答によれば、甘井子区検察院への移送は9月30日になるとのことだが、甘井子区検察院が案件を受け取るのは10月9日以降になる見込みだという（中国の10月1日から10月8日までは休暇期間であるため）。

　李さんは、かつて「薬箱」と呼ばれるほど病気がちだった。法輪功を学ぶ以前は気管支炎、腰椎椎間板ヘルニア、肺気腫など様々な病気を患い、一年中咳が出て、体に力が入らない状態だった。自宅のテーブルの上には、常に弁当箱ほどの大きさの黄色い箱が二つ置かれており、中には様々な色の薬が入っていた。彼女はほぼ毎日そこから薬を取り出して飲まなければならず、時には自分でカッピング（吸い玉療法）を行い、さらには薬剤キットに入ったガラス製の注射器と針まで持っていた。長年の病気のため、夫は彼女に注射ができるほどになり、まさに「久病(長期間の病)にして医者となる」状態だった。

　1998年、友人が法輪功の本を一冊持ってきて、煉功の動作も教えてくれた。李さんが法輪功の修煉を深めていくにつれて、知らず知らずのうちに薬箱の薬を飲まなくなり、腰の痛みもなくなり、咳も治った。それ以来、彼女は法輪功の「真・善・忍」の基準に厳しく従い、利益をめぐって争うことをやめ、仕事には真摯に取り組み、仕事を選り好みしたり、他人を待ったり、頼ったりしなくなった。しだいに家庭も円満になった。

　今年6月11日午後4時頃、李さんは、大甘井子区営城子街道前牧村の鉄道踏切で、大連鉄道公安局大連北駅派出所の私服警官2人に呼び止められ、身体検査を受けた。警官は彼女のバッグから真相を伝えるUSBメモリ2個と数枚の護身符、そして200元ほどの真相紙幣(法輪功について書かれた文言)を発見し、その後、彼女を大連北駅派出所に連行した。同日夜8時頃、派出所の警官と団地の管理者など7、8人が李さんの息子の家に押し入り、不当な捜索を行ったが、彼らが求めるいわゆる「証拠」は見つからなかった。その夜、警官らは李さんを大連市拘置所（姚家拘置所）に送致し、不当に拘束した。

　6月20日、大連鉄道公安局の警官が団地の管理者と再び共謀し、李さんの家に押し入り、不当な家宅捜索を行い、いわゆる証拠として「プレイヤー1台、護身符1枚、真相資料1枚、修煉体験の文章1部、5元の真相紙幣1枚」を押収した。この間、李さんの家族が派出所へ行って担当警察官に面会を求めたが、すべて拒否された。その後、家族が鉄道公安局を訪れたところ、担当警官の趙という人物が詰所のところで家族に応対し、そこで「案件取り消し申請書」を受け取ったが、趙は受け取りの署名を拒否し、法制部門に回すと言った。その後、家族が何度も受領通知を求めても、趙は回答を拒否した。

　6月25日、大連鉄道公安局大連北駅派出所の周という副所長、警官1名、私服警官の高という人物が、李さんの夫に対して尋問を行った。その際、李さんの夫に白紙のA4用紙に署名をさせた。夫は状況を理解していなかったため署名したが、指印は押さなかった。警官が名義を誤って記入したため、その供述記録は無効となった。その後、警官は李さんの夫に再度、署名をさせるために何度も接触しようとしたが、この時には家族がすでに署名してはいけないことを知っていたため、彼らの干渉を拒否した。

　7月18日、大連鉄道運輸検察院は、度重なる家宅捜索にもかかわらず書籍や資料は一切見つからず、関連する警官も「証拠不十分」と述べていたにもかかわらず、大連鉄道公安局による李さんへの不当な逮捕を承認した。李さんの家族は7月20日に逮捕通知書を受け取った。

　明慧ネットの報道統計によると、2025年上半期に判明した情報では、大連市の法輪功学習者は、1名が無念のうちに死去、8名が不当に判決を受け、少なくとも28名が連行され、7名が嫌がらせを受け、1名が行方不明になり、合計で55名が迫害に遭った。そのうち、少なくとも13名が不当な家宅捜索を受け、6名が経済的迫害を受け、2名が不当な裁判に直面し、1名が家を追われ、2名が不当に出国や移動を制限された。今年上半期においても、大連市は中国共産党による法輪功学習者への迫害が最も深刻な都市の一つであり、平均して3日あまりで1人の学習者が迫害を受けていることになる。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）