文／中国の大法弟子

　【明慧日本 2025年10月14日】私は高齢の大法弟子で、波乱万丈の道のりを経て今日まで歩んできました。修煉の道には苦楽があり、酸いも辛いもあり、法理を悟った後の昇華もあれば、迷いの中でどうすればよいか分からない落胆もありました。しかし、私にとって最も多いのは遺憾です。大半の時間、自分を甘やかし、常に全てにおいて自分を真の煉功者として扱ってこなかったことを遺憾に思っています。

　煉功者が自分に厳格な要求できなければ、それは大きな問題です。なぜなら、常人の思想と修煉者の思想には天と地ほどの違いがあるからです。師父は「物事の善し悪しは人間の一念によるものであり、その一念の違いによって異なる結果がもたらされることがある」(『轉法輪』)とおっしゃいました。発する念が異なるため、異なる結果をもたらすのです。常人が難に遭遇したとき、人の思考モデルで進みます。頭が熱くなったのは発熱ではないか? 　お腹を壊したのは不衛生なものを食べたからではないか? 　などです。修煉者は波に流されてはいけません。

　自分を見つめ直すと、物事に遭遇したとき、高い基準で自分に要求したでしょうか？　動揺しない一念は法への確固たる信念から生まれますが、法の基準に達したでしょうか？　一日の仕事の疲労の後、残っているのは疲労だけで、ソファに座って大法の書籍を手に取るとき、この時、目を開けられず、頭にはもう正念がなく、ただ常人の考えだけがあります。「私はとても疲れている。眠らなければ疲労と眠気は和らがない」という一念をなんと20年以上も思い続け、それが間違っていることに全く気づきませんでした。目が覚めるたびに、自分が修煉の初期段階さえ突破できていないことを悔やみ、修煉に深刻な影響を与えてきました。私は発正念をしてそれを解体しようとしましたが、根本的に問題を解決できず、問題がどこにあるのか分かりませんでした。

　最近、私が法の「物事の善し悪しは人間の一念によるもの」(『轉法輪』)に至ったとき、師父が愚鈍な私を悟らせてくださいました。長い間、この問題において、私はずっと常人の観念で物事を考え、自分を常人として扱っていたのです！　なぜなら、人だからこそ疲労し、眠くなるのです。この一点を悟るまでの時間は少し長すぎたのではないでしょうか。では、修煉者としてどうすべきでしょうか。私は疲労しない、私は眠くならないと、確固たる一念を発するべきだと悟りました。

　体の不調に遭遇したとき、私は大抵、それらはすべて良いことだと考えることができます。しかし、その苦しさは本当に実感できるものであり、しかも繰り返し起こり、その状態は時に自分を打ちのめそうになっていると明らかに感じます。このとき、大法を確固として信じることができるでしょうか？　師父を確固として信じることができるでしょうか? 　法に対して動揺しない一念を修め出すことができるでしょうか?　私が体験したところでは、これこそが真理を明らかに悟った後の実修なのです。

　時に良くない状態が現れたとき、主意識が強くなければ、人の思考に沿って分析してしまいます。手足がしびれた、最近なぜ手足がいつもしびれるのだろう？　体に異常が現れたのではないか？　人心が体の感覚に陥り、それに伴って上下に揺れ動きます。人全体が表面の仮象に引きずられ、一方では修煉者には病気がないと考え、他方では心配し、恐れます。

　このとき、私は自分に問います。あなたの主意識はどこへ行ったのか？　それらの負の思考は私なのか？　私ではない！　私は修煉者であり、常人ではない。私は自分で主導権を握らなければならない。確固として負の思考を取り除き、確固として一念を守り、私には病気がない、と。

　常人の思想が現れることは恐ろしくありません。恐ろしいのは、どれが人の念なのか区別できないことです。私は、大法を確固として信じ師父を確固として信じる一念を修め出さなければなりません。私はただ絶え間なく自分を純粋にし、絶え間なく人の観念を去り、絶え間なく大法に同化し、絶え間なく正念で自分を主導するしかありません。