文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年10月15日】

　数日前、私は電動バイクに乗って、北側の通りへ真相資料を配りに行こうとしていました。地下道の南側の交差点にさしかかったところ、デリバリーの青年が猛スピードで追い越してきて、私にぶつかりました。私はこめかみのあたりをぶつけて擦りむいてしまいました。そばにいた40代くらいの男性がデリバリーの青年をつかまえて「この老人を起こして！　早く病院で検査してもらわないと！」と言いました。私はゆっくりと起き上がり、大法の真相資料を入れたリュックを電動バイクに置き、その親切な通行人にお礼を言いました。そして、振り向いてデリバリーの青年に言いました。「心配しないで、私は大丈夫です。これからはもっと慎重に、ゆっくり運転してくださいね」。親切な通行人は、やはり病院で検査を受けた方がいいと勧めてくれました。私は「大丈夫です。彼を行かせてあげましょう。デリバリーの仕事で、毎日忙しく走り回って、あまり多く稼いでいないし、病院で検査したら、少なくとも何千円もかかってしまいます。それじゃあ働いた分が無駄になってしまう。私は本当に大丈夫です。病院には行きません。彼を行かせてあげてください」。と言いました。青年は何度も感謝の言葉を言いながら去っていきました。周りの人たちも「この青年は本当にいい人に出会ったね。そうじゃなかったら大変なことになっていたよ」と口々に言っていました。私は電動バイクに乗って目的地へ向かい、真相資料を配り終えると、そのまま家に帰りました。

　翌日、私はある果物店で真相を伝えるついでに、この出来事を話しました。すると店の女主人はしみじみと言いました。「あなたのような善人は本当に少ないですね。少し前、私の親戚も車にぶつけられたのですが、加害者から43000円ほどをもらって示談にしました。そのときは、得をしたと思っていたようですが、数日後に、突然意識を失って亡くなってしまったんですよ」。事故のことを息子のお嫁さんも知り、こう話しました。「私の知り合いにも同じような人がいました。ぶつけられたときは何でもないと思っていたのに、数日後に鼻の骨が折れていることがわかって、手術したんです」。でも私はこんな年齢なのに、何の問題もなかった。彼女は大法のすばらしさをまた目の当たりにしました。

　私が法を得て間もない頃のことを思い出しました。1997年5月のある昼下がり、仕事を終えて自転車で家に帰る途中でした。南北に走る道路の交差点に差しかかりましたが、その道は開通したばかりで、まだ信号機もありませんでした。赤い乗用車が北に走り去るのを待ってから、私は自転車で東へ向かって走り出しました。すると突然、どこからか白いワンボックスカーが現れ、私に衝突しました。強い衝撃で私は空中に跳ね上げられ、体が180度回転して車の2つの車輪の間に落ちました。そのとき、私の意識がとてもはっきりしていて、とっさに車の横の梁をしっかりつかみながら心の中で思いました。「私は功を煉る人だ。私には力がある。私は法輪功を修煉している。私には力がある……」すると本当に、ワンボックスカーはピタッと止まりました。どこからともなく大勢の見物人が集まってきました。「この人はもうだめだ」と言う人もいました。何人かが私を車の下から引っぱり出して、黒いワンボックスカーに乗せ、猛スピードで病院へ向かいました。私のそばで背中を向けて座っていたのが、事故を起こした運転手だったと覚えています。彼の体は震え、顔は土のように青ざめていました。私は彼を安心させようと思い「大丈夫です。私は何ともありません。怖がらないでください」と声をかけました。病院に着くと、彼らは私を自分で歩かせようとせず、抱えて検査室へ運び、一つ一つ検査を受けさせました。結果が出ると、すべての数値が正常でした。数日後、洗濯をしているときに、脱いだ上着の胸のあたりに、銅貨ほど大きさの白い円形の跡があるのを見つけました。あのとき私は、法輪に軽く持ち上げられて半回転し、車に轢かれる危険を免れたのだと悟りました。師父が私の命を救ってくださり、さらに大きな業を取り除いてくださったのです！

　2001年ごろのことです。すでに卒業して何年も経っていたある元教え子が、あらゆる手段を尽くして私を探し出しました。そして、どうしても自分が所有する古い家の3軒のうち、1軒を私に譲りたいと言うのです。3軒のうちの1軒はすぐに取り壊し予定です。もう1軒は半年ほどで転売すれば10数万元の利益になる、そしてもう1軒は20万元以上もうかります。教え子はどうしても私に1軒を選んでほしいと説明しました。私は大法弟子であり、師父は私たちに「名や利を求めず、常に他人のことを考えるように」と教えてくださった。そう思うと、そこで私は丁寧にお断りしました。それでも彼は諦めず、股関節壊死の脚を引きずりながら、3階の私の家まで登って来ました。そしてどうしても受け取ってほしいと懇願し、こう言いました。「先生、他の人は何度も私に譲ってほしいと頼み込んできます。なのに、私はこうして先生にお願いしています。どうして先生は受け取ってくれないのですか？」私は彼にこう言いました。「私は法輪功を修煉している者です。師父は私たちに名や利益に執着せず、どんなときも他人のことを思いやりなさいと教えてくださっています。あなたの真心は本当にありがたいけれど、私は受け取れません」。そして続けて言いました。「あなたの足もしっかり治さないとね。治療にはお金もかかるでしょう」。そのあと、私は彼に大法の真相を伝えました。彼は素直に真相を受け入れ、かつて加入していた中共組織からの脱退を快く決めました。その後、私はお見舞いの品を持って彼を訪ね、彼の妻、娘、お母さん、妹にも真相を伝え、皆が三退（中共組織からの脱退）しました。

　ある年の年末が近づいたころのことです。私は帰り道で肉屋に寄り、豚肉を数千グラム買いました。そして、肉屋でもらったお釣りを持って、近くの靴屋に行き、靴を1足買おうとしました。私は肉屋でもらった50元札に、さらに100元札を加えて店員に渡しました。すると店員がその50元札を手に取り、触って確かめながら「すみません、別の札に替えていただけますか？」と言いました。そのとき初めて、肉屋でもらったお釣りが偽札だったことに気づきました。私はすぐに肉屋へ戻りましたが、そのときにはその店主はもう姿を消していました。そこで、近くで商売をしていた別の肉屋の人の前で、その偽札をビリッと破りました。こんな偽札でまた人をだましてはいけないからです。

　昨年、あるスーパーで特売があり「100元（2000円）でトイレットペーパー3パック」というキャンペーンをしていました。店員さんが3パックを大きなビニール袋に入れ、電動バイクに積んでくれました。翌朝、そのトイレットペーパーを棚にしまおうとしたとき、店員さんが1パック多く入れてくれたことに気づきました。しまった！　店員さんは、昨夜の棚卸しのときにきっと焦ったではないかと思い、すぐに2000円を持って、もう一度スーパーへ行き、さらに2000円分買い、2パック追加でいただこうと決めました。事情を店員さんに説明すると、そばにいた別の店員さんも感動して、今の世の中にまだこんなに誠実な人がいるなんてと感激していました。私は自分が法輪功を修煉していると、師父は私たちに「真・善・忍」に従って、善良な人、より良い人になるよう教えてくださっていることを話しました。そのあと、私は彼女たちに大法の真相を伝えました。彼女たちは理解し、快く三退をしました。