　【明慧日本2025年10月12日】アメリカ建国時の共和制は、君主制を明確に否定し、政府構造における法の支配と権力分立を強調していた。その後、声高に唱えられるようになった民主制は、より広範に国民の参加に焦点を当て、国民が直接的または間接的に意思決定に関与することを強調し、国民主権と多数決を核心とした。「多数決」こそが、後に大量の不法移民を受け入れ、合法化させ、さらには合法的な選挙権を持たない者にも投票への参加を許すといった混乱を引き起こした理由でもある。

　民主制は形式上、共和制や君主制と両立し得る。一方、共和制は非君主制を強調し、権力が国民またはその代表によって行使され、指導者が世襲ではないという点に主眼を置く。共和制は政府構造における抑制と均衡、及び法的拘束に対する関心が強く、国民の参加が包含されている。

　国家の制度は、修煉者の課題ではない。われわれが関心を持つのは、人々が共産主義の邪霊が常に人類を操り、滅ぼそうとしているという重大な現実を認識できるかどうかである。多くのアメリカ人は、共産主義がアメリカとは無縁であると考えており、あるいはアメリカには共産主義などが存在せず、仮に存在していても、一個人はどうすることもできないと思い込んでいる。

　ここでは、人々が共産主義の基本的な操作の実態を理解する助けとなるよう図解を作成した。これらの基本的事実を理解すれば、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ各国における共産主義の実現度合いを判断するのも、はるかに容易になるであろう。

図解：共産主義の邪霊が人間界で共産主義を実現するためにどのように操作しているのか

　さらに詳しくは、アメリカ人作家W・クレーオン・スカウセンが1958年に出版した『裸の共産主義者』を参照できる。この本では、共産主義活動計画書の45の目標項目が暴露されている。簡潔にまとめると、以下の通りである。

1. アメリカに、共存だけが核戦争を避ける道だと受け入れさせること。

2. アメリカに、核戦争よりも降伏を選ぶ姿勢を持たせること。

3. アメリカによる完全な軍縮が「道徳的な強さ」の証明になるという幻想を持たせること。

4. 共産圏の国が相手であるか、及び物品が戦争に利用可能であるかに関係なく、すべての国の間で自由な貿易を許可させる。

5. 長期貸付をソ連とその衛星国に対して拡張すること。

6. 共産圏であってもすべての国にアメリカの援助金を提供させること。

7. 中華人民共和国を（国として）承認し、国連に加入させること。

8. 1955年にフルシチョフが国連監視下の自由選挙によってドイツの問題を解決すると約束したにもかかわらず、東ドイツと西ドイツを別々の国家としておくこと。

9. アメリカは交渉している間は原子爆弾実験を中断することに同意しているので、核兵器実験禁止会議を長引かせること。

10. 全てのソ連の衛星国家に国連の代表権を与えること。

11. 国連を人類の唯一の希望として推進する。国連憲章が書き換えられたら、独立した軍隊を持つワンワールド政府として設立されるよう要求すること。

12. 共産党を非合法化（及び追放）しようとする全ての試みに抵抗すること。

13. （アメリカへの）忠誠宣誓を廃止させること。

14. ロシアに米国特許庁へのアクセス権を与え続けること。

15. アメリカの政党の一つあるいは両方を乗っ取ること。

16. アメリカの基本的制度が市民権を侵害していると主張し、裁判所の技術的判断を利用してアメリカの基本的な制度を弱体化させる。

17. 学校を支配する。学校を社会主義理念を植え付ける洗脳の場とし、カリキュラムを簡単にして学力を低下させ、教職員組合を支配すること。カリキュラムを柔らかくする。教科書に党の方針を記載すること。

18. 学生新聞のすべてを支配する。

19. 共産主義者が攻撃しているプログラムや組織に対して、学生運動を利用して国民の抗議を煽る。

20. マスコミに潜入する。書評や論説の執筆方針立案の主導権を握る。

21. ラジオ、テレビ、映画における重要なポジションを支配する。

22. あらゆる形態の下品な芸術的表現を用いてアメリカ文化の評判を落とし続けること。アメリカのある共産主義者は、「公園や建物から良い彫刻をすべて排除し、抽象的で無様で無意味なものに置き換えるように」と命令された。

23. 芸術評論家と美術館の館長を支配すること。「我々の計画は、醜く不快で無意味な芸術を推進することだ」

24. 猥褻物を規制する法律を「検閲」「言論の自由・報道の自由の侵害」と称してすべて撤廃する。

25. 書籍、雑誌、映画、ラジオ、テレビでポルノや猥褻なものを宣伝し、文化的な道徳基準を破壊すること。

26. 同性愛、性的倒錯、乱交を「普通で、自然で、健康的」として提示すること。

27. 教会に潜入し、啓示に基づいた宗教を「社会的」宗教に置き換えること。聖書への信用を失墜させ、「宗教的支柱」を必要としない知的成熟の必要性を強調する。

28. 政教分離の原則に反していることを理由にして、全ての宗教的な表現や祈りを学校から排除すること。

29. アメリカ憲法は不適切で、古臭く、現代のニーズにそぐわず、世界規模で国家間の協力の妨げになると言って、アメリカ憲法への信頼を失墜させること。

30. アメリカ建国の父たちを貶めること。彼らを「庶民」に何の関心もない利己的な貴族として提示すること。

31. アメリカ文化のあらゆる形態を軽んじ、アメリカ史は「全体像」のほんの一部に過ぎないという理由で教えるのをやめること。共産党が支配してからのロシアの歴史に重きを置いて教えること。

32. 教育、社会機関、福祉プログラム、精神科クリニックなど、あらゆる文化を集中管理するため、社会主義運動を支持すること。

33. 共産主義機関の運営を妨害するすべての法律や手続きを撤廃すること。

34. 下院非米活動委員会を排除すること。

35. FBIへの信頼を失墜させ、最終的には解体させること。

36. より多くの労働組合に潜入し、支配権を獲得すること。

37. 大企業に潜入し、支配権を得ること。

38. 逮捕権の一部を警察から社会福祉法人に移譲する。すべての行動的な問題を、精神科医以外には理解も治療もできない精神疾患として扱うこと。

39. 精神科の専門職を独占し、精神医学を共産党の目的に反対する者を強制的にコントロールする手段として使用すること。

40. 家族制度への信頼を喪失させ、乱交と安易な離婚を推奨すること。

41. 両親の悪影響から子供を遠ざけて子育てをする必要性を強調すること。偏見、精神的障害、知能の遅れを親の抑圧的な影響に起因するものとすること。

42. 暴力や暴動はアメリカの伝統の正当な一面である、という印象を与えること。経済的、政治的、社会的問題を解決するために学生や特別な利益団体は団結すべきだ、という印象を与えること。

43. 先住民による自治の準備ができる前に、すべての植民地政府を転覆させること。

44. パナマ運河を国際管理させること。

45. 米国が国内問題に対する国際裁判所の管轄権掌握を阻止できないように、コナリー留保を撤廃すること。国内問題に対する管轄権を世界法廷に与えること。国家と個人を問わず国際裁判所に管轄権を認めさせること。

　このリストは、アメリカを理解し、共産主義の目標がアメリカではすでに半分以上実現されているという現実を理解するのに非常に役立つ。

　読書を好む方は、さらに『共産主義の最終目的』（2017年11月）と『悪魔が世界を統治している』（2018年11月）の2冊を読むことをお勧めする。これらの深層的な真実は、アメリカの未来に関わるだけでなく、人類全体が直面する厳しい現実とも密接に関係しているものである。